http://oka-jp.seesaa.net/article/177740294.html
<転載開始>
Europe to ban hundreds of herbal remedies
インディペンデント(英国) 2010.12.30
何百ものハーブ療法が禁止されるヨーロッパ

▲ 漢方薬も禁止に。
ヨーロッパでの法律の下で何百ものハーブ薬の製品は、来年から英国での販売が禁止される。活動家たちによれば、この法律は「差別的で不適当だ」という。
この禁止措置は、5ヵ月後に EU 全体で実施されるが、英国ではそれよりも前に実施されることになる。英国において何十年も使われ続けられていたハーブによる療法を受けるチャンスを患者たちは失うことになる。
2011年5月1日から、従来のハーブ薬製品は 2004年に作成された EU の指示対応に準拠したものとして認可されているか、あるいは、登録されたハーブ専門医によって処方が定められていなければならない。今回の EU の指示は、ハーブ療法に起因する副作用への懸念が高まっていることに対応したものだ。
英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)は、過去2年間で十数に上る安全警報を出している。そこには、2名の女性が腎不全を引き起こした、有害物質を含む植物アリストロキアを含んでいる。
ハーブの専門医たちは、大部分のハーブにおいて、その安全性と品質のライセンスの必要条件を完全に満たすことは、コストの面からほぼ不可能だと言う。
ハーブの専門医たちを代表する組織である「ナチュラルヘルスのための連合」(ANH)によれば、これまで中国医学で使われる伝統的な漢方薬も、アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)で使用されるハーブも、何一つとして EU から認可を受けたものはないという。
ヨーロッパでは、これまで 27の植物種からとられる約 200の製品が認可された。しかし、英国単独だけでも 300の植物種からとられるハーブが使用されている。
ANH は、ライセンスを受けるためのコストとして、ハーブ1種類につき、80,000ポンド~120,000ポンド(約 1000万~1500万円)を見込んでいる。
この金額は、たとえば、風邪やインフルエンザに使われるエキナセアのように単独で大きな需要のあるハーブ製品なら支払うことも可能だが、少量のハーブをさまざまに配合して製品を作っている小さな生産者には対応できる金額ではないと ANH は言う。
EU の法律では、法の管理下にあるハーブの専門医のみ認可されていないハーブ薬品を使い続けることができるが、英国ではその指定が遅れている。そのため、ハーブ療法に頼っている多くの患者が、それを断たれてしまう恐れに直面している。

▲ 天然療法薬品に属する製品の使用は禁止される。そこには、鹿の角( horny goat weed )も含まれる。
ANH のロブ・ヴェルケルク博士は、以下のように述べている。
「ヨーロッパのすべてにおいて、非常に多くの人々が、生活の改善のためにハーブ療法に頼っています。彼らの多くは病気の治療のためにハーブを使っているのではなく、健康を維持するための場合がほとんどです。
これらのハーブ薬が市場で手に入らなくなった場合、彼らはどこか他で探すしかなくなり。それはたとえばインターネットからということになるでしょう。しかし、インターネットで流通しているハーブ薬は、本物ではないとか、あるいは、混ぜものがなされている等、非常に危険が高いのです」。
英国の薬品規制庁は、申請された 166のハーブ製品のうち 66に許可が与えられたと語った。
薬品規制庁の議長であるアラスター・ブレクンリッジ卿は、ハーブの採取者の登録が必要だと言う。
「天然であることが安全であるというわけではない」と議長は言う。
代替医療の専門家であるエクセター大学のエッツァルト・エルンスト教授は、今回の規制は無意気だと語った。それは、治療の効果や効能の証拠の提示を専門医たちに求めていないからだという。
「馬鹿馬鹿しい管理だ。そして、多分、そういう馬鹿馬鹿しい結果に終わる」と彼は言う。
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参考資料:
・アーユルヴェーダより。
健康の基本的な考え方
心、体、行動や環境も含めた全体としての調和が健康にとって重要とみる。
アーユルヴェーダでは病気になってしまってからそれを治すことより、病気になりにくい心身を作ること、病気を予防し、健康を維持するという「予防医学」の考え方に立っている。
<転載終了>