神サタンのつぶやき NO18
そう言えば低地の遺跡はほとんど残っていないな。
だが高地には結構遺跡が残っているな。
たとえばインカ帝国とかな。
今の人間は言っているぞ。
「3000mもあるようなこんな高いところでどうして人が住んでいたんだ」
「作物も採れないし、動物はいないし寒いし」
「馬鹿じゃないの」
「なんで海の側の低地に住まなかったんだ?」
「低地なら貝や海草、魚、野菜、動物と食料は豊富だし第一暖かい」
「こんな高地に住んでいたやつの気持ちがわからん」
などと言っているが、とんでもない間違いだ。
もし3000mの津波が襲ってきてみろ!
偶然それより高いところにいた人間は運良く命拾いをするわけだ。
だが、その時見た光景は絶対忘れないぞ。
遠くの山々の頂があっというまに島になってしまうんだ。
そして足下には轟音をたてて水が押し寄せてくるんだ。
水が引いた後だって二度と低地に降りる気持ちは起こらないだろう。
そうなんだ。
それを経験した人間は、みんなで相談して高地に都を作ることにしたんだ。
まあこれは極秘情報にしておいたぞ。
だからこんな話を今したって人間は誰も信じはしまい。
おれたちの情報管理は完璧だったんだ。
もうどうせ殺してしまう人間だ。
あの世への土産話にこれは特に漏らしてやる情報だぞ。
誰にもしゃべるな!
もっともしゃべても「おまえは変人だ」と言われるだけだがな。
まあ人間対策はこれで完璧だ。
問題は襲ってくる宇宙連合だ。
これを何とかしなくては!!
どうしてあんな強力な宇宙艦隊を作れたかの秘密を知らなければ問題は解決しないぞ。
それにあと何回総攻撃を仕掛けてくるんだ。