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海洋熱塩循環 この研究によれば、気温がある閾値を越えると、突然10年間に3~6℃の速度で気温が下がり始め、それが長期間続くことがあると言う。

例えば、8,200年前に海洋熱塩循環が崩壊した時には寒冷な気候が約1世紀続いた。

極端なのは12,700年前のヤンガードライアス期でこの時は1000年続いた。

8,200年前の気候変化 ・ 毎年平均気温がアジア・北アメリカで2.8℃、北ヨーロッパで3.6℃下がった。

・ 毎年平均気温がオーストラリア、南アメリカ、南アフリカで2.2℃上がった。

・ ヨーロッパ、アメリカ東北部では旱魃が10年間続いた。

・ 冬の嵐が起った。

西ヨーロッパと北太平洋では風が強く吹いた。


このように気候が突然変わると、争いが起き易く戦争になることもある。 1. 農業生産が減ることによる食糧不足。

2. 洪水と旱魃が頻発することによる上水の不足。

3. 海の凍結と嵐によるエネルギー不足。


資源のある国はその資源を守るために守りを固める。

ない国は近くの仲の悪かった国の資源を強奪しようとする。

宗教、イデオロギー、国の名誉よりも生存するための資源が重要になる。


米国は次のような対策を取るべきだ。 ・ 天気予報の改善。

・ 突然気候が変わった時に食料、水、エネルギーにどのような影響が出るかを予測する。

・ 気候変動に最も弱い国を予想する。

その国は暴力的になるかもしれない。

・ 今何をしておけば後悔しないで済むかを明らかにする(水管理など)。

・ 柔軟な対処ができるように演習する。

・ 近隣諸国との友好。

・ 気候をコントロールする方法の開発。


近年北大西洋では過去40年間に、氷河の解凍、雨量の増大、水の流出により海水の塩分が減っている。

これは海洋熱塩循環を遅らせる可能性がある。

出典




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米国防総省が2004年にブッシュ政権に提出し、イギリスのガーディアン紙がすっぱ抜いた「気象変動予測」の内容を再度見て見た。

今年の夏は熱波が北半球を襲い、寒波が南半球を襲うという異常気象だったが、今の状態を比較的正確に予見しているように思えた。

前回はこのような内容を解説した。

▼今回の記事

前回紹介したペンタゴンの「気象変動予測」の全文が公開されていることを知った。

さっそく全体を読んで見た。

ガーディアン紙のスクープは要約的な記事だったが、全体を読むとはるかに衝撃的な内容であった。

2003年10月に作成されたこの報告書によると、気候変動の転換点になるのは2010年だというのだ。

今年の異常気象は、もしかしたらこの転回点を迎えたことの結果であるのかもしれない。

▼2003年10月のペンタゴンレポート この報告書の主筆は、著名な未来学者のピーター・シュワルツである。

シュワルツは未来予測で有名な研究機関、「ロングナウファウンデーション」の創設者である。

以下が報告書の要約である。

● 過去に何度もあった寒冷化 地球の歴史で寒冷化は珍しいことではない。

過去、73万年の間に寒冷化の期間は8回あった。

もっとも近い時期では、12700年前のヤンガー・ドレイヤス期と呼ばれる1000年間続いた寒冷期、8200年前に発生し、100年間続いた小氷河期、そして1300年から1850年まで続いたゆるやかな寒冷期の3つである。

このうち、1300年から1850年の寒冷期は気温の低下が比較的にゆるやかだったのに対し、8200年前の小氷河期は急激に気温が低下した激烈な寒冷化の時期であった。


● すべての寒冷化の原因、温暖化と熱塩循環の崩壊 考古学的な記録から、これらのどの時期にも温暖化が先行して起こっていることは分かっている。

これは、温暖化が次の時期の寒冷化の引き金になっているからである。

それは、世界的に天候を維持するシステムである熱塩循環が温暖化によって崩壊するからである。


・ 熱塩循環

世界の気候は熱塩循環という海流の循環によって維持されている。

メキシコ湾海流のような海の浅いところを流れる海流は北極で深く沈み込み、北大西洋深層水となる。

この深層水は数百メートルの深さで海流を形成し、1200年かかって北東太平洋で表層に再度出て来る。

海流の移動は、熱やガス、そしてあらゆる溶解物質を運ぶ。

これは地球の大気に影響し、気象のパターンにも影響する。


・ 地球の温暖化と熱塩循環の停止 ところで、地球の温暖化が進むと水循環が活発となり、さらに温暖化が進む。

水循環とは、海水が蒸発して雲になり、そして雨となって海水になり、また蒸発するという循環である。

これが活発になると、いっそう多くの水蒸気が蒸発して雲が厚くなるため、地上の熱が上空に逃げにくくなる。

このため温暖化が進行するが、それが原因でさらに多くの水蒸気が蒸発し、温暖化が加速する。

他方、温暖化の加速と降雨量の増加で、地表の氷河や万年雪が大量に溶け出し海へと流れ込む。

これにより海水面が上昇すると同時に、海水の塩分濃度が低下する。

海水の塩分濃度の低下があるレベルに到達すると、世界の気候を維持していた熱塩循環が停止し、気象変動の引き金となる。

過去3回の寒冷化は、温暖化を引き金とした熱塩循環の停止が原因で起こったことが分かっている。

地球の温暖化は60年間続いている。

温暖化はそろぞろピークに達し、過去同様今回も熱塩循環の停止から寒冷化の時期に入ることが予想される。

そしてそれは、8200年前に起こった急激な寒冷化に近い状態となると思われる。

温暖化のピークは2010年だろうと思われる。

それ以降毎年寒冷化は進行し、2020年には世界の平均気温は3.6度ほど低下するにいたる。

● 2010年から2020年までの変化 この時期には以下のような変化が予想される。

・ 熱塩循環の停止で暖かいメキシコ湾流はヨーロッパまで到達しなくなる。

このため北ヨーロッパや北西ヨーロッパの平均気温は低下する。

この地域では砂漠化が進行し、2020年頃にはシベリアのような状態になる。

平均気温は3.3度低下する。

・ ヨーロッパや北アメリカで干ばつが頻繁に起こり、食糧不足が深刻になる。

・ アジアと北アメリカの地域では平均気温は2.7度低下する。

・ オーストラリア、南アメリカ、南アフリカなどの南半球では平均気温は逆に2.7度上昇する。

・ 冬には強烈な嵐と風に見舞われるようになる。

特に西ヨーロッパと北太平洋は西からの強風に襲われる。

このような深刻な気象の変化により、干ばつや天候異変で耕作地は縮小し、また水源地も失われることから、2020年前後には世界的な規模で水、食糧、エネルギー、資源の不足が発生する。

これらの不足のため、国家間の関係は緊張し、国家同士の争奪戦が発生する。


● 2030年までに予想される変化 以下が、資源やエネルギーの不足から各地域で予想される出来事である。

・ ヨーロッパ

2012年:寒さのため、スカンジナビア半島から人口が南ヨーロッパに大挙して移動する。

2015年:EU諸国で食料と水を巡る争いが頻繁に発生し、外交関係が緊張する。

2020年:水と移民を巡りEU諸国で紛争が激化する。

2022年:ライン川の使用権を巡り、ドイツとフランスが対立する。

2025年:EUは崩壊寸前の状態になる。

2027年:ヨーロッパから、アルジェリア、モロッコ、イスラエルなどさらに南の諸国に移民が押し寄せる。

2030年: ヨーロッパの人口の10%が移民として流出する。


・ アジア 2010年:ビルマに向けて大きな人口移動が発生するので、バングラデシュ、インド、中国との間で小競り合いが起こる。

2012年:周辺地域は不安定化するので、これに対処するため日本は再軍備に乗り出す。

2015年:ロシアと日本の間で、シベリアとサハリンの資源やエネルギーを共同で開発する合意ができる。

2018年:カザフスタンのパイプラインを保護するため、中国が軍隊を派遣する。

2020年:ビルマ、ラオス、ベトナム、中国などの諸国で頻繁に小競り合いが発生し、緊張する。

2025年:中国の国内情勢が悪化し、内戦と国境紛争が激化する。

2030年:資源とエネルギーを巡って、ロシア、中国、そして日本の間で緊張が激化する。


・ アメリカ 2010年:水資源の使用を巡ってアメリカ、メキシコ、カナダの間で問題が発生する。

2012年:カリブ海諸国からアメリカ南東部に多くの移民が流入する。

2015年:ヨーロッパの富裕層のアメリカ移民が激増する。

2016年:漁業権を巡ってヨーロッパ諸国と対立する。

2018年:北アメリカを移民の流入などから守るため、アメリカ、カナダ、メキシコの間で安全保障条約が結ばれる。

2020年:ヨーロッパ、およびカリブ海諸国からの止まることのない移民の流入を阻止するため、国防総省が国境の管理に乗り出す。

2020年:エネルギーを巡って中東やカスピ海地域が緊張するため、原油価格がこれまでになく高騰する。

2025年:サウジアラビアの内紛から同国が混乱する。

アメリカと中国は中東に海軍を送り、正面から対峙し緊張が高まる。

以上である。

2003年に書かれたこの報告書には、寒冷化による資源や水、エネルギー、食料の不足で各国でどのようなことが起こるのか細かく書いているわけではない。

したがって日本で何が起こるかはほとんど書かれていない。

しかし、今年が温暖化の頂点であり、来年から寒冷化が始まるとするならば、今後資源、水、エネルギー、食料の不足は避けられなくなるのかもしれない。


▼ ウェブボットの最新報告書 ところで、8月15日、ウェブボットの最新報告書が公開された。

いま翻訳中である。

今回は、2010年から2013年までの長期予測が中心である。

非常に興味深いことに、今回の報告書には地球の寒冷化がに関する記述が多数あるのだ。

以下である。

・ 2011年から21012年の北半球の冬は、2011年の7月の後半から始まり、そのまま2012年の7月まで継続する。

つまり、北半球では断続的だが2011年の7月から翌年の7月まで雪が降るようなことが起こるのである。

・ これはまさに小氷河期の始まりなのだが、それは2010年の秋から実質的に始まるともいえる。

2010年の秋は、これまで経験したことのないような嵐や暴風雨にみまわれ、非常に破壊的な新しい気象パターンがはっきりと現れる。

・ この秋の天候異常は、2011年から始まる本格的な天候異変の前触れである。

人々はこれまでとは大きく異なる天候に対処する必要から、落ち着かない状況が長く続く。

・ 天候異変は2010年にどんどん激しくなり、世界的な食糧供給と海産物の供給に非常に大きなマイナスの影響を与える。

・ 2010年の終わりに始まる天候異変は、2012年の夏の半ばになってもまだ続いている。

この天候異変は大変に激しく、現代文明に適応を迫るものとなる。

この突然の天候異変を主要メディアもこぞって報道するようになる。

2003年のペンタゴンレポートにある通り、ウェブボットでも今年の終わりから寒冷化が始まるとしている。

ウェブボットは、環境異変に関する予想では大変に定評がある。

これまでも、アイスランドの火山噴火やトンガの海底火山噴火など多くの予測を的中させてきた。

今回はどうなるだろうか?



(ももいちたろう)