二階堂ドットコムより
http://www.nikaidou.com/archives/6877

<転載開始>

永遠のZEROさんより>私は昭和31年生まれの若輩であり、私のように戦後の教育を受け、平和ボケした世代に、先の戦争の是非を語る資格はないと考えています。しかしながら、戦後生まれであっても、この国に生まれた私達には歴史の真実を知る権利と義務があります。あの戦争の是非を語れるのは、つい今朝がたまで同じ釜の飯を食い、苦楽を共にしてきた戦友の手や足が爆弾で飛び散る様を見てきた人々、空襲の業火の中を逃げ回り、翌朝に焼死体が積まれた光景を目にした人々、大陸で中国人や朝鮮人、南下してきたロシア人にすべてを奪われ、家族を犯され殺された人々、そして、シベリアの地獄を生き抜いた人々などなど、あの戦争を生き抜いた人々だけだと考えております。

  ギリシャ、ローマの時代から、「歴史は勝者によって作られる。」というように、我々の知っている歴史が真実とは限りません。私は商人という立場から、本当の歴史を理解するために「その歴史の裏で誰が儲かったのか。」という穿った見方をしています。戦後生まれの私達が刷り込まれてきた歴史が、果たして真実を伝えているのか、また、その歴史が誰にとっての真実なのかを、今ここで検証する必要があると考えています。

  そもそも、先の大戦の根本には、大航海時代から続く欧米人のアメリカ大陸やアジアにおける人種差別と植民地支配の歴史がありました。そして、戦争の終結とともに、勝者側はそのような歴史のすべてに口を拭い、すべての責任を日本に転嫁しました。その後も、侵略と統治は形を変えただけで、戦後65年経った今でも続いているのです。226事件以降、天皇陛下の御威光を笠に着て暴走する軍部を煽り、文字通り戦争遂行の広告塔となって国民を先導したのは、国営放送や大手新聞などのマスコミなのです。ところが戦後のマスコミは、「公職追放」を恐れるあまり、逸早く転向してGHQの方針に沿い、「大東亜戦争は間違いであった。」という一大キャンペーンを繰り広げました。

  再びマスコミに煽られた人々は、国のために戦った人々すら蔑ろにし、何かと言えば「右翼反動」というレッテルを張って退け、戦中とは逆の方向で世論を操作してきたのです。さらに、戦後の教育の現場でも、急進的な教育改革がおこなわれ、「先の戦争は日本の侵略戦争であり、すべての責任は日本にある。」としてきました。私は、今の日本人の精神的な荒廃を見るにつけ、日本人に「自虐的史観」を植え付けた人々の罪は大きいと考えます。

私の父は南方ロタ島の生き残りですが、誰も好き好んで「人殺し」をしに南の島まで行ったのではありません。政府や軍部、マスコミが利用した「国のため」「天皇陛下のため」という建前ではなく、ほとんどの人々が「銃後」にいる父や母、妻や子を守るために、水や食料も無い筆舌に尽くしがたい状況で戦い、命を落としたのです。私達は、国を問わず、すべての英霊に対し、一人の日本人として、一人の人として、敬意を持ってしかるべきでしょう。

 今この時期に、一人でも多くの方に歴史の真実を知っていただく為に、この百田尚樹著の「永遠の0」を、是非とも読んでいただきたいと希望しています。

 

商品の説明

内容紹介

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。

内容(「BOOK」データベースより)

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。


登録情報

  • 文庫: 608ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/7/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406276413X
  • ISBN-13: 978-4062764131

<転載終了>