http://slicer93.real-sound.net/0-hl-space-11803.html

太陽以外の恒星の周りを回る「系外惑星」は、1995年から今までに500個以上見つかっている。

そのうちほとんどが「ホットジュピター」と呼ばれる、恒星のすぐそばを公転する木星サイズの巨大ガス惑星だ。

恒星からある程度離れたところでしか形成されないはずの巨大惑星がどうやってこんなに近くまで来たのか、考えられている原因としては以下の3つがある。

1.惑星系が作られる途中に、原始惑星系円盤内のちりなどの物質との作用で中心星に近づいたため

2.原始惑星系円盤のちりが消えたあとに、巨大惑星同士が重力ではじき飛ばしあったため

3.外側にある別の巨大惑星、あるいは中心星の伴星の重力のため

(1)の場合は、中心星の自転軸に対して惑星の公転軌道は傾きがゼロになり、(2)と(3)の場合は、中心星の自転軸に対して惑星の公転軌道は大きく傾くことが理論上わかっている。

このように、系外惑星の公転軌道を知ることで、巨大惑星がどのようにして中心星に近づいていったかがわかるわけだ。

今回、東京大学、国立天文台などの研究グループが、「XO-4」と「HAT-P-11」という2つの惑星系で、恒星の自転軸に対して大きく傾いた公転軌道を持つ惑星を発見した。

その1つ、はくちょう座の方向約130光年先にある「HAT-P-11b」は、恒星の自転軸に対して約103度の傾きで(恒星の自転とは逆方向に77度の傾きで)中心星の周りを公転する海王星サイズの惑星だ。

木星型より小さい、このサイズの惑星の軌道が大きく傾いている様子が確認されたのは世界で初めてのことで、すばる望遠鏡による高精度の観測で可能となったものだ。

近年、このように軌道が傾いた惑星が宇宙には意外とありふれていることがわかってきており、個々の結果を見る限りでは、その惑星たちが上記(2)あるいは(3)のケースによって中心星の近くに移動したことが示唆されている。

今後、軌道の傾いた惑星の主要な移動メカニズムが(2)と(3)のどちらなのかを結論づけるためには、より多くの観測結果からの統計が必要であり、また「HAT-P-11b」のように小さな惑星の観測がより重要な役割を果たすと期待されている。

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http://www.naoj.org/Pressrelease/2010/12/20/j_index.html

<すばる望遠鏡、大きく傾いた軌道を持つ惑星系を次々に発見>

2010年12月20日

東京大学、国立天文台を中心とした研究者からなる研究グループは、HAT-P-11、XO-4 という二つの太陽系外惑星系に対して恒星の自転軸と惑星の公転軸の関係を測定し、それぞれの系で惑星の公転軌道が大きく傾いているという証拠を発見しました。

特に HAT-P-11 は、木星型惑星より一回り小さな海王星サイズの惑星を持つ系で、このように小さな惑星に対して二つの軸の関係を測定したのは今回が初めての事です。

これらの最新の観測によって、傾いた軌道を持つ惑星は意外とありふれている事が次第に明らかになってきました。

惑星の軌道が大きく傾いた惑星系では、過去に巨大惑星同士が重力によってお互いをはじき飛ばしたり、あるいは遠方の伴星からの重力の影響を受けて惑星の軌道が現在の位置まで移動したりしたと考えられており、このような惑星の新たな発見は惑星の軌道進化に関する理論を検証する上で重要な観測事実となります。

1995年の最初の発見以来、これまでにおよそ 500 個もの太陽系外惑星が見つかっています。

しかしそのほとんどは恒星の非常に近いところを公転する木星のような巨大ガス惑星です。

一方で、太陽系では木星や土星サイズの巨大惑星は太陽から遠く離れたところを公転しています。

一般にこのような巨大惑星は、恒星からある程度離れていて、惑星の材料となる氷などの固体物質が豊富に存在するような場所でしか形成されない事が理論的に分かっています。

そのため、太陽系外で見つかっているような恒星の非常に近いところを公転する巨大惑星は、恒星から遠く離れた場所で形成された後で何らかのメカニズムで恒星の近くまで移動してきたと考えられています。

このような惑星の移動を説明するメカニズムは、これまでにいくつか提案されてきました。

例えば、一般に惑星は原始惑星系円盤と呼ばれるガスでできた円盤の中で形成されたと考えられていますが、成長する過程で惑星とガス円盤が相互作用をすると徐々に惑星が円盤の中心に向かって落ちてくる事があります (惑星落下モデル)。

また、複数の巨大惑星が形成された場合、ガス円盤が晴れあがった後で惑星同士が重力的に影響を及ぼし合い、場合によってはお互いにはじき飛ばされ、最終的に一方は非常に内側を公転する軌道をとるという事も理論的に予言されています (惑星散乱モデル)。

その他、伴星または巨大惑星が外側に存在しているとその重力によって周期的に内側の惑星の軌道が変化し、場合によっては恒星の近くまで運ばれる可能性も指摘されています (古在移動モデル、注1)。

これらの惑星移動モデルを検証する上で、中心星の自転軸に対する惑星の公転軸の傾きは非常に重要な観測証拠となります。

例えばガス円盤との相互作用による惑星移動モデルでは二つの軸はそろう事が予言されている一方で、惑星散乱モデルや古在移動モデルによる惑星の移動では二つの軸は大きく傾く可能性がある事が理論的に分かっています。

今回、東京大学、国立天文台を中心とした研究者からなるグループは、すばる望遠鏡を用いて HAT-P-11 と XO-4 という二つの太陽系外惑星系に対してロシター効果と呼ばれる現象を観測し、それぞれの系で惑星の公転軸が中心星の自転軸に対して傾いている証拠を見つけました。

ロシター効果とは、恒星の前を惑星が通過するような系において、食がおこっている最中に見かけ上恒星の視線方向の速度が変化する現象です (図1)。

視線方向の速度の時間変化から、恒星の自転軸に対して惑星の公転軸がどのように傾いているのか (注2) を推定する事が出来ます。

ロシター効果はこれまで 35 個程度の系に対して測定がなされ、すばる望遠鏡でもこれまでいくつかの系で測定がなされてきました (参考:2009年11月04日 すばる望遠鏡、主星の自転に逆行する太陽系外惑星を発見、2007年8月23日 すばる望遠鏡、太陽系外惑星の公転軸傾斜角の測定に成功)。

今回新たに観測された HAT-P-11 は、はくちょう座の方向に地球から 130 光年ほど離れた場所にある惑星系で、海王星の 1.3 倍程度の大きさの惑星が楕円状の軌道を持って周期 4.89 日で公転しています。

この惑星はこれまでに見つかった太陽系外惑星の中でもかなり小さい部類に入ります。

これまでロシター効果は、木星サイズ程度の大きな惑星に対してしか観測された事がありませんでした。

一般に惑星のサイズが小さくなると、恒星面上で惑星によって隠される割合が減るためロシター効果の検出は難しくなります。

今回研究グループは、すばる望遠鏡の 8.2 メートルという大口径を生かした高精度な観測を2010年5月と7月に行い、世界に先駆けて海王星サイズの惑星に対してロシター効果の検出をしました。

その結果、惑星の公転軸が中心星の自転軸に対して天球面上で約 103 °傾いているという証拠を得ました。

またアメリカのグループもハワイにあるケック望遠鏡を用いて5月と8月に独立にロシター効果の観測を行い、同様の結果を得ています。

もうひとつ新たに観測された XO-4 は、やまねこ座の方向に地球から 960 光年ほどの距離にあり、木星の 1.3 倍程度の大きさの惑星が公転周期 4.13 日で円軌道を公転しています。

この惑星の観測はすばる望遠鏡で2010年1月に行われ、こちらもロシター効果の測定によって惑星の公転軌道が約 47 °傾いていることが明らかになりました。

この惑星でのロシター効果は、世界でまだすばる望遠鏡でしか観測されていません。

HAT-P-11 と XO-4 におけるロシター効果の観測結果は、これらの二つの惑星系が大きく傾いた公転軌道を持っていることを示唆しています。

近年、このように軌道が傾いた惑星が宇宙には意外とありふれていることがわかってきました。

こうした軌道の傾いた惑星の発見は、その惑星たちが惑星散乱や古在移動によって移動した事を示唆しています。

しかし、個々のロシター効果の観測結果だけでは、惑星が惑星散乱、古在移動のどちらのメカニズムで移動したのかを判断する事ができません。

今後、軌道の傾いた惑星の主要な移動メカニズムが惑星散乱と古在移動のどちらなのかを結論付けるには、観測結果の統計的な取り扱いが必要となります。

この二つの異なるモデルは、恒星の自転軸と惑星の公転軸のなす角度に関して異なる分布を予言するため、多くの観測結果を集めて比較することによって、初めてモデルの正当性が評価できるようになるのです。

また今回の HAT-P-11b のように小さな惑星に対するロシター効果の測定はまだあまり行われていませんが、今後惑星軌道進化の理論を検証する上で、こうした小さな惑星の観測はより重要な役割を果たすと考えられます。

ロシター効果の観測は、すばる望遠鏡を含め多くの研究グループによって計画されており、近い将来に惑星移動モデルの統計的な判別が可能になると期待されています。

今後の継続的な観測によって、惑星系がどのようにして形成、進化するのかが次第に明らかになる事でしょう。

これらの研究成果は、2010年12月および2011年3月に発行の日本天文学会欧文研究報告誌 (Publ. Astron. Soc. Japan) に掲載される予定です。

<研究論文の出典>

A Possible Tilted Orbit of the Super-Neptune HAT-P-11b Teruyuki Hirano, Norio Narita, Avi Shporer, Bun'ei Sato, Wako Aoki, Motohide Tamura, 2011, Publ. Astron. Soc. Japan, Vol. 63, in press

The Rossiter-McLaughlin Effect of the Transiting Exoplanet XO-4b

Norio Narita, Teruyuki Hirano, Roberto Sanchis-Ojeda, Joshua N. Winn, Matthew J. Holman, Bun'ei Sato, Wako Aoki, Motohide

Tamura, 2010,
Publ. Astron. Soc. Japan, Vol. 62, No. 6, L61-L65

(注1) 元国立天文台長・古在由秀氏 (現ぐんま天文台台長) が1962年に提唱した古在共鳴の考え方を取り入れて考案された惑星移動モデル。

(注2) ただし観測から計測されるのは、2つの軸を天球面に射影した角度です。

図1:ロシター効果の概念図。

恒星は一般に自転しているため、左右に相対的に近づいている側 (図の青側) と遠ざかっている側 (図の赤側) に分かれます。

惑星が恒星面上を通過して一部分を隠すような系では、近づく側を隠している際は見かけ上星が遠ざかって観測され、逆に遠ざかる側を隠している際は見かけ上星は近づいて観測されます。

この見かけ上の速度は時間に沿って変化しますが、左上のように惑星によって隠される部分が青側と赤側で均等である時は左下のグラフように対称な変化となります。

一方右上のように、惑星によって隠される部分がほとんど赤側の場合、星は食が起こっているほとんどの間右下のグラフように見かけ上近づいて観測されます。

そのため逆に、星の見かけの速度を調べる事で惑星の自転軸に対する軌道が分かります。

図2:2010年5月にすばる望遠鏡で測定した HAT-P-11 のロシター効果。

なおこの図は視線方向の速度変化のうち惑星の軌道運動による成分を取り除いたものです。

食が起こっている (トランジット) の最中、星の視線方向の速度はずっと負になっていて、恒星面上の遠ざかる部分だけを隠していると考えられます。

図3:2010年1月にすばる望遠鏡で測定した XO-4 のロシター効果。

軌道公転軸が中心星の自転軸とそろったモデルでは観測データとずれが生じてしまいますが (図の破線)、軌道を傾けたモデルを使えば観測データをよく説明できます。

図4:すばる望遠鏡の観測によって推測される HAT-P-11 をまわる惑星の公転軌道の想像図。

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http://www2k.biglobe.ne.jp/~c-navi/sun/

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