クレアなひととき(In Deepさんのもう一つのサイトです)さんのサイトより
http://tok2.seesaa.net/article/227246581.html
Okaさんには貴重な情報を転載させていただいています。
お近くで演劇に興味のある方は御検討お願いします。
因みに、Okaさんとは面識も何もありませんが、情報を
転載させていただいていますので万分の一でもお返しが
出来ればと思います。
<転載開始>
以前ちょっと書いたりしたこともあるんですが、10月の頭におこなうイベントは、私の希望もあり、想定以上に小さな人数でやっていて、キャスト以外のスタッフは、実質、私ともう一人だけの総計ふたりという形になっています。

そんな中、劇場から電話がありました。


劇場「宣伝とかやってます?」
私 「いえ。あんまり」
劇場「やってよ。予約状況悪いですよ」
私 「あい」
劇場「ホームページとかあるでしょ」
私 「あい」
劇場「オカさんのような貧乏人は赤字出さないようにしないと」
私 「あい」



というわけで、劇場の人に怒られましたので、ささやかな宣伝です。

こちらは公演の宣伝動画です。





・公演チラシ(フライヤー)はこちらです。

上の動画は先日、部屋でお酒を飲みながら作ったんですが、できたものを見てつくづく「子どもの時から疑問が変わってないなあ。進歩してねー、オレって」と思います。

基本的に、幼稚園くらいの時に感じた疑問を今でもそのま引きずって生きている部分が大きくて、ご存じのように、今でもそのほとんどの疑問は未解決で、むしろ混迷してきています。

ほんの少しずつですが、疑問を解くキッカケくらいは見えていくといいなあと・・・とは思いますが。
まあ、わからなくてもいいんですけどね。




公演情報

公演名: self23/shyz2 赤色反応
会場: d-倉庫
(JR山手線、京浜東北線 「日暮里」駅下車 南口徒歩7分 下に地図があります)

2011年10月3日(月)
2011年10月4日(火)


2ステージのみ

開演時間 午後 7時 30分
開場は20分前です。

予約前売 2300円 / 当日 2500円

d-倉庫地図

d-map2.jpg

日暮里 (JR山手線、京浜東北線他)駅下車 南口徒歩7分 * 劇場前の路上の上には地図にあるのと同じ「赤と緑のロゴ」の看板が光っています。

◎電話予約/カンフェティチケットセンター(外部委託です)
 0120-240-540(受付時間平日10:00~18:00)


◎予約メールアドレス

self23@yesyes.jp (オカ)

(追記) 10月2日からメールチェックが確実ではなくなりそうですので、上記でのメール予約は10月1日までとさせていただきます。
よろしくお願いいたします。



・ご希望の公演日
・お名前(ニックネームでOKです)
・ご連絡先メールアドレス


をご記入の上、お願いします。
メール予約は都合悪い場合は当日くらいまでにキャンセルしていただれば大丈夫です。

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キャストの方々

cast.jpg

▲ 半分の人は 20年くらい前からのお知り合いで、半分の方は今回はじめて会った方です(いろんなところで知り合いました)。私が稽古が嫌いなので、皆さんご苦労されています。




今回は女性だけのキャストなんですけど、気づけば、キャストの人数も4人だったりして、最近こだわっていた「基本数4」だったり、脚本ストーリーの中に、わりと自然の流れで十字架が出てきたりといったこともあったり・・・まあ、「考えていることが日々代わり映えしない」ということも言えそうですが、興味のある対象はすべての方向に同じようです。


チケットに関しては外部の予約システムはあるんですが、平日ということもあり、予定が曖昧な方には私のほうで「メール予約」を受けています。料金は当日精算(前売り扱い)で、ご都合がつかなければ前日くらいまでにご連絡くだされば大丈夫です。
self23@yesyes.jpです。

こちらから確認のメールを差し上げます。


そんなわけで、今回は宣伝となってしまいまして申し訳ありません。

オカ
<転載終了>
パンドラとヌーワ


公演直前になってキャストに大きな変更などがあり、わりとてんやわんやですが、しかしまあ、もともと自分の公演がスムーズに行くわけもないとは思っていましたし、何より今回は本当にいろいろなことを学んでいます。

キャストの変更というのは、4人の女優さんの中のひとりが出演できなくなったのですが、それは「急速なメンタル面での体調不良」でした。

4人のうち3人の方は、わりと長く知り合いの人たちでしたが、彼女だけは夏前に知り合った20代の若い女性で、服を着ていても体のあちこちにタトゥーが見えるパンクスです。

舞台経験はなかったですが、「やってみたい」というので、ほとんど台詞がない役ながらも比較的重要な役を演じてもらうはずでした。

しかし、これが彼女にとってものすごい大きな負担となっていったことを私は気づいていなかったのです。その役はほぼずっと舞台の奥にかわいい格好をして座っているだけの女の子の役で、しかし、それだけで「この世の悪」をすべて象徴するというものでした。

脚本を書いている時は、ぼんやりと頭の中にヌーワのことはあったとはいえ、神話を書くわけではないですし、私は出演人物に名前を与えるのが好きではなく、今回も「女1、女2、女3、女4」というだけのものでした。

しかし、稽古を何度かしているうちに彼女たちの役割に自然と役柄がついているように思えて、パンフレットにはさりげなくこう書こうと思っていました。


女1 Nuwa
女2 Mago
女3 Mary
女4 Pandora



です。
それぞれ、日本語にすれば、ヌーワ、麻姑、マリア、パンドラです。
彼女たちにはこのことは特に言ってはいませんけれど。

その「女4」が彼女に与えられた役でした。

彼女は稽古に少し顔を出すたびにどんどん体調が悪くなり、精神的にもキツくなり、数日前にはもう立つのも厳しいほど疲れ果てて、そして、痩せてしまっていました。


そして、詳しいことはともかく、3日ほど前にもらったメールの内容を読んで、精神面で彼女はもう限界だと気づきました。

そして私はメールで、「もう無理だよ。今回は休みましょう」と書きました。

彼女は、すぐ電話をかけてきました。


「この役の代役なんているんですか? 黙って座っているだけで悪を表現できる人なんて私くらいしかいないって私に言ったじゃないですか。だから、私以外には代役なんてできない」


と。

私が彼女をこの役にしたのは、まさにその通りの女の子に見えたからです。

しかし、私のような人間ならいくらでも受けられる「悪」は、純粋すぎる彼女には厳しかったのだと思います。


私にはすでに「もうこれしかない」という結論がありました。

ここからが結構タイミングとして面白いと思ったのですが、私は一晩考えて、彼女に「あること」を書いたメールを送りました。すると、私が送信している途中に向こうからもメールがありました。


つまり、「ほぼ同じにお互いにメールを出していた」のです。


そして、そこに書かれてある内容が「ほぼ同じ」だったのです。


私のメールの内容 「キミの役はオレがやる

彼女のメールの内容 「私の役ができるのはオカさんだけです



この内容が同時にクロスしたわけです。
彼女は、同じ内容をふたりが同時に出していたことに笑って、そして、とても喜んでいました。

「安心しました。安心しました」

と何度も書いてきました。


そんなわけで、この通りのことになります。
つまり、女性だけの舞台だったものに「私」が出るという不気味なことになりました。
予約されている方は今からキャンセルOKです(笑)。


とはいえ、中年の男性の私が少女の格好をして座っている彼女の代役をそのままやるのはマズいので(笑)、私は念願の「役」を自分に適用することにしました。

それは

「虚体」

です。

彼女の役である「女4」の影。
しかし、物理的な影ではなく、「虚体」としての彼女です。


この「虚体」という言葉は、以前にふれたこともある埴谷雄高さんの「死霊」の基本概念として貫く大テーマで、

・実体



・虚体

という関係です。

つまり、実体ではないけれど、存在する。しかし、存在しない。

という概念です。


10年くらい前だったか、この「虚体」という概念を舞台でやりたくて、「虚体クラブ」という、「虚体になりたい人々が集う秘密クラブ」の話を書いて、見事にうまく書けずに玉砕したことがあります。

しかし、今回はうまく行くような気がしています。
公演が興行的に成功するとか、そちらの話ではなく、「彼女の実体の痛み」を消すための公演でもあるという別の側面が出てきているからです。

kyotai.gif

▲ 2001年くらいだったと記憶していますが、「虚体クラブ」という公演のチラシより。



この世が、「陰と陽」からできているなら、「虚体」という言葉にはふたつの意味があることに気づいたのです。

つまり、

悲しみ → 悲しみの逆

痛み → 痛みの逆


という「正」の響きこそもそこにあるのだと。


なので、まあ、非常に奇妙なお芝居となるでしょうが、私は彼女に痛みを一時的にでも与えてしまったことを覆すために「彼女の虚体」になろうと思っています。今回の公演の「総合演出」の名前も彼女の名前にするつもりです。


ちなみに、その彼女は、その後から急速に元気になり、穏やかになり、毎日たくさんのメールを送ってきます。私も今忙しいので、返事はあまりできないのですが、「どんどん元気になっていく」ことが嬉しいです。

誰から見ても立派な不良少女である彼女は、実は「現実のヌーワ様」だったと気づいた次第です。「人類創造」で造られた他の人たちのことは知らないけれど、少なくとも「虚体の私を造った」という意味で創造神であることは間違いありません。


では、クレアのほうは公演後まで更新できないと思います。
In Deep は時事なので、できるだけ更新します。

それにしても、やはり人間は笑って過ごすのが一番ですよ。
爆笑じゃなくて、小さく笑っている毎日が最高。