In Deepさんのサイトより
http://oka-jp.seesaa.net/article/249699984.html
<転載開始>
(訳者注) 今回の「NASA の観測機が初めて太陽系の外の物質をキャッチした」というニュースは、内容的には地味なんですが、いわゆるパンスペルミア説的には大変に意味のあるものです。
また、今回のことは、地球の人類が「太陽系の外の世界に実際にふれた瞬間」という言い方もできるかと思います。
ところで、この NASA の星間境界観測機である「 IBEX 」というものを私は今回のニュースで初めて知りました。日本語のニュースでは、アストロアーツの 2008年 10月の記事「太陽系の果てを描き出す、NASAのIBEX」という記事にありましたので、抜粋しておきます。
とのことです。
要するにこれは「太陽系のふちのあたり」を観測するもののようです。
太陽系の周辺というのは、現在の天文学などの推定ですが、下のような感じのものとなっているとされています。

星間境界観測機というのは、上の図での「丸い」部分のあたりで、「太陽からの太陽風」と「太陽系外などの星間にある物質」とが衝突するあたりの状態を観測するためのものではないかと思います。
もっとも、太陽系(太陽圏)とその外というのが実際にはどうなっているかというのは、今のところきちんとわかっているわけでもないですが、最近、「太陽系」という絡みでいえば、次第に「宇宙全体の他の様々な太陽系の実態」も明らかになっています。そのことをちょっと書いておきます。
http://oka-jp.seesaa.net/article/249699984.html
<転載開始>
(訳者注) 今回の「NASA の観測機が初めて太陽系の外の物質をキャッチした」というニュースは、内容的には地味なんですが、いわゆるパンスペルミア説的には大変に意味のあるものです。
また、今回のことは、地球の人類が「太陽系の外の世界に実際にふれた瞬間」という言い方もできるかと思います。
ところで、この NASA の星間境界観測機である「 IBEX 」というものを私は今回のニュースで初めて知りました。日本語のニュースでは、アストロアーツの 2008年 10月の記事「太陽系の果てを描き出す、NASAのIBEX」という記事にありましたので、抜粋しておきます。
NASAの星間境界観測機「IBEX」は、地球周回軌道上から、太陽系外縁部で起きている太陽風と恒星物質によるダイナミックな相互作用を観測する。
太陽から100天文単位(1天文単位は太陽から地球までの距離)ほどの領域では、太陽風が星間物質の流れに衝突している。IBEXは、この境界で発生する衝撃波の構造や、衝撃波の外側で太陽風がどのような特性を見せるのかなどを明らかにするために観測を行う。
とのことです。
要するにこれは「太陽系のふちのあたり」を観測するもののようです。
太陽系の周辺というのは、現在の天文学などの推定ですが、下のような感じのものとなっているとされています。

星間境界観測機というのは、上の図での「丸い」部分のあたりで、「太陽からの太陽風」と「太陽系外などの星間にある物質」とが衝突するあたりの状態を観測するためのものではないかと思います。
もっとも、太陽系(太陽圏)とその外というのが実際にはどうなっているかというのは、今のところきちんとわかっているわけでもないですが、最近、「太陽系」という絡みでいえば、次第に「宇宙全体の他の様々な太陽系の実態」も明らかになっています。そのことをちょっと書いておきます。
どこまでもどこまでも続く「同じ」太陽系
In Deep の過去記事で、
・別の太陽系の「地球の双子」が NASA により「確定」される (2011年12月06日)
などの記事があり、それらでは、「他の太陽系が次々と発見され続けている」ということをご紹介したことがありましたが、NASA の探査機ケプラーが、先日新たに26個の「他の太陽系」を特定しました。
NASA はそれらの形をイラストなどで公開したのですが・・・それを見て、さすがに多少唖然としました。
下の図がそのイラストです。

▲ アストロ・バイオロジー・マガジンより。
その大きさ以外には「違うもの」には見えないのです。大ざっぱにいえば、「全部同じ」という言い方もできなくはなさそう。
この「同じ」というのは、たとえば、人間にも背の小さい人、大きい人、痩せた人、太った人、いろいろな肌の色、髪の質などがあり、それらによってずいぶんと違いますが、「全部人間」だということと似ています。
内容的に「同じ」という意味です。
こういう感じで、無数の太陽系が宇宙に広がっているようです。
また、最近は「宇宙の存在そのもの」についてもいろいろな意見が出ています。
訳してはいないですが、最近、ドイツの科学者が「すべての宇宙は地球の周辺に投影されているホログラフだという証拠を掴めそうだ」というような微妙なことを発表したことが最近話題となっています。これは難しい内容ですので、訳す時間と能力が私にあれば、論文をご紹介したいと思います。原文(英語)のニュースを下にリンクしておきます。
・Scientific Evidence that the Entire Universe Is a Holographic Projection around the Earth
(KIPNEWS 2012.01.17)
あと、太陽といえば、昨日(1月31日)、「太陽嵐が地球のヴァン・アレン帯から電子を消し去っている」(元記事: Solar Storms Wipe Out Electrons in Earth’s Radiation Belt)ということが、ネイチャーで発表されていたそうです。こちらは後日ご紹介いたします。
ヴァン・アレン帯というのは地球の磁場が形作る地球を取り囲むドーナツ状の放射線の帯の領域のことです。

▲ 紫色の部分がヴァン・アレン帯。
では、今回の記事は米国 Fox ニュースからです。
ちなみに、今回の発見から「太陽系外から酸素も来ている」ことがわかったようです。
NASA probe discovers 'alien' matter from beyond our solar system
Fox News 2012.01.31
NASA の探査機が私たちの太陽系の外からやってきた「異宇宙の物質」を発見

星間境界観測機「 IBEX 」が、はじめて太陽系の外からやってきた物質を検出したことを 1月31日に NASA が発表した。それは銀河の他の場所からやってきた物質だ。
IBEX は地球から 32万 2,000キロメートル上空の軌道上で太陽系の端を間作している観測機で、この IBEX が星間物質を特定した。
「この異宇宙の物質は、星間で作られた実際の物質なのです。これを調査することは実に重要なことです」米国ワシントンD.C. にある NASA 本部のデイビッド・マコーコス主任研究員は語る。
科学者たちによる国際チームは IBEX から新しい発見を提示した。それは、以前から見つけられていたヘリウムの確認に加えて、今回の太陽系外の物質から、水素と酸素、そして Ne (ネオン)が含まれていることを確認した。
酸素とネオンは銀河のいたるところで見つかっているが、科学者たちはいまだにそれらの供給源や流通の状況はつかめていない。
マコーコス主任研究員は、「これら酸素やネオンというものは、恒星や惑星、あるいは人類を含む生命の素材でもあるだけに、大変に重要な物質要素といえます」と言い、さらに、「太陽系の外側の物質は、私たちの太陽系の中の物質とは違い、ネオンと比較して酸素が少ないというように見えます」と述べた。
IBEX は、太陽系と星間空間との境界の地図を作成するために NASA が 2008年10月にはじめたミッションだ。 IBEX は「中性原子」と呼ばれる小片を計測する。
稼働以来、 IBEX は太陽圏についての数々の新しい発見をなしてきた。2009年には、太陽から毎時 160万キロメートルで流れている荷電粒子から作られる「不可解なリボン」を太陽系の端で見つけた。2010年には IBEX が地球の磁気圏に衝突している太陽風をはじめて観測したことを発表した。
(訳者注) 読めば読むほど、わりともろにパンスペルミア説などにも結びつく興味深いものです。「酸素」と「水素」と「ネオン」が一体宇宙のどこから来ているのか。
どうも、このあたり(どのあたりかは、ぼかしながら)、近いうちに決着がつきそうな勢いですね。
--
1年前の In Deep
2011年02月01日の記事
・太陽への訪問者は 2011 年も健在

・米兵の最大の敵は自分: 2010年の戦闘死462人 自殺死468人

<転載終了>
In Deep の過去記事で、
・別の太陽系の「地球の双子」が NASA により「確定」される (2011年12月06日)
などの記事があり、それらでは、「他の太陽系が次々と発見され続けている」ということをご紹介したことがありましたが、NASA の探査機ケプラーが、先日新たに26個の「他の太陽系」を特定しました。
NASA はそれらの形をイラストなどで公開したのですが・・・それを見て、さすがに多少唖然としました。
下の図がそのイラストです。

▲ アストロ・バイオロジー・マガジンより。
その大きさ以外には「違うもの」には見えないのです。大ざっぱにいえば、「全部同じ」という言い方もできなくはなさそう。
この「同じ」というのは、たとえば、人間にも背の小さい人、大きい人、痩せた人、太った人、いろいろな肌の色、髪の質などがあり、それらによってずいぶんと違いますが、「全部人間」だということと似ています。
内容的に「同じ」という意味です。
こういう感じで、無数の太陽系が宇宙に広がっているようです。
また、最近は「宇宙の存在そのもの」についてもいろいろな意見が出ています。
訳してはいないですが、最近、ドイツの科学者が「すべての宇宙は地球の周辺に投影されているホログラフだという証拠を掴めそうだ」というような微妙なことを発表したことが最近話題となっています。これは難しい内容ですので、訳す時間と能力が私にあれば、論文をご紹介したいと思います。原文(英語)のニュースを下にリンクしておきます。
・Scientific Evidence that the Entire Universe Is a Holographic Projection around the Earth
(KIPNEWS 2012.01.17)
あと、太陽といえば、昨日(1月31日)、「太陽嵐が地球のヴァン・アレン帯から電子を消し去っている」(元記事: Solar Storms Wipe Out Electrons in Earth’s Radiation Belt)ということが、ネイチャーで発表されていたそうです。こちらは後日ご紹介いたします。
ヴァン・アレン帯というのは地球の磁場が形作る地球を取り囲むドーナツ状の放射線の帯の領域のことです。

▲ 紫色の部分がヴァン・アレン帯。
では、今回の記事は米国 Fox ニュースからです。
ちなみに、今回の発見から「太陽系外から酸素も来ている」ことがわかったようです。
NASA probe discovers 'alien' matter from beyond our solar system
Fox News 2012.01.31
NASA の探査機が私たちの太陽系の外からやってきた「異宇宙の物質」を発見
星間境界観測機「 IBEX 」が、はじめて太陽系の外からやってきた物質を検出したことを 1月31日に NASA が発表した。それは銀河の他の場所からやってきた物質だ。
IBEX は地球から 32万 2,000キロメートル上空の軌道上で太陽系の端を間作している観測機で、この IBEX が星間物質を特定した。
「この異宇宙の物質は、星間で作られた実際の物質なのです。これを調査することは実に重要なことです」米国ワシントンD.C. にある NASA 本部のデイビッド・マコーコス主任研究員は語る。
科学者たちによる国際チームは IBEX から新しい発見を提示した。それは、以前から見つけられていたヘリウムの確認に加えて、今回の太陽系外の物質から、水素と酸素、そして Ne (ネオン)が含まれていることを確認した。
酸素とネオンは銀河のいたるところで見つかっているが、科学者たちはいまだにそれらの供給源や流通の状況はつかめていない。
マコーコス主任研究員は、「これら酸素やネオンというものは、恒星や惑星、あるいは人類を含む生命の素材でもあるだけに、大変に重要な物質要素といえます」と言い、さらに、「太陽系の外側の物質は、私たちの太陽系の中の物質とは違い、ネオンと比較して酸素が少ないというように見えます」と述べた。
IBEX は、太陽系と星間空間との境界の地図を作成するために NASA が 2008年10月にはじめたミッションだ。 IBEX は「中性原子」と呼ばれる小片を計測する。
稼働以来、 IBEX は太陽圏についての数々の新しい発見をなしてきた。2009年には、太陽から毎時 160万キロメートルで流れている荷電粒子から作られる「不可解なリボン」を太陽系の端で見つけた。2010年には IBEX が地球の磁気圏に衝突している太陽風をはじめて観測したことを発表した。
(訳者注) 読めば読むほど、わりともろにパンスペルミア説などにも結びつく興味深いものです。「酸素」と「水素」と「ネオン」が一体宇宙のどこから来ているのか。
どうも、このあたり(どのあたりかは、ぼかしながら)、近いうちに決着がつきそうな勢いですね。
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1年前の In Deep
2011年02月01日の記事
・太陽への訪問者は 2011 年も健在

・米兵の最大の敵は自分: 2010年の戦闘死462人 自殺死468人

<転載終了>