エフライム工房さんのサイトより
http://www.geocities.jp/atelier_efraym/cain3.htm
<転載開始>
 C.七夕と仏のルーツ


 ヨセフは丑年の生まれである。それで、ヨセフをモデルとしたアメン神が牛をシンボルとしているのであるが、これが出エジプトの後、モーセの兄アロンが金の仔牛を鋳たことにつながる。というのも、ヨセフの生まれた年の干支は己丑(つちのと・うし)であるから、陰陽五行では土徳の黄色すなわち黄金がシンボルカラーとなる。金の仔牛はヨセフを神格化した姿だったのである。
 
 古代エジプトにおいて、このように陰陽道が確立されていたと考えられる理由の一つに、息子エフライムの存在が上げられる。エフライムは前1795年の丙寅(ひのえ・とら)の生まれであるが、火徳は赤で象徴されるから、エフライムの名前の語源となった下ナイルが赤ナイルと呼ばれたのではないか。同様に、南の国境のエレファンティネ島(アスワン)の辺りは、ヤコブがモデルとなったクヌムに関係するので、ヤコブが亡くなった年の乙酉(きのと・とり)から、木徳の青がシンボルカラーとなった。ヤコブは数えでは前1922年の己未(つちのと・ひつじ)が生まれとなるから、ここからヤコブをモデルとしたクヌムが羊の姿となるのである。

 ヤコブが己未の生まれなら土徳なので、クヌムは黄色か金で象徴されなくてはならないが、実際には黒がクヌムのシンボルカラーである。その理由は、創世記30章のヤコブの逸話の中に見ることができる。すなわち、ヤコブは叔父のラバンから独立するときに、黒と斑(ぶち)の羊が生まれたらそれはヤコブのものとなる契約を立てた。神はヤコブを祝福したので、黒と斑の羊がたくさん生まれたのである。こうして、ヤコブは黒と斑の羊によって栄えたので、ヤコブをモデルとしたクヌム神は黒色がシンボルカラーとなったのである。そして、ヤコブが亡くなった年が酉年なので、ヤコブはその容貌から大きな顔を意味するウズラ(ウヅラ)で象徴され、クフウというウズラが二度も使われるエジプト名を贈られたのである。これが、世界で最も有名なファラオの一人であるクフの正体である。なお、今年(西暦2005年)は、ヤコブが亡くなってから63回目の還暦(63×60=3780年)である。


 ところで、エフライムは丙寅の生まれであるが、この字はヘイ・インと読まれる。寅がインなのは、エフライムのエジプト名イムヘテプにもイムが使われるように、イムはエフライムの代名詞だからである。イムはインに容易に転訛する。そして、イムヘテプがセム神官でヒョウの毛皮を身に付けていたのは、イムヘテプの正体であるエフライムが寅年の生まれだったから、その象徴である。えっ、トラとヒョウは違う?だって、エジプトにはトラがいなかったので、ヒョウで代用としたのだから。

 エフライムは神官としても尊敬され、トート神の化身ともされた。それで、尊の字を「トート」と読むのである。仰げばトートし、我が師のオン。エフライムは寅年なので、同じく寅年生まれのイエスの雛形となったが、これは極自然な成り行きである。そして、トート神のシンボルが朱鷺だったので、朱鷺がエフライムの赤を日の丸とする日本の国鳥とされたのである。イムの字を一文字として見ると、そこには仏という字が現れる。そう、エフライムの人徳を称えて、仏の文字は作られたのである。日本人は、知らずのうちに先祖のエフライムを拝んでいたのである。


 話をヨセフに戻すと、ヨセフが宰相となった年も己未である。それで、ヨセフがモデルのアメン神にも羊の姿をしたものが造られた。本来は牛神のアメン神が、羊のヴァリエーションを有する理由となる。また、アセナテには星のシンボルがあった。そこで、ナイルを天に再現したとされる天の川にもアセナテとヨセフが投影された。それは、7をシンボル数に持つヨセフが丑年だったので牽牛とされ、アセナテが織女とされたのである。織の字に、オンを意味する音の字が使われているのはアセナテに縁のあることを意味する。オンはナイルの東にあり、テーベはナイルの西にある。これが、天の川の両岸の牽牛と織女に対応する。ヨセフは宰相として忙しいから滅多にオンに帰省しない。それで、愛し合っているのに会うこともままならない二人から、ナイルを天に再現した天の川のロマンスが作られたのである。七夕が七月七日に行われるのも、ヨセフがシンボル数7を持つからである。牽牛と織女もヨセフとアセナテだった。世界の文化の根幹は、実はこの二人を雛形とするものが多いのである。

 ナイル西岸にあるヨセフのテーベと、同じく東岸にあるオンの位置関係を調べてみたところ、牽牛の天の川西岸と織女の東岸に見事に一致した。だが、一致したのはそればかりではない。ヨセフは空飛ぶアヒルのヒエログリフで象徴されるが、牽牛(彦星)はわし座の一等星アルタイル、織女(織り姫)は琴座の一等星ベガだったのである。オンには音という意味もあるから、ここから楽器が星座とされたのである。

 ヨセフのシンボルはアヒルだから、牽牛のわし座と違和感がある。しかし、ヨセフが住んだテーベの三柱神のムト女神は、ハゲタカやハゲワシをシンボルとして被っているので一致する。これは、偉大なジョークと思われるのだが、ヨセフは獄中にあって髪が薄くなり、それでカツラを被る風習をもたらしたと推測される。それで、「ヨセフが禿げたか」にかこつけて、ハゲタカがテーベのシンボルにされたと考えられるのである。ミイラ作りの時に内臓を納めるカノープスの壺は、人、鳥(隼)、猿、犬、の四つで「人去りぬ早(隼)」、あるいは「人取り去りぬ」の弔辞を作っている。でも、こういうユーモアを理解できない堅物が多いから…。


 なお、テーベの別名の一つにワセタあるいはワシタというものがあり、それが尾鷲(おわせ)や早稲田の語源と考えられる。ここからも、テーベがワシで象徴され、テーベを投影した星座がわし座となるのである。なお、中国の七夕には必ずカラスやカササギが登場するようである。これも、ヨセフが鳥で象徴されることから、物語に鳥が欠かせなくなったからである。「笹の葉さらさら」の笹にも、ヨセフを指す世という字が使われている。「五色の短冊」は、預言者ヨセフが用いた陰陽五行における五色のシンボルカラーの数である。


 注意、ヤコブの暦は31年違いで二通り計算されるが、今回は31年古い方の暦を用いた。ヤコブ達と干支の早見表は『私だけの古代史第二部・エジプト編』第8章3に掲載。


 参考URL  http://enkan.fc2web.com/zatu/10.html

      http://yumis.net/tanabata/


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