mariscoさんのサイトより
http://ameblo.jp/koji-kitano/entry-11703116931.html
<転載開始>
『この世に不可能はない』
~ The Power of Mu ~
生命体の 無限の力

政木和三

第5章

真実の生き方をせよ

● 無限小の力で無限大の時間をかける

 一所懸命の大切さを私に教えるためであろうか。平成九年の三月末に、私の家のすぐ近くを通る道路のアスファルトを破り、イタドリの新芽が出てきた。イタドリは私にこう教えているかのようであった。

 『わたしたちのような柔らかい無限小の力のものでも、無限大の時間をかけて頑張れば、アスファルトのような硬くて厚い層をも破り、やがて地上に顔を出すこともできるのですよ』と。

 イタドリの新芽のように、無限小の力で無限大の時間をかけてじっくりと行動すれば、そのエネルギーもやがては無限大のものとなり、この世に不可能はなくなるということなのである。私は、アスファルトの割れ目から顔を出したイタドリの新芽に、植物の生命体のもつ限りない美しさと力強さを見たような気がした。


 私は、人間の思いは植物に通じると思っている。人間の思いやりが植物に影響を与えるのだ。そういう現象を私は何度も見ている。

 たとえば私の家の庭に梅の木があるが、私がいつも茶ガラを木にやっているせいか、去年も十二月の末に花を一輪咲かせた。普通、梅は十二月には咲かないだろう。月見草も時期はずれに一輪咲いた。すべての人間に思いやりさえあれば、動物も植物も含めて、地球上の生きとし生けるものは、みんな平和に順調に生きていけるだろうということを、梅や月見草の一輪が象徴しているかのようであった。

 あるとき、私は人と待ち合わせていて、なかなかその人が現れず、一時間も待ったことがある。私と会う前に、その人はあるところで講演をしていたのだが、講演が長引いたために一時間遅れたのだという。なぜ講演が長引いたかというと、演壇の横に大きな植木が置かれていて、その人が講演を終えようとすると、植木が『あれも言え、これも言え』というので、植木のいうとおりにしていたら、講演がつい長引いてしまった、というのである。その人は植物と対話できる人で、『植物は語る』という本も出している。『前世が山茶花(さざんか)だったので、人間の気持ちはわからないが、山茶花のそばに行ったら何時間でも話ができる』と言っていた。

 たしかに人間の思いやりは植物に通じる、と私は思う。おそらくイタドリも、私の思いに応えるために、一所懸命の大切さを実感させようと、けなげにもアスファルトを破って地上に芽を出したのではなかろうか。



初版印刷:1997年7月20日
初版発行:1997年8月5日
著者:政木和三
発行人:枻川恵一
発行所:㈱サンマーク出版
発売元:㈱サンマーク
印刷:共同印刷㈱
製本:㈱若林製本工場
©Kazumi Masaki. 1997
ISBN4-7631-9192-6 C0030




 政木和三先生とのご縁の始まりは、昭和五年生まれの私の実父が小学生時代の頃より電気のイロハを教わり(実際に、電気ギター制作等々、様々な電気技術のご教授を、家族ぐるみのご近所付き合いの中で個人的に無償で賜ったそうです)、その後、御晩年には、政木先生の素晴らしいご発明品の集大成のひとつとして“世のため、人々のため”に御余生をかけ陰徳にご尽力なさいました超強力 神経波磁力線発生器(改名機器、インパルス磁力線、そして、Mリングと、すべての御販売は㈲政木研究所、㈱ケントにて)の製造に至るまで、数々のお仕事をお世話頂き、政木先生がお亡くなりになる最後の最後まで、私も含め家族ぐるみのお付き合いを賜わり、今も尚、心の底よりとても尊敬し、感謝している恩師・師匠です。

 以前に紹介させて頂きました政木先生の御著書『未来への発想法』の約一年後にご発刊なされました御晩年の作品『この世に不可能はない』を、政木先生からのお教えである『目先の欲望を捨て去り、世のため、人々のために尽力せよ!』との仰せを引き続き継承するため、これから毎日少しずつではありますが紹介させて頂きますので、皆様には再度、暫しのお付き合いの程、何卒、宜しくお願い申し上げます。

深謝
m(__)m


<転載終了>