株式日記と経済展望さんのサイトより
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<転載開始>

公務員だけは消費税の増税もなんのその、給与が
それ以上に上がっているから生活に響いていない。


2014年10月24日 金曜日

消費増税で疲弊する日本経済 英エコノミスト誌 2014年10月18日号

安倍首相は消費税について怯まずにいられるのか?

今年、重要な税を引き上げることにした決断は大きな間違いだったのか? 長年にわたる政治的コンセンサスは、膨れ上がる公的債務を抑制するために日本は消費税(付加価値税)を引き上げなければならない、というものだった。安倍晋三首相率いる政府は4月、前政権が下した決断を実行に移し、消費税率を5%から8%に引き上げた。

 8%という税率は、先進国の水準に照らせばまだ低いが、増税は大方の予想以上に大きな痛みをもたらしたようだ。都内の歓楽街から地方の農村部に至るまで、さまざまな地域から届く報告は、増税によってすでに脆弱だった回復がさらに打撃を受けたことを示している。

 前回、政治家が思い切って消費増税に踏み切ったのは1997年だった。当時は増税の影響もあって、回復基調にあった日本経済は景気後退に逆戻りした。だが、その時は、増税がちょうどアジアの金融危機と国内の不良債権危機と重なった。今回は、政治家は当時よりも確信を持って、消費者がすぐに再び買い物をし始めると考えていたようだ。

予想外に大きかった増税の影響

 だが実際は、家計需要の落ち込みは1997年当時より激しく(図参照)、再び景気後退に陥る可能性が出てきた。

 今年第2四半期に日本経済は年率換算で7.1%縮小した。エコノミストらは、11月17日に発表される予定の日本の第3四半期の国内総生産(GDP)統計に神経を尖らせている。

 こうした懸念に拍車をかけるのが、政府が2015年10月に再び消費税を引き上げ、税率を10%にする計画でいることだ。

 安倍氏は年末にかけて、計画を強行するか、または脆弱な経済状況を理由に延期するかを決めなければならない。そのジレンマは、同氏の率いる自民党内でも側近の間でも議論を巻き起こしている。

 一方では、増税反対派が、自分たちの悲惨な予測が現実のものとなったと声を揃えている。また、自民党議員の多くは、国民に不評な増税に再度踏み切れば、来年春に予定されている統一地方選挙で問題となりかねないと心配している。

 他方、公的債務残高がGDP比240%に迫る日本にとって、財政規律は最優先事項だ。財務省は長年、消費増税を提唱してきた。

 恐らく、首相は強大な力を持つ財務省に抗うのは踏み留まるだろう。政治的な気概を失えば、大胆さで影響を与えることを狙った安倍氏の広範な経済政策への決意に疑いが持たれるかもしれない。

 そのうえ、モルガン・スタンレーMUFG証券のロバート・フェルドマン氏いわく、経済不況を防ぐ対策を講じる方が、債券市場の危機のリスクを軽減するより容易なはずだ。

再引き上げの行方

 2度目の消費増税に反対している政治家は、たとえ事が財務省の思い通りに進んだとしても、手ぶらで引き下がることにはならない。

 4月の増税と並行し、政府はその影響を相殺するための経済対策に5兆5000億円の追加予算を投じた。主に公共事業に回された支出は、完全には成功しなかった。建設業界の人手不足は、プロジェクトが遅れ、人々の手になかなかお金が行き渡らないことを意味した。

 となると、次回は、政府はもっと支出を増やすことを強いられるかもしれない。日銀も量的緩和という形で非伝統的な金融政策の第2弾に踏み切る必要に迫られる可能性がある。

 世論調査では、およそ7割の人が追加の消費増税に反対していることが分かった。特に女性――日本ではいまでも、女性の多くが家計の財布の紐を握っている――が反対している(また、一般市民は安倍氏が企業に対して法人税引き下げを約束したことにも不満を持っている)。

 政府は現在、基本的な食料品とその他の生活必需品に軽減税率を適応することを検討している。だが、税の問題は今後も政府の大きな頭痛の種となるだろう。



消費再増税「国際的に大きな約束」 衆院財金委  10月17日 日経新聞

麻生太郎副総理・財務・金融相は17日午前の衆院財務金融委員会で、2015年10月に予定する消費税率10%への引き上げについて「国際的にはよほど大きい約束と思っている」との認識を示した。政府は名目国内総生産(GDP)比でみた国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の赤字を、15年度までに10年度から半減する目標を掲げるが、麻生氏は消費再増税の方がより重要な国際公約との認識を示した。消費再増税は「世界に向かって(自民、公明、民主の)3党で合意した結論といっている」と強調した。



(私のコメント)

消費税増税が国際公約であるとか市場の信任が得られないと言った事を麻生財務大臣が言っているようですが、これが財務省の官僚が言わせているだけで、英国のエコノミストの記事を見れば分かるようにでっち上げだ。税収は経済規模で制約されるのであり、基本的に経済規模が拡大していないのに増税しても税収は伸びない。

アメリカのルー財務長官も日本の景気低迷に懸念を示していますが、間接的に消費税増税を批判しているのでしょう。アメリカにしてみればせっかく円安を認めて株高で援護射撃したのに4・6月期が7%の落ち込みではアメリカの財務長官もお怒りでしょう。これで消費税増10%引き上げではデフレ不況にまっしぐらだ。

政府は財政再建と言いながら、自分たち公務員の給与は8%も上げている。民主党は20%公務員の給与カットを公約しながら反故にしてしまいましたが、安倍自民党政権では逆に給与を上げてしまった。税収が減っているのに公務員の給与だけは90年代も上がり続けた。

公務員だけは消費税の増税もなんのその、給与がそれ以上に上がっているから生活に響いていない。国会議員たちは約4000万円もの給与をもらいながら秘書たちはSM店で遊んでいるようですが、国民を鞭打って快感を得ているのだろうか?

「株式日記」では、税の増収を図るのなら経済規模の拡大を図るべきであり、国民所得が増えていないのに増税しても消費の落ち込みで税収は伸びない事は前から述べてきました。消費がGDPの6割を占めており公共事業で金をばら撒いても建設会社にはすでに人はいない。構造改革で建設業界はリストラされてしまったからだ。

政府は新産業の創出に失敗していますが、円高を長い間放置してきて国内産業の空洞化が起きてしまった。空洞化すればそれだけ税収も無くなる。さらには構造改革で正社員から非正社員化が進んで派遣やアルバイトで穴埋めする事が出来るようになって若年労働者の賃金は低下して行った。

若年労働者の賃金が低下すれば、アパートの家賃や飲食費や娯楽費などを削らなければならなくなり、それだけGDPは低下する。企業も規模の拡大よりもリストラで利益を確保した幹部が出世をして社長になっている。これでは日本の経済規模が大きくなるわけがないのであり、三菱重工やホンダが航空機に進出したように航空宇宙産業や軍需産業などには進出余地がある。

自動車の部品は1万点ぐらいですが、航空機の部品点数は30万点であり日本の中小企業の技術力を生かすべきなのだ。しかし日本の政治家はアメリカの圧力に敏感であり、野党も軍需産業の拡大には批判的だ。しかし最近の軍需産業は兵器の無人化が進んできており、メカトロニクスの進歩には欠かせない要素になっている。

このように新規産業はあるのですが制約も多いから政治家や役人たちは先送りにしている。教育などにおいてもサラリーマンになるための教育であり、起業家を育てるような教育はしていないし、起業家を育てるような法制度も改善していない。公務員はどうしても前例踏襲主義であり規制で縛る事が大好きだ。

日本の消費税は8%でヨーロッパに比べると低いという事ですが、税収割合からすると決して低くは無い。ヨーロッパでは食品などの生活必需品には消費税がかからない国も多いからだ。財務省によれば医療や福祉や年金の支出の拡大を増税の理由に挙げていますが、福祉や年金は自分たちの天下り先だからカットするつもりはないようだ。

私なども定年の無い自営業だから年金をもらっても預金口座に眠ったままになるだけだから消費には関係ない。銀行も国債を売ったはいいが運用先が無くてまた国債を買い始めてマイナス金利になったそうだ。景気の落ち込みを予想して融資に消極的になって来たようだ。


<転載終了>