気象予報士Kasayanのお天気放談さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/kasayan77/archives/45540393.html
<転載開始>
 ニュースでも伝えられているように、台風21号の影響は今日がピーク
 先島諸島方面では、強雨・強風・高波、そして高潮による被害が心配されます。

先島諸島台風アニメ150928
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 これは気象庁発表のMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)による雨・風・波の予想

 先島諸島方面では今日をピークに、強雨はもちろん、北東~南東の強風が吹き続け、10メートルを超える猛烈なシケが続くことが予想されています。

 荒れ模様の様子は、テレビやネットで時々刻々と伝えられるでしょうから、最新の台風の位置や予想進路は以下のURLでコマメにチェックしていただくとして・・・

  気象庁予想進路図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
  Joint Typhoon Warning Center(接続不安定?): http://www.usno.navy.mil/JTWC/
  米軍予想進路図: http://www.nrlmry.navy.mil/tc-bin/tc_home2.cgi?YEAR=2015&MO 


 このブログでは、台風が大陸へと進む明日以降6日間の空模様をチェックしておくことにしましょう。

GSM6コマ1150928
(図をクリックすると注釈の書き込みのない原図が拡大します)

 これは、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を6日間分、ザックリと並べたものですが・・・

 今週前半は、東日本中心に移動性高気圧に覆われ、秋晴れエリアが優勢になりますが・・・
 北日本では、今季最初の本格的な(西高東低)冬型の気圧配置になって、-20℃以下の寒気も流入
 北海道では標高の高い峠道などでも降雪や積雪になってもおかしくない空模様が予想されています。

 そして今週後半は、2日(金)に台風21号から変化した温帯低気圧が活発な寒冷前線を伴いながら大陸沿岸を北東進し・・・その後、北日本中心に、再び冬型の気圧配置になることが予想されています。

 この台風21号から変化した温帯低気圧・・・猛烈に発達して等圧線が大混雑。
 全国的に南寄りの風が強まることはもちろん、もともと台風ですから、暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)もタップリ
 寒冷前線が通過するタイミングで、非常に激しい雨が降ることが予想されていますが・・・加えて、落雷や竜巻などの突風も発生することが想定されます。

 今週は後半に荒れ模様・・・台風21号の時間差攻撃?を受けることになりそうです。

 また、向こう一週間の気温傾向(平年差)もチェックしてみると・・・

週間気温グラフ150928

 今週前半の冬型の気圧配置によって北~東日本では、気温が平年を大きく下回ることが予想されています。
 また、日本海を台風21号から変化した低気圧が発達しながら北上する際は、南から暖気が吸い上げられ平年を大きく上回ることに。

 ただでさえ気温のアップダウンの大きなこの季節・・・体調を崩す要素が満載ですからご注意を。

 なお、4日(金)の予想気圧配置・・・南海上にアヤシイ同心円状の等圧線が顔を見せていましたが・・・

台風22号モデル比較150928

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 各国のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)をチェックしてみると・・・
 いずれのモデルも、台風22号?と思われる低気圧を、小笠原諸島の南東海上に予想しています。

 1か月予報用のちょっと古い資料を見ると・・・東海上を北上して影響がすくない「気配」も見られますが・・
 現時点で、7日(月)以降の進路は????という状態。

 今週後半は、南海上の動向から目が離せなくなりそうですね。


 それでは、ここから今日の空模様

菅平150928

 今朝の長野市・・・雲の隙間から比較的強い日射しが射しこんでいるんですが・・・曇り空優勢といった状態。
 もっとも、暖かく湿った空気と気温の低下によって、盆地にフタをするように雲がかかっているだけでしょうから、日中は青空のほうが優勢になってくると思いますが・・・

 そんな今朝の実況

実況150928

 ご存じのように台風21号が台湾に接近中で、台風の進路の北東側にあたる先島諸島方面は大荒れの天気。
 今日が台風の影響のピークになりそうですが・・・

 本州の南側には引き続き秋雨前線が停滞中
 前線が北側に湾曲している西日本南岸への暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みが強まってり、雨雲が活発化しているようですが・・・雨雲は海上が主体
 陸地では、北陸沖に中心を持つ高気圧の晴天域が優勢になっています。

 ただ、沿海州の低気圧から延びる潜在的な寒冷前線が北日本へと南東進中

 衛星の水蒸気画像を見ると、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に北日本に向けて東進中
 この上空の気圧の谷・・・-25℃以下のこの時期としては強い寒気を伴っていますから・・・潜在的な寒冷前線が北日本を通過する際、特に北海道では大気の状態が不安定になって、短時間の強い雨に加え、落雷や突風も予想されます。


 ということで、今日これからの空模様・・・こちらも気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM28日150928
(図をクリックすると注釈の書き込みのない原図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・南の海上では、上空の太平洋高気圧南西諸島方面に張り出し続ける模様。
 このため台風21号は、引き続き北上することができず、先島諸島の南を台湾方面へと西進することになります。

 また、北日本では、実況でチェックした複数の上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が・・・-25℃以下の寒気を伴いながら・・・次第に一体化しつつ北海道を通過する模様。
 このため、上空の気圧の谷が通過するタイミングで、北日本に悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)が降り注ぎ、大気の状態も不安定に
 少々荒れ模様の天気になることが想定されます。

 一方、西~東日本付近では、上空の気圧の谷の通過は予想されておらず、むしろ朝鮮半島付近の、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の浅い気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が弱まりながら通過する模様。

 このため地上では・・・下段の図・・・先島諸島を荒天域に巻き込みながら台風21号が台湾方面に進み・・・
 上空の気圧の谷と寒気によって活発化した潜在的な寒冷前線の降水帯が、弱まりながら北海道~北陸東部を通過することが予想されている一方、

 西~東日本が、秋雨前線に近い九州南部を除いて、高気圧の晴天域に覆われることが予想されています。

 ということで・・・今日は北と南で荒れ模様
 そんな荒れ模様の地域の雨の原料・・・暖かく湿った空気(暖湿気)の流れ込みの様子にも目を通しておきましょう。

相当温位150928
(図をクリックすると注釈の書き込みのない原図が拡大します)

 気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図ですが・・・

 強い暖湿気の流れ込みは南海上の秋雨前線付近まで
 台風の影響を受ける南西諸島はもちろん、九州南部も強い暖湿気の影響を受けて雨雲優勢になりそうですが・・・

 潜在的な寒冷前線が通過する北日本への暖湿気の流れ込みは極わずか
 広範囲で雨になるというよりは、潜在的な寒冷前線付近の不安定な大気によってライン状に雨雲が活発化し・・・前線通過のタイミングで、ザッと強い雨が降ることになりそうです。

SSI150928

 これはSSIという大気の安定度の指数

 潜在的な寒冷前線の通過に伴い、寒気も南下して大気の状態が不安定になるわけですが・・・-15℃以下の寒気が流れ込む北陸東部付近でも一時的に大気の状態が不安定になる模様。

 また、潜在的な前線が通過した後も、北海道は引き続き大気の状態が不安定
 この時期、比較的暖かい日本海から水蒸気が供給されやすい場所・・・西岸を中心(冬なら雪になりやすい場所を中心)に、にわか雨の降りやすい状態が続くと思われます。


 ということで・・・最後は以上のチェックポイントを再確認しながら、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ150928
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
 
 紫色は下層雲。

 潜在的な寒冷前線の通過による北海道の雨は夕方まで
 一部は東北南部や新潟県付近に残る模様。

 そして、秋雨前線の雨雲の一部が九州南部にかかることが予想されていますが・・・

 西~東日本は、概ね秋晴れ・・・ということになりそうですね。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

  拡大6コマ150928拡大GSM150928拡大相当温位150928      
(図をクリックすると注釈の書き込みのない原図が拡大します)


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