社会科学者の随想さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1072058472.html
<転載開始>
【日本をここまで破壊し,完全にダメにした安倍晋三政治の行状に関する「悪・例証のひとつ」「代弁の一例」が,今回,自分の無知を,わざわざさらけ出すかっこうで告白していた「自民党三下・陣笠議員」杉田水脈(みお)の発言】
【保守論客の重鎮(!?)「西尾幹二」が「ペテン総理と私人〔⇒遊び人〕の嫁」(安倍晋三夫婦)を激烈に批判,「白痴」とまで罵っていた(『くろねこの短語』2018年7月22日参照)】
【どうしたら杉田水脈のようにここまで愚かな発言ができるのか,安倍晋三あっての自民党チルドレン議員,その「おつむの程度」はしれている】
①「子供作らない同性カップル『生産性ない』 自民・杉田議員,寄稿 LGBT当事者ら批判」(『朝日新聞』2018年7月24日朝刊30面「社会」)
昨日〔7月23〕夜のニュースでも聴いていた出来事であったが,今日の朝刊には以下の記事となって報道されていた。
自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック,右側画像)が月刊誌への寄稿で,同性カップルを念頭に「彼ら彼女らは子供を作らない,つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」と行政による支援を疑問視した。人権意識を欠いた記述だと批判が上がっている。
寄稿は〔7月〕18日発売の月刊『新潮45』〔8月号〕が掲載した。
補注)左側に同誌の表紙を挙げておくが,「特集 日本を不幸にする『朝日新聞』」の「〈第一部〉[現地取材 徹底検証]」のなかに「『LGBT』支援の度が過ぎる / 杉田水脈」の寄稿が掲載されている。
SNSで「優生思想だ」といった批判が広がると杉田氏は〔7月〕22日,自身のツイッターで,先輩議員から「間違ったこといってないんだから,胸張ってればいいよ」などと声をかけられたとし,「自民党の懐の深さを感じます」と投稿した。
杉田氏の寄稿に対し,LGBTの当事者や識者からも批判の声が上がる。レズビアンを公表し,企業や団体向けに講演や研修をする増原裕子さんは,「相模原の障害者殺傷事件や同性愛者を虐殺したナチスの優生思想とリンクする」と話す。
ヘイトスピーチ問題に詳しいジャーナリストの安田浩一さんも「『生産性』の有無で人びとを区分けするのは,残念ながら一部の保守層のなかにある考え方ではないか」と指摘。「『弱者らしく』していれば守られるべき存在として扱うが,ものいうマイノリティーが現われた途端に『保護されすぎている』とたたくのが今の社会。大きな危機感を抱かざるをえない」と話した。(引用終わり)
ここまで記事を読んだだけですぐに想起させられるのが,例の「在日特権」論という「与太者的な駄論の主張」であった。まず実際の根拠をまったく欠いたうえで,つぎに自分たちだけが空想しえた〈排外の観念〉をその相手側に押しつける「精神的な暴力性」の発揮は,日本社会のなかに差別(ヘイト)のための原動力を提供する役目をはたしていた。
「生産性」ということばにはいろいろな含意(意味や定義)があるが,杉田水脈はごく単純素朴に,その議論以前のところで使っている。杉田は自分自身が,いったいなにをいいたかったのか,実は「自分でもよく分かっていない」のではないかとまで疑わせる。
話題は少しずれるが,公益財団法人日本生産性本部が定義する「生産性」ということばの意味は,こう説明されている。
さて,大熊信行『生命再生産の理論-人間中心の思想 上・下巻-』(東洋経済新報社,1974年)という分厚い専門書がある。ここでは,この本に関してくわしい議論はできないが,関連させてつぎの指摘を聞いておきたい。
②「共産・小池氏『自民党,基本的人権語る資格ない政党に』」(THE ASAHI SIMBUN DIGITAL,2018年7月24日05時06分)
(自民党の杉田水脈〈みお〉衆院議員が,同性カップルを念頭に「子どもを作らない,『生産性がない』」と行政支援を疑問視した寄稿をしたことについて)無知・無理解・悪意に満ちた偏見で,あまりに悪質な発言。生産性がないというのは,個人の尊厳を根本から否定する妄言だ。議員の資質にかかわる重大な発言だ。
杉田議員個人の問題ではない。比例代表として公認し,国会議員にした自民党の責任が問われる。杉田議員は,(ツイッターの)ツイートで,大臣クラスの自民党議員からも「間違ったことをいっていない」といわれたと。誰なのか明らかにする必要がある。発言の全面的な撤回と謝罪を求めたい。こういうことを放置していたら,自民党は基本的人権,LGBTの尊厳について語る資格のない政党だとなる。(記者会見で)
注記)https://digital.asahi.com/articles/ASL7R74VTL7RUTFK01Q.html?iref=comtop_8_08
本ブログ筆者もLGBTの立場である人をしっているが,しかもその人と実際に付きあいがをする立場になってみれば,この人のその生き方:価値観は “そっくりそのまま認める必要性” を痛感させられた。しかも,杉田水脈の発言は,関連してよく吐かれる「お決まりの文句」も添えていた。「彼ら彼女らは子供を作らない,つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」などと,見当違いもひどすぎる〈愚かな発言〉を放っていた。
どだい「生産性」ということば:用語の意味からして,事前にどういう概念なのかを,少しでもいい考えてから使っているかといえば,そうした様子が全然うかがえない。無知に近い用法が,いきなり披露されていた。それでも,自身のいいたいことが確実に伝えられるとでも思いこんでいたのか。
ということで,子どもをもたない夫婦もこの杉田水脈の狙撃対象に入るはずであるが,八つ当たりになってしまう事実が意味されるのは理の必然である。杉田は “自分の発言のもつ意味あい” についてもともと,おそらく「なにも理解も知識もない」まま,しかもいい気になって放言するかのように発声していた。
フランスにおける「子どもの出生」では,婚外子のほうが婚姻子よりも多く,およそ6対4にまで高まってきた。つぎに引用するのはいまから4年前の記事があるが,「欧米で急上昇する『婚外子』の割合 出産はもはや『結婚した女性の特権』ではない?」(『キャリコネニュース』2014.11.30)は,こう報告していた。
要するに,安倍晋三自民党極右政権の「人口に関する ♀ と ♂ とのあいだにおける〈生産性〉問題」の理解は,もともと支離滅裂であって,国家による社会政策として,いったいなにを・どのようにおこないたいのか意味不明である。とりわけ,夫婦が別姓にしたら「家族の絆」が希薄になるなどといったごとき「国内にしか通用しない紋切り型」の,実証力ゼロでしかない〈愚昧なる観念〉がまかり通っている。
中国や韓国では夫婦別姓である。この事実が「家族の絆」のある・なしの判断基準,それも絶対的な基準になりうるわけがないのと同じにまた逆に,夫婦同姓であればその絆が深く,太いというわけでもない。ここまで話を進めてくると,いつまでも「ナニヲ,バカナコトヲ イッテイルノカ」と感じる。
ところで,日本相撲協会の7月場所では御嶽海(関脇)が優勝したが,この力士のママはフィリピン人である。高安という力士のママもフィリピン人である。最近はテレビでも見目形が混血とすぐに分かる,それも日本生まれの育ちである芸能人が大勢出演している。それに比べて,在日韓国・朝鮮人の芸能人のなかには,いまだに出自を隠して(日本国籍を取得したとしても),活躍している者も多くいる。なにかマズいことでもあるのか。
③ 安倍晋三「似」でスゴク無教養な国会議員:自民党チルドレン議員の存在感は,愚かな発言をしてしか,その存在を誇るスベがないのか
1)「生産性」ということば:用語
「生産性」ということばは,常識的な用法のほかに専門的な立場でいろいろと議論されている。生産性会計という題目もあった。この用語を伏した会計学の文献もけっこうある。たとえば, 木村和三郎編『生産性向上と企業会計』(森山書店,1958年)という専門書があるが,この本は1955年3月に設立された日本生産性本部を意識した著作であった。
生産性という用語は付加価値(性)という経営・会計用語にいいかえられる場合もある。ここからは労働分配率という用語も引き出せる。労働生産性という用語もあった。ところが,杉田水脈はこうした生産性に関する各種多様な意味や定義とは無関係に,「LGBTの人びと」は「男女で構成する夫婦」間でのように子どもを儲けないから問題だ,「生産性がない」などと唐突にも非難し,攻撃した。
ところが,杉田水脈は突如「LGBTである男女たち」をとらえて,俄然にけしからんと難癖をつけ,それも「人間 ♀ と ♂ の再生産」の問題という意味でいわれる「生産性がない」と,直接にも非難・攻撃したのである。そもそも,事実において,子どものいない首相がとりしきっているのがいまの日本国であり,ごく偶然の一致であるけれども,出生率(および合計特殊出生率)があいかわらず低迷したままである。
2)敗戦後,過疎地:農村部で「生産性(人間の再生産)を維持できた」のは,外国人の助っ人「嫁」が来てくれたから
前段で御嶽海や高安という日比混血の相撲取りを話題にしたが,この母親に当たる世代の女性たちはいまから四半世紀以上も前,日本の農村部を中心に『嫁不足の日照り状態』に陥り,困っていた日本人男性たちのところに「外国から嫁いでき〔てくれ〕た者たち」であった。いま,その子どもたちが日本社会のなかで有為な人士ともなって,数多く輩出され活躍している。
さらにそれ以前の話をする。敗戦直後の日本社会では,日本人男性の多くが大東亜(太平洋)戦争の犠牲となっていて,こちらの場合・状況では「女性にとって配偶者となるべき男性」が日照り状態なっていた。そこで,男女の間柄のことであるから,在日する「韓国(朝鮮)人男性と日本人女性」の婚姻が,昭和20年代にはけっこうな数になっていた。
在日韓国・朝鮮人の2世たち(ほぼ1930年代から1950年代までに日本で生まれた)のなかには,そもそも日本人の母親をもつ者が相当数いる。ただし,日本と韓国における旧民法の規定「父系主義の立場」にしたがい,父親(韓国人の韓国籍)をもつことになっていたから,その実態が浮き彫りになることはなかった。
つまり,前段のごとき「韓:夫と妻:日」になる国際結婚は,従来,ほとんど可視化されてこなかった。それだけのことである。ただ,隣国出身の同じ黄色人種で日本生まれの,日本育ちである,その「韓国人と日本人」の夫婦の子どもたちが置かれた状況に即していえば,いまふうに形容すれば完全に〈純ジャパ〉風の在日2世〔以下も同じ〕を大勢誕生させる当然の事情・理由になっていた。
そんな・こんな事情=歴史的な経緯もしらずに,「在日特権」などと “幻想以前の盲目思想” をかかげて,在日2世以下の人びとをヘイトし,排斥する反社会的な政治集団は,単なる無知・愚昧の典型例としかいいようがなかった。
3)親分に似て無知蒙昧さを丸出しにする自民党極右チルドレン議員の愚かさ
杉田水脈の顔写真は冒頭にかかげておいたが,この表情から観てとれる範囲内でいうことにしても,はたしてこの女性議員は「特定のモノゴトに関連する基本的な情報や体系的な知識」を,最低限でもいい,しっかり・テイネイに踏まえたうえで発言しているかと問うに,その根幹からして疑わせるに十分なデタラメな発想を披露していた。
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1072058472.html
<転載開始>
【日本をここまで破壊し,完全にダメにした安倍晋三政治の行状に関する「悪・例証のひとつ」「代弁の一例」が,今回,自分の無知を,わざわざさらけ出すかっこうで告白していた「自民党三下・陣笠議員」杉田水脈(みお)の発言】
【保守論客の重鎮(!?)「西尾幹二」が「ペテン総理と私人〔⇒遊び人〕の嫁」(安倍晋三夫婦)を激烈に批判,「白痴」とまで罵っていた(『くろねこの短語』2018年7月22日参照)】
【どうしたら杉田水脈のようにここまで愚かな発言ができるのか,安倍晋三あっての自民党チルドレン議員,その「おつむの程度」はしれている】
①「子供作らない同性カップル『生産性ない』 自民・杉田議員,寄稿 LGBT当事者ら批判」(『朝日新聞』2018年7月24日朝刊30面「社会」)
昨日〔7月23〕夜のニュースでも聴いていた出来事であったが,今日の朝刊には以下の記事となって報道されていた。

寄稿は〔7月〕18日発売の月刊『新潮45』〔8月号〕が掲載した。

SNSで「優生思想だ」といった批判が広がると杉田氏は〔7月〕22日,自身のツイッターで,先輩議員から「間違ったこといってないんだから,胸張ってればいいよ」などと声をかけられたとし,「自民党の懐の深さを感じます」と投稿した。
補注)「自民党の懐の深さ」? これには笑わされるが,安倍晋三の「傲慢で幼稚」「暗愚と無知」「欺瞞と粗暴」路線から外れないかぎりでの自慢話にしかなりえないし,そのように決められた「定義(?)」をおおまじめに垂訓できる自民党先輩議員も議員である。
安倍晋三という「白痴の首相」に引率された自民党一党議員たちの素性に関する話題であるから,いまさらあえて説明するまでもないとも感じるが,杉田水脈もよりによって,ずいぶんと愚昧な発言を放ったものである。
〔記事に戻る→〕 しかし,党内からも批判が相次ぐ。武井俊輔・前外務政務官は〔7月〕19日,「劣情を煽(あお)るのは政治ではなくて単なるヘイト」とツイッターで指摘。橋本 岳・同党厚生労働部会長は朝日新聞の取材に「福祉行政全般を否定していると受け止められかねない」とした。杉田氏は23日,「ゲイだと名乗る人間」から殺害予告のメールが届いたとして赤坂署に被害届を提出し,関連するツイートを削除。朝日新聞の取材には「コメントできない」と語った。
※「大きな危機感」※
ヘイトスピーチ問題に詳しいジャーナリストの安田浩一さんも「『生産性』の有無で人びとを区分けするのは,残念ながら一部の保守層のなかにある考え方ではないか」と指摘。「『弱者らしく』していれば守られるべき存在として扱うが,ものいうマイノリティーが現われた途端に『保護されすぎている』とたたくのが今の社会。大きな危機感を抱かざるをえない」と話した。(引用終わり)
ここまで記事を読んだだけですぐに想起させられるのが,例の「在日特権」論という「与太者的な駄論の主張」であった。まず実際の根拠をまったく欠いたうえで,つぎに自分たちだけが空想しえた〈排外の観念〉をその相手側に押しつける「精神的な暴力性」の発揮は,日本社会のなかに差別(ヘイト)のための原動力を提供する役目をはたしていた。
「生産性」ということばにはいろいろな含意(意味や定義)があるが,杉田水脈はごく単純素朴に,その議論以前のところで使っている。杉田は自分自身が,いったいなにをいいたかったのか,実は「自分でもよく分かっていない」のではないかとまで疑わせる。
話題は少しずれるが,公益財団法人日本生産性本部が定義する「生産性」ということばの意味は,こう説明されている。
財団法人日本生産性本部は,1955年の設立以来,経済活動における人間尊重を基本理念に,日本生産性本部の「生産性」に関する定義づけは,社会経済における財貨・用役の効率的な,いいかえれば,作業労働や事務執務,販売業務,研究活動などに関する能率性が十分に機能している生産「性」を念頭に置いてなされている。そのかぎりでまたさらには,「経済活動における人間尊重を基本理念」に据える立場も明快に定義されている。だが,かといって「生物としての人間再生産じたいに関する生産性」という意味を真正面より認識したうえで,当該の問題をとりあげる定義になっていたのではない。
(1) 雇用の増大,
(2) 労使の協力・協議,
(3) 成果の公正分配
からなる運動3原則をかかげ,経営者, 労働者,学識経験者の三者構成による中立機関として,産業界を基軸とした運動を通じて日本経済の 発展と国民生活の向上に大きな役割を果たしてきました。
注記)「財団概要」,https://www.jpc-net.jp/others/
さて,大熊信行『生命再生産の理論-人間中心の思想 上・下巻-』(東洋経済新報社,1974年)という分厚い専門書がある。ここでは,この本に関してくわしい議論はできないが,関連させてつぎの指摘を聞いておきたい。
『生命再生産の理論』の限界は,以下の2点に要約することができる。
第1の限界は,大熊理論は家庭と国家というふたつのシステムを念頭におきながらも,「家庭」と「国家」以外の生活組織や共同体に対する認識がほとんどなかったことである。
第2の限界は,物やエネルギー代謝の重要性について触 れているにもかかわらず,システムにおける物やエネルギーの代謝を明らかにする方法を提示できなかったことである。
注記)谷口彩子・熊本大学教育学部「21世紀家政学へむけてのエンパワーメント」『家政学原論部会報』No32,1998年,45頁。参照した電子版「論文」の住所は,https://www.jstage.jst.go.jp/article/jdphe/32/0/32_KJ00005854581/_pdf
その大熊信行の見解(20世紀前半の発想)は,21世紀の現在においてどのように再解釈されればよいのか。この理論的な可能性についていえば,LGBTは「頭からいけない存在だ」と決めつける「短絡思考」(もっとも杉田水脈にはこの思考の形態・次元にすらありえない)などは,もはや論外である。
人間・人類たちの各種・多様な生き方をたがいに許容しあう政治思想が不在である「時代遅れで完璧にお▲▲に近い,無教養な政治家たち」が,この日本の政界,それも自民党のなかにはまだ雲霞のごとく実在している。
②「共産・小池氏『自民党,基本的人権語る資格ない政党に』」(THE ASAHI SIMBUN DIGITAL,2018年7月24日05時06分)
(自民党の杉田水脈〈みお〉衆院議員が,同性カップルを念頭に「子どもを作らない,『生産性がない』」と行政支援を疑問視した寄稿をしたことについて)無知・無理解・悪意に満ちた偏見で,あまりに悪質な発言。生産性がないというのは,個人の尊厳を根本から否定する妄言だ。議員の資質にかかわる重大な発言だ。
杉田議員個人の問題ではない。比例代表として公認し,国会議員にした自民党の責任が問われる。杉田議員は,(ツイッターの)ツイートで,大臣クラスの自民党議員からも「間違ったことをいっていない」といわれたと。誰なのか明らかにする必要がある。発言の全面的な撤回と謝罪を求めたい。こういうことを放置していたら,自民党は基本的人権,LGBTの尊厳について語る資格のない政党だとなる。(記者会見で)
注記)https://digital.asahi.com/articles/ASL7R74VTL7RUTFK01Q.html?iref=comtop_8_08
本ブログ筆者もLGBTの立場である人をしっているが,しかもその人と実際に付きあいがをする立場になってみれば,この人のその生き方:価値観は “そっくりそのまま認める必要性” を痛感させられた。しかも,杉田水脈の発言は,関連してよく吐かれる「お決まりの文句」も添えていた。「彼ら彼女らは子供を作らない,つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」などと,見当違いもひどすぎる〈愚かな発言〉を放っていた。
どだい「生産性」ということば:用語の意味からして,事前にどういう概念なのかを,少しでもいい考えてから使っているかといえば,そうした様子が全然うかがえない。無知に近い用法が,いきなり披露されていた。それでも,自身のいいたいことが確実に伝えられるとでも思いこんでいたのか。
仮に1歩譲って,LGBTの人びと=「彼ら彼女らが子どもを儲けない」としても(養子を迎えて育てる手もあるのだからこの非難はいちがいに妥当しない),この人たちも同じに世の中で働き,税金を支払い,社会生活をしている。そうだとすれば,なにも文句のつけようはない。
他者の生き方にいちいち文句・注文をつけることはできない。個人・人格の自然なあり方:嗜好の問題でもある。とりわけ他人に迷惑をかけるのでもない,それらの「事情:生活様式」であるゆえ,どこまでも人びとの自由に属することがらである。
さらにくわえていえば,「心身に障害をもった人びと」であっても,そしてこの人びとが働けず・稼げずであっても,人間として無条件に生きていく権利はもっている。LGBTの人びとは「自身の心身の両面において変化を体験し,これに正直にしたがい生きている」人間であるに過ぎない。
だが,杉田にいわせればLGBTの人たちでなくても,たとえば身体になんらかの障害をかかえる者たちは「生産性」がない(もしくは低いから問題だ)というつもりか。そういう論理の領域にまで突進する用意ならば,確実に備えている屁理屈であるとみなされる。
最近,大問題になっていたのが,旧優生保護法の下で実施された障害者の強制不妊手術であった。ここまで事情をからめていくと議論は複雑になる。分かりやすい話にしよう。
安倍晋三夫妻(妻は昭恵)は子どもがいない。かつて,田中真紀子に “安倍晋三は種なしカボチャだ” と揶揄されたこともあったが,杉田水脈は自分の親分であるこの総理大臣が「生産性がない」と,同じように批判し,そして非難もくわえるのか? そうでなければ一貫しないいいぶんとなる。
このごろは,夫婦のあいだで子どもができない確率は7組に1組になっている。子どものいないこの1組のことを非難・攻撃することはできない。するとしたら間違った行為になる。はじめから子どもを儲けない夫婦もいる。これに文句をつけることもできない。それこそ「カラスの勝手でしょ」である。
ということで,子どもをもたない夫婦もこの杉田水脈の狙撃対象に入るはずであるが,八つ当たりになってしまう事実が意味されるのは理の必然である。杉田は “自分の発言のもつ意味あい” についてもともと,おそらく「なにも理解も知識もない」まま,しかもいい気になって放言するかのように発声していた。
フランスにおける「子どもの出生」では,婚外子のほうが婚姻子よりも多く,およそ6対4にまで高まってきた。つぎに引用するのはいまから4年前の記事があるが,「欧米で急上昇する『婚外子』の割合 出産はもはや『結婚した女性の特権』ではない?」(『キャリコネニュース』2014.11.30)は,こう報告していた。
2012年のヨーロッパ諸国の調査によると,アイスランドでは全体の61%が「婚外子」。エストニア58.4%,ブルガリア57.4%,ノルウェー54.9%,スウェーデン54.5%など50%超えも珍しくありません。つぎの図表は「アメリカと日本」については,年次ごとにくわしく記録している。(画面 クリックで 拡大・可,より鮮明に映る)
比較的低いドイツでも34.5%,英国は47.6%。婚外子が多いイメージのあるフランスでも,1970年の時点では6%台どまりでしたが,90年代に30%台,2000年代に40%台と上昇を続け,2011年には55.8%となっています。
注記)https://news.careerconnection.jp/?p=4785
ところが日本では「家族の絆」が自民党極右政治家集団の立場から強調され,父母がいっしょに子どもが暮らしていないとこれが「欠陥家族」の「家:構成」であるかのように難詰されてきた。
だが,少子高齢社会にすでに突入しており,人口統計の減少におびえるようにもなっているこの国であるが,みずからこの趨勢に拍車をかけるような「家および家族に関する旧来型」の,つまり明治民法的な観念だけが,現実の様相を無視してまだ幅を利かせているのだから,ありのままの「家・家族」に対する認識が逆立ちしているか,あるいは不在である。
要するに,安倍晋三自民党極右政権の「人口に関する ♀ と ♂ とのあいだにおける〈生産性〉問題」の理解は,もともと支離滅裂であって,国家による社会政策として,いったいなにを・どのようにおこないたいのか意味不明である。とりわけ,夫婦が別姓にしたら「家族の絆」が希薄になるなどといったごとき「国内にしか通用しない紋切り型」の,実証力ゼロでしかない〈愚昧なる観念〉がまかり通っている。
中国や韓国では夫婦別姓である。この事実が「家族の絆」のある・なしの判断基準,それも絶対的な基準になりうるわけがないのと同じにまた逆に,夫婦同姓であればその絆が深く,太いというわけでもない。ここまで話を進めてくると,いつまでも「ナニヲ,バカナコトヲ イッテイルノカ」と感じる。
ところで,日本相撲協会の7月場所では御嶽海(関脇)が優勝したが,この力士のママはフィリピン人である。高安という力士のママもフィリピン人である。最近はテレビでも見目形が混血とすぐに分かる,それも日本生まれの育ちである芸能人が大勢出演している。それに比べて,在日韓国・朝鮮人の芸能人のなかには,いまだに出自を隠して(日本国籍を取得したとしても),活躍している者も多くいる。なにかマズいことでもあるのか。
③ 安倍晋三「似」でスゴク無教養な国会議員:自民党チルドレン議員の存在感は,愚かな発言をしてしか,その存在を誇るスベがないのか
1)「生産性」ということば:用語
「生産性」ということばは,常識的な用法のほかに専門的な立場でいろいろと議論されている。生産性会計という題目もあった。この用語を伏した会計学の文献もけっこうある。たとえば, 木村和三郎編『生産性向上と企業会計』(森山書店,1958年)という専門書があるが,この本は1955年3月に設立された日本生産性本部を意識した著作であった。
生産性という用語は付加価値(性)という経営・会計用語にいいかえられる場合もある。ここからは労働分配率という用語も引き出せる。労働生産性という用語もあった。ところが,杉田水脈はこうした生産性に関する各種多様な意味や定義とは無関係に,「LGBTの人びと」は「男女で構成する夫婦」間でのように子どもを儲けないから問題だ,「生産性がない」などと唐突にも非難し,攻撃した。
別にLGBTでなくとも安倍晋三夫婦のように「子どもの生産(性)」が完全にゼロである者たちも,世の中にはいくらでもいる。本ブログ筆者の大学院時代の指導教授も子どもがいなかった。だからといって,これら夫婦を闇雲に非難するのは不当であり,観方によっては人権侵害にもなりかねない。
田中真紀子は安倍晋三のことを「種なしカボチャだと揶揄した」したが,この夫婦に子どもができなかったのは,女房のほうの卵巣などに支障があったかもしれない。他人は分かりえない事情もありそうだから,これ以上とやかくはいえない。
ところが,杉田水脈は突如「LGBTである男女たち」をとらえて,俄然にけしからんと難癖をつけ,それも「人間 ♀ と ♂ の再生産」の問題という意味でいわれる「生産性がない」と,直接にも非難・攻撃したのである。そもそも,事実において,子どものいない首相がとりしきっているのがいまの日本国であり,ごく偶然の一致であるけれども,出生率(および合計特殊出生率)があいかわらず低迷したままである。
その低迷する出生率の現状をなんとかしなければならない政権党の,それも安倍晋三のチルドレン議員がLGBTの人びとを,いうなれば突如「標的に狙い,非難・攻撃した」。「生産性」がない,と。しかし,これこそお門違いの批難であった。自民党政権の1議員が愚かにも,わざわざ天に唾する言動をおこなった。
補注)こういうことであった。「杉田水脈議員のLGBT差別発言は自民党公認! 安倍首相は差別発言まき散らす杉田を『素晴らしい!』と絶賛」『リテラ』2018.07.23,http://lite-ra.com/2018/07/post-4144.html 以下( ← リンクあり)。
2)敗戦後,過疎地:農村部で「生産性(人間の再生産)を維持できた」のは,外国人の助っ人「嫁」が来てくれたから
前段で御嶽海や高安という日比混血の相撲取りを話題にしたが,この母親に当たる世代の女性たちはいまから四半世紀以上も前,日本の農村部を中心に『嫁不足の日照り状態』に陥り,困っていた日本人男性たちのところに「外国から嫁いでき〔てくれ〕た者たち」であった。いま,その子どもたちが日本社会のなかで有為な人士ともなって,数多く輩出され活躍している。
さらにそれ以前の話をする。敗戦直後の日本社会では,日本人男性の多くが大東亜(太平洋)戦争の犠牲となっていて,こちらの場合・状況では「女性にとって配偶者となるべき男性」が日照り状態なっていた。そこで,男女の間柄のことであるから,在日する「韓国(朝鮮)人男性と日本人女性」の婚姻が,昭和20年代にはけっこうな数になっていた。
在日韓国・朝鮮人の2世たち(ほぼ1930年代から1950年代までに日本で生まれた)のなかには,そもそも日本人の母親をもつ者が相当数いる。ただし,日本と韓国における旧民法の規定「父系主義の立場」にしたがい,父親(韓国人の韓国籍)をもつことになっていたから,その実態が浮き彫りになることはなかった。
つまり,前段のごとき「韓:夫と妻:日」になる国際結婚は,従来,ほとんど可視化されてこなかった。それだけのことである。ただ,隣国出身の同じ黄色人種で日本生まれの,日本育ちである,その「韓国人と日本人」の夫婦の子どもたちが置かれた状況に即していえば,いまふうに形容すれば完全に〈純ジャパ〉風の在日2世〔以下も同じ〕を大勢誕生させる当然の事情・理由になっていた。
そんな・こんな事情=歴史的な経緯もしらずに,「在日特権」などと “幻想以前の盲目思想” をかかげて,在日2世以下の人びとをヘイトし,排斥する反社会的な政治集団は,単なる無知・愚昧の典型例としかいいようがなかった。
3)親分に似て無知蒙昧さを丸出しにする自民党極右チルドレン議員の愚かさ
杉田水脈の顔写真は冒頭にかかげておいたが,この表情から観てとれる範囲内でいうことにしても,はたしてこの女性議員は「特定のモノゴトに関連する基本的な情報や体系的な知識」を,最低限でもいい,しっかり・テイネイに踏まえたうえで発言しているかと問うに,その根幹からして疑わせるに十分なデタラメな発想を披露していた。
いまの安倍晋三政権がつづくかぎり,そして「白痴そのものであるこの首相」の配下にあるチルドレン議員だからこそ,今回のような発言が飛びでてこざるをえなかったと受けとめておく。 “安倍を白痴だ” と罵倒してこきおろした西尾幹二は,この首相は「戦後最悪の首相」だと切り捨ててもいた。昭恵のことは「遊び人」と形容していた。「ピュアー(pure)とバカとは紙一重」で,本当は「安倍晋三は白痴」と断言したのである。
出所2)この文書のなかに埋めこまれている「元の動画」の住所は,https://twitter.com/twitter/statuses/1020359131545329664
補記)なお「ハッシュタグ」が3つ付けられているが,後者2つは非現実的な提唱にしかなりえない。「外国人労働者受け入れ反対」だとか「移民反対」だとか叫んで反対するが,現実はすでに,そのように「どうだ・こうだするというべき問題の次元」から飛び出た地平にまで展開している。
④【 参考情報 】
『報道ステーション POLL 世論調査』(2018年7月24日 11:56:43)は7月23日,「ANNの世論調査」として「自民党総裁選挙に候補予定者の誰に期待するかについて」「1位 小泉進次郎 28%,2位 石破 茂 23%,3位 安倍晋三 22%」という結果を報道した。(画面 クリックで 拡大・可)
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<転載終了>
生産性のない政治家を飼う必要がある?
ところでこのオンナ、どこから湧いて出て来たやら、よく解らない。Wikipedia見ても、亭主が誰やら、家族はどうなっているのか不明。娘がいるらしいが、詳細不明。宗教も不明。統一協会なのか幸福の科学なのかイスラム教徒なのか、拝火教なのか。
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生産性のない政治家を飼う必要がある?
ところでこのオンナ、どこから湧いて出て来たやら、よく解らない。Wikipedia見ても、亭主が誰やら、家族はどうなっているのか不明。娘がいるらしいが、詳細不明。宗教も不明。統一協会なのか幸福の科学なのかイスラム教徒なのか、拝火教なのか。
本当に社会科学者が書いたものだとすると、能力と受けた訓練が疑われるレベルで水準が低いのが残念です。
同時に、日本語の言論が、アマチュアブログであってもこの程度になってしまう事にも問題を感じます。
これ、基本的に内輪受けを前提とした文章ですね。残念な事ですが、説得の基礎がありません。