火山の冬
食糧生産自体も落ち込む恐れがあります。
今年、あるいは来年、火山の冬と呼ばれる地球規模の気温低下に伴い冷害が起こることが予想されます。
原因は、昨年12月20日と今年1月15日のトンガの噴火。
そして3月8日のニューギニアの噴火です。
これに対して朝日新聞は、「海底火山だから二酸化硫黄の放出が少なく、冷夏など気候影響は限定的」とする記事を掲載。
(朝日がそう言うなら冷害はきっと起こるだろうと思うのは私だけ?)
海底噴火といっても島が吹き飛んで観測史上最高に噴煙が上がっているのに、火山ガスが出ていないなどということがありえるでしょうか?
朝日が引用したサイモン・カーン教授は4月17日にミシガン州での積雪をツイートしています。
カナダのカルガリーでは同じく30cmの積雪があったとのこと。(年間降雪量130cm以下の地域)
日本では今のところ温かな天気が続いており、噴火の影響は感じられませんが予断を許しません。
飢饉の歴史を振り返る
日本の歴史を振り返ると、1200年以降の飢饉の多くは冷害を原因としています。
近いところでは、1993年の『平成の米騒動』。これは1991年のフィリピンピナツボ火山の噴火が原因と言われます。
同時期1990~1995年に雲仙普賢岳も噴火していました。
夏の平均気温が2~3℃低下したことにより壊滅的な不作となった日本は備蓄米を使い果たし、タイ米を輸入してブレンド米として販売したのを覚えている方も多いでしょう。
江戸時代、『天保の大飢饉』は1833年~1837年と5年間不作が続きました。5年間で人口が125万2000人減少したと推計されます。(当時の人口約3200万人の約4%)
小田原藩では二宮尊徳が初ナスを食べて秋ナスの味がすることから冷害を察知し、空き地や木綿畑に例外に強いヒエや蕎麦などの栽培を奨励して飢饉に備えさせたと伝わります。
全国で一揆が多発し、大阪では1837年、豪商による米の買い占め、大坂町奉行所の不正、役人の汚職などにより民の窮状を憂えた大塩平八郎の乱が起こりました。幕府への信用は失墜し、倒幕の動きにも影響しました。
『天保の大飢饉』の原因は中米ニカラグアでの噴火でした。
コンセプシオン山の周辺は陸地が吹き飛び広大なニカラグア湖になっています。
さらにさかのぼって『天明の大飢饉』は1782~1788年の7年間続き、92万人の人口減少につながりました。(当時の人口2600万人の3~4%)
主な原因は1783年の浅間山と岩木山、そしてアイスランドのラキ火山の噴火でした。
1779~1782年には、桜島が安永大噴火を起こしていました。
その前の『享保の大飢饉』は1732年から翌春まで低温と長雨が続きました。
1730年から西アフリカ、モロッコ沖のランサローテ島で100以上の火山が噴火。
日本でも1732年に岩手山が噴火しました。
江戸四大飢饉のもう一つ、『寛永の大飢饉』は1640~1643年の4年間。
1640年の蝦夷駒ヶ岳の噴火が原因でした。
さらに400年さかのぼって鎌倉時代、『寛喜の飢饉』は1230~1239年と10年間続き、「天下の人種三分の一失す」と記されたほどの被害を出した日本史上最大の飢饉の一つでした。
時の鎌倉幕府の執権北条泰時は御成敗式目で「餓死するよりはまし」と日本の歴史上禁じられてきた人身売買を一時的に認めたことで知られます。
泰時の親、北条義時を主人公にした大河ドラマが今流されていることも偶然ではなさそう。(観てないけど)
1230年には蔵王山が噴火し大きな被害を出しました。
また1258年を中心に世界中で冷夏厳冬が記録され、日本では『正嘉の飢饉』と呼ばれました。日蓮が『立正安国論』に記録しています。
グリーンランドや南極の氷床コアの研究などから、1258年初めに赤道付近で巨大な火山噴火があったと考えられています。
