アルさんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/artevita/archives/9931650.html
<転載開始>
日本では飼えなくなった飼い主が、平気で保健所に猫を持ち込みますが、
イタリアではそのような行為は禁止です。
保健所でさえも安易に殺処分をすることは禁じられており、治らない病気
などで安楽死の必要がない限り、殺処分をすることはありません。(web抜粋)

そういうわけでイタリアでは野良猫が大勢、中世の街並みの美しい風景の一部
として、そこらかしこに可愛く存在しています。
ただ、野良ですからいつでも水や餌や安心できるねぐらにありつけることは無く、
意地悪な人間に迫害されたり交通事故にあうなども日常茶飯事です。

私の住む小さな町にも野良猫が沢山いて、私も彼らを出来る限り助けます。
夏になると、子猫たちが生まれ、家の前の大通りに停まってる車の
エンジンルームにはぐれ子猫が入り込んで母猫を呼んで泣き叫ぶんです。
その度に私が出動し、ひとり車の下に這いつくばって朝から晩まで救助を試みます。
去年は車の持ち主にボンネットを開けてもらって子猫を引っ張り出す際に、
歯の根元までぐっさり指を咬まれ流血しながら、でも救出できて嬉しいと、
道行く人にドン引きされながら泣き笑いました。
2,3年前の炎天下の夏も、同じように私は車の下に朝から這いつくばって、
子猫救出をしていました。
車の持ち主はすぐボンネットを開けてくれます。
なぜならエンジンルームに子猫が入ったまま車を走らせると、エンジンが
ダメになる可能性があるから。
「猫はどうでもいいけど車が心配」という心無い人間達の声をその時も
幾度と聴きました!たぶん日本では素通りはされてもこんな心無い言葉は
誰も言わないと思います。
でもここカトリックの教えでは、人間第一主義、人間の利便が第一で動物や
自然は二の次ですから、このような言葉を普通に発してしまいます。。
そんな中、偶然そこを通りがかった一人の女性が、その旦那さんと一緒に
夕方から夜中、丑三つ時まで私に付き合って見守ってくれました。
長い黒髪で黒服、色白のとても綺麗な同年代の女性、中世から抜け出た魔女
みたいな風貌で、旦那さんも黒髪長髪黒ずくめ。丁度アダムスファミリーの
あの夫妻に雰囲気がそっくりで、ダークさ100%なんですが、心の優しさが
振動で伝わって来るような彼らでした。
その時は子猫の安否のことしか話さなかったんですが、その数日後、
お互いに一表現者であることを知り、瞬く間に彼らと大親友になりました。
彼女は作家であり旦那さんと共に音楽家、自ら作詞作曲した優しい系の
メタルバンドでイタリア中をライブしてる人達でした。
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こちらは今年出版された彼女の小説、題は「人形と猫」。表紙は私が描きました。
本の後ろの猫ちゃんは、私の家族で宝物あっちゃん元野良です。
あえて本の内容を教えてもらえずに表紙を任され、彼女だったらどんな物語を
書くだろうと想像しながら描きました。そして出版後に読んでみたら、表紙は
本の内容にぴったりでした。テーマは、動物にも物にも魂があってそれぞれに
人生ドラマがある。私達人間は全ての物に対して優しい目を向けるべき。
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猫という生き物は天使で、大切に思う心があると良い縁を運んできてくれます。

<転載終了>