BrainDead Worldさんのサイトより
https://nofia.net/?p=14274
<転載開始>

まだ夏過ぎですのに、インフルエンザがやけに流行しているわけで、日本のメディアなどでも、「インフルエンザのワクチン」のこともよく見られます。

(報道の事例 /読む価値ナシ)異例…インフルエンザ「流行注意報」 ワクチン足りる? 厚労省・予防接種担当に聞く(テレ朝 news 2023/09/22)

でも、インフルエンザでも、普通に ADE (抗体依存性感染増強)はあるようですね。ずいぶん以前の論文ですが、以下のようなものがありました。その概要です。


感染の抗体依存性増強(ADE)とインフルエンザの発症におけるその役割の可能性

ncbi.nlm.nih.gov 2011/01/10

Antibody-Dependent Enhancement (ADE) of infection and its possible role in the pathogenesis of influenza

概要

ウイルス複製の抗体依存性増強(ADE)は、デング熱ウイルス、ロスリバーウイルス、他のアルファウイルスおよびフラビウイルス、HIV、さらにはインフルエンザウイルスなどのウイルスで報告されている。

ADE は、中和されていないウイルス-抗体複合体が代替受容体を見つけ、Fc受容体(※ 免疫系の保護機能に寄与するタンパク質)経路を介して細胞に侵入するときに発生する。

ADE は主にマクロファージまたは Fc 受容体を持つ細胞で証明されているが、他の種類の細胞も時折関与していることが示唆されている。したがって、ウイルスは通常のウイルス受容体を欠く細胞への侵入経路を見つける可能性がある。

あるいは、FcR経路を介したウイルス感染によって引き起こされる自然免疫シグナルは、生理学的ウイルス受容体を介した侵入によって引き起こされるものとは異なる可能性がある。これらの結果は両方とも、ウイルスの指向性と病因に影響を与える可能性がある。

最近、季節性インフルエンザワクチン接種後のパンデミックインフルエンザ H1N1 ウイルスによる感染率の増加が報告されている。これに対して、ADE がそのメカニズムの 1つとして提案されている。

ここでは、A型インフルエンザウイルスに免疫細胞への感染を促進する機会を提供する上で、体液性免疫が果たす可能性のある役割を説明する。


<転載終了>