https://news.livedoor.com/article/detail/25610044/
<転載開始>
あの時代になぜそんな技術が!?
ピラミッドやストーンヘンジに兵馬俑、三内丸山遺跡や五重塔に隠された、現代人もびっくりの「驚異のウルトラテクノロジー」はなぜ、どのように可能だったのか?
現代のハイテクを知り尽くす実験物理学者・志村史夫さん(ノースカロライナ州立大学終身教授)による、ブルーバックスを代表するロング&ベストセラー「現代科学で読み解く技術史ミステリー」シリーズの最新刊、『古代日本の超技術〈新装改訂版〉』と『古代世界の超技術〈改訂新版〉』が同時刊行されました!
それを記念して、残念ながら新刊には収録できなかったエピソードを短期集中連載でお届けします。第6回の主人公も、前回に続いて、生没年などが未詳なことから“神秘の発明王”の異名をとるヘロンです。
なんと今から2000年も前に、「エンジンの原理」を確立していた!
「蒸気機関」の発明者は?
人類は、さまざまなエネルギーと技術を駆使して文明を進歩させ、物質的に豊かな、そして便利な生活を実現してきた。
人類史には“革命”とよぶにふさわしい転機がいくつかあるが、18世紀中頃にイギリスで起こった「産業革命」は、単に産業上の革命にとどまらず、人類の生活を革命的に変えた。
イギリスでは当時、工作機械、製鉄法、熔鉱炉など、幾多の発明が相次ぎ、いずれも産業革命の起動力となったが、決定的に重要な役割を演じたのは、動力革命に関わるワット(1736~1819)による1765年の蒸気機関の「発明」である。
蒸気機関の発明によって起こった産業と輸送の革命が、世界をすっかり変えたのであった。
CGで再現したワットの蒸気機関 illustration by gettyimages
したがって“産業革命”といえば、まず“ワットの蒸気機関”なのであるが、じつは、その原型は1712年、ニューコメン(1663~1729)が発明した蒸気機関である。
しかし、蒸気がもつ潜在力を最初に現実化した人物は、ニューコメンでもワットでもない。
どういうことか?
「ヘロンの蒸気機関」
じつは、ニューコメンやワットより1600~1700年前に生きたヘロンが、“蒸気機関”の詳細を著書『プネウマティカ(圧力機構)』に書き遺しているのである。
蒸気機関の真の発明者がヘロン自身であるかどうかの確証はないが、実際に作動する蒸気機関を詳述した最初の人物がヘロンであることは間違いない。
「ヘロンの蒸気機関」を次の図に示す。
ヘロンの蒸気機関
水を入れて蓋(ふた)をした大釜が、炭火のような熱源の上に置かれている。水が沸騰すると蒸気が2つのパイプを通って球体に入り、噴き上げた蒸気は球体の2つの出口から勢いよく排出されて、球体が猛烈なスピードで回転するしくみである。
回転力を利用するのは現代の蒸気機関そのものであるばかりでなく、現代のジェット推進力の原理とまったく同じである。
世界で「最も速く回転する」物体
『古代のエンジニアリングーーギリシャ・ローマ時代の技術と文化』(地人書館、1995)の著者であるイギリスのレディング大学のランデルズは、工学部の協力を得て、ヘロンの蒸気機関のレプリカをつくって実験し、最高回転数で毎分1500回転を実現しており、「ヘロンの機械は、彼の時代では世界で最も速く回転する物体であっただろう」と書いている。
当時、ヘロンの蒸気機関が実用的な動力源として利用されたかどうかについては、ランデルズも否定的である。
ランデルズの評価によれば、ヘロンの蒸気機関の効率は1パーセントほどであり、人間1人分の力(10分の1馬力)を生み出すことでさえ膨大な量の燃料を消費してしまい、とても実用レベルのものではなかった。
しかし私は、2000年以上も前に、蒸気機関とジェットエンジンの原理が実験的に明らかにされている点に驚かざるを得ない。
何事においても、“発明”には“改良”に比して、桁違いに、あるいは本質的に異なる難しさがあるからだ。
復元されたヘロンの蒸気機関 photo by gettyimages
古代日本の超技術〈新装改訂版〉 古代世界の超技術〈改訂新版〉
<転載終了>
人類では無いサイコパスの獣イルミナ蛇🐍の意のままにしては殺られて終うだけだと推して知るべき段階は既に無い❗️
genkimaru1
が
しました