地球の記録 - アース・カタストロフ・レビューさんのサイトより
https://earthreview.net/chaotic-weather-usa/
<転載開始>
2024年1月9日の USA Today より

usatoday.com

アメリカで極端な天候が長く続く模様

北極上空で「成層圏突然昇温」という、成層圏の気温が突然激しく上昇する現象が 2023年末から観測されていました。

以下は、昨年 12月21日の BAM Weather という気象メディアの投稿です。

BAM Weatherの投稿より

典型的な突然の成層圏の気温上昇現象が特に進行しているようだ。

このため、米国中部/東部の 1月下旬から 2月の本格的な冬のパターンに関心が高まっている。

最大のポイントは、 極渦が(成層圏の気温上昇により)分割されるかどうかだ。極渦の分割の理論はまだモデル化されていないため、結論を出すことはできない。

BAM Weather

昨年の時点では、極渦が分割(崩壊)するかどうかわからなかったのですが、分割したようです。

簡単にご説明しますと、北極上空には「極渦」と呼ばれる冷たい大気が円形に循環しています。通常の状態では、これは北極上空のみをグルグルと回っているのですが、成層圏の気温が突然上昇することにより、

「極渦が崩壊(分割)して、北半球の多くの地域に北極の冷たい大気が拡大する」

ことがあり、現在起きようとしていることはそれです。

以下は、2018年2月の成層圏突然昇温により起きた「極渦の崩壊」の様子です。赤い部分が極渦で、本来は北極の上を回っていたものが、アメリカやロシア、ヨーロッパなどに広がっています。

2018年2月 北極の極渦がふたつに分裂した際の様子

newsweekjapan.jp

以下の NOAA(アメリカ海洋大気庁)の図もわかりやすいです。


NOAA

この状態は、2021年1月にも発生しまして、コロナのパンデミックの渦中でしたが、各地に大変な寒波をもたらしました。

(記事)成層圏の気温が突然上昇する現象により北極の大気循環が崩壊。これにより2月にかけて北半球に超低温がもたらされる可能性が。そして低気温とウイルスの関係…
In Deep 2021年1月9日

 

現在、このときと同じような極端な寒波が、北半球の一部にやってくる可能性が、ほぼ確実になっています。

少なくともアメリカでは、1月中旬頃から、

「時期の平均より華氏で 78度(摂氏だと約 25℃)低い気温になる」

と報じられています。

たとえば、日本で、この時期の平均気温が 10℃の場所の気温が「マイナス 15℃になる」というようなこととも言えます。

以下は、1月16日のアメリカの気温の「平年との差」の予想ですが、南東部の一部を除いて、極端な寒波に見舞われる予想となっています。

2023年1月16日の米国の気温の平年との差の予測

tropicaltidbits.com

しかもこれがかなり長く続きそうなのです。予測では、アメリカでは 1月はほぼすべてこのような状態で、おそらく、2月も比較的長く続くのではないかと思われます。

なお、予想を見てみますと、日本はそれほど大きな影響は受けない可能性が高そうです。むしろ平年より暖かい日が多いようです。

影響を受けるのは、主に、アメリカ、ロシア、ヨーロッパの一部などでしょうか。

現在のアメリカは、屋外で生活しているような人が大変多いこともあり、氷点下が長く続くような状態は好ましい状態とはいえません。それに加えて、アメリカでも、インフルエンザだとかコロナだとか、さまざまな感染症が大変に流行している状態で、そこに極端な寒波が来るというのも懸念されるところです。

あと、ヨーロッパも、地域的にこの強烈な寒波の影響を受ける所もあると思いますが、ヨーロッパでは現在、「 2009年にパンデミックとされたインフルエンザ株」が大流行しているのですよ。

(記事)現在、ヨーロッパで流行しているのは、2009年にパンデミックとされた「インフルエンザA(H1N1)pdm09 そのもの」の模様
BDW 2024年1月4日

以下は、オーストリアでの「2009年パンデミック株」の占有率です。

現在のインフルエンザA(H1N1)pdm09の占有率

virologie.meduniwien.ac.at

だからどうだというわけではないですが、気温の極端な低下がいろいろなことをもたらしそうです。

アメリカの今後の気象について、ミラー US からご紹介します。

極渦が冬の嵐で -50F(-45℃)の気温と吹雪を米国にもたらす

Polar vortex brings temperatures of -50F and snow blizzards to the US in winter storm
Mirror US 2024/01/09

北極の爆風がこの地域に到達した場合、アメリカ西部と中西部の一部は華氏マイナス50度(約マイナス 45℃)の気温に見舞われる見通しだ。

気象学者によると、極渦は太平洋岸北西部を一掃した後、今後 5日から 10日間かけて中部と中西部に進むと予想されている。気温は華氏マイナス 50度という、この時期の平均より 78度(約 25℃)以上低い猛烈な寒さになると予測されている。

アメリカ国立気象局 気候予測センターの天気予報によると、中部と東部地域では来週後半に寒波が到来する見込みだ。気象学者らは、北極上空で進行中の成層圏の気温上昇現象により極渦が移動し、凍った空気がアメリカ本土の 48州を飲み込む可能性があると警告している。

氷点下の気温と冷たい空気に加えて、降水確率が高くなると予想されており、降雪の可能性が高まる可能性がある。

気象予測センターの最新の予報では、「今週、大規模な嵐が米国の大部分に広範囲に重大な影響を与えるだろう」と警告しており、大規模な冬の嵐がいくつかの地域に「数フィートの雪」をもたらす可能性があると付け加えた。

到来する北極の爆風は、2021年2月の嵐と比較されている。この 2021年の気象災害では、嵐の影響で 365台の発電機が停止した後、記録的な 70.5時間にわたりテキサス州の 400万人以上が停電の影響を受けた

気象局は、氷点下と降雪に加えて、「時速 60~ 70マイルの突風」が発生し、「ホワイトアウトを伴う猛烈な吹雪状態を引き起こす」と警告した。

「旅行や移動は非常に危険か、あるいは不可能になるだろう」と住民に警告している。

予報官は「どうしても移動しなければならない場合は、風の寒さが氷点下まで下がるため、冬のサバイバルキットを用意してほしい」と述べている。



<転載終了>