荒川央 (あらかわ ひろし)さんのサイトより
https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n3048130d2640
<転載開始>

コロナ騒動とストレス

コロナ騒動が始まって以来、人々は過剰な感染防止対策、感染への不安、ソーシャルディスタンス、マスク、そしてワクチンといった数多くのストレスにさらされてきました。ましてやコロナワクチンの危険性を理解している人々にとってはこの騒動は精神的にも凄まじいストレスをもたらした事でしょう。マスクやワクチン強要への抵抗感、人々の無理解による孤独感、助けようと手を差し伸べた人々から拒絶される無力感。また、コロナ騒動の中で経済的な理由、心理的な理由による自殺も増えています。耐えきれないような大きなストレスは死にすらも繋がりかねないのです。

コロナ以前から現代社会に暮らす我々にはストレスは付き物ですが、そもそも「ストレス」とは一体何なのでしょうか?ストレスの概念は1930年代のハンス・セリエの研究に始まります。セリエは「外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応」をストレスとし、「ストレスを引き起こす外部環境からの刺激」をストレッサーと定義しました。ストレッサーは精神的ストレッサー (人間関係や精神的な苦痛など)、生物的ストレッサー (感染や炎症など)、化学的ストレッサー (酸素の欠乏や薬物など)、物理的ストレッサー (高温や低温、騒音など) に分類できます。

一言でストレスと言っても実際その内容は様々です。人間関係、仕事などの心理的ストレス。疲労、手術、怪我などの身体的ストレス。慢性炎症などの免疫系のストレス。有害環境物質や汚染物質によるストレス。つまりストレスとは心、体、あるいは免疫系に過剰な負担が掛かり、それを制御するシステムが対処を迫られている状態なのです。

副腎とは何か

私の周囲にもストレスに悩み、体調不良を訴える人は多いのですが、その体調不良の主な原因の一つが副腎ではないかと思い当たり、特に副腎について私が調べ始めたのがコロナ騒動の始まる少し前の事でした。基本的に、いわゆるメンタルが強いと呼ばれる人は副腎機能が強く、逆にメンタルの弱い人は副腎機能も低いです。副腎はLNPが特に蓄積しやすい臓器の1つであり、すなわちコロナワクチンで障害されやすい臓器でもあるのです。今回はこの副腎についてお話ししていきたいと思います。

副腎は腎臓の真上に位置する小さな臓器です。日本語では副「腎」と名付けられていますが、腎臓とは構造も機能も全く異なります。副腎は様々なホルモンを産生し、ストレスから体や心を守り、免疫系の暴走を抑制する働きをします。人間を含めた多くの哺乳類においては、自律神経系と副腎がストレスに対処するための主要なシステムです。副腎は普段はあまり注目されない臓器なのですが、生活の質に深く関わる重要な臓器の一つなのです。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/副腎

副腎はある意味不思議な臓器です。副腎は2層構造をしており、内側が副腎髄質、外側が副腎皮質です。臓器の形態で見ると副腎髄質は副腎皮質に包まれているものの、発生学的には髄質と皮質は別物です (副腎髄質は外胚葉由来、副腎皮質は中胚葉由来)。

副腎の病気はアジソン病やクッシング病だけではない

副腎の代表的な病気の一つにはアジソン病がありますが、この病気では副腎機能が極端に低くなります。逆に副腎機能が暴走するのがクッシング病です。こうした典型的な症状以外の副腎機能異常は、なかなか「病気」と診断してもらえません。そして「異常無し」と診断された人の中にも、副腎機能低下が原因として起こる様々な症状を抱えている人が含まれる可能性があります。

副腎疲労

本人が原因不明の体調不良で悩んでいても、病院の検査では特に異常無しとされる事も実際多いです。例えば、朝起きるのが辛い、疲れが取れない、塩辛いものをやたらと食べたくなる、倦怠感、疲れやすい、性欲減退、病気や怪我から回復しにくい、立ちくらみ、鬱、月経前症候群、思考能力低下、記憶力低下、朝から昼は元気がなく夕食後にようやく元気になる。こうした症状の中にいくつも思い当たるものがある場合、副腎が原因のケースを疑っても良いかもしれません。実際、副腎疲労の状態ではこういった症状が現れます。

ストレスが慢性的に続くとそのストレスに対処する臓器である副腎にも常に負担がかかります。その結果、副腎が疲弊して機能が低下し、最終的にはそのストレス自体に耐えられなくなります。これが副腎疲労の状態です。副腎疲労は強いストレスに対し、最適な量の副腎皮質ホルモンであるコルチゾールを分泌する事ができない状態です。そして、副腎を痛めると体と心がエネルギー不足になる上に免疫系が暴走しやすくなるのです。

アドレナリン

副腎は英語で「Adrenal gland」です。動物が外敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要に迫られるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こすのがアドレナリンです。アドレナリンは不安や緊張、興奮、怒り、恐怖といった極度のストレスの刺激によって副腎から分泌されます。アドレナリンが分泌されると交感神経が興奮した状態になるため、「闘争か逃走か (fight-or-flight) のホルモン」とも呼ばれます。

交感神経系によって副賢髄質から分泌されるアドレナリンの効果と連動して、心拍数増加、心拍出量増加、筋肉血管拡張、呼吸数増加、気管支拡張、筋収縮力増大、血糖値増加などの緊急事態に有効なストレス反応が生じます。アドレナリンに加えて、ノルアドレナリンも極度のストレス下で分泌される副腎ホルモンです。いわゆる「火事場の馬鹿力」のような超人的な能力を一時的に発揮するのも、こうした副腎ホルモンの作用です。

アドレナリンも代表的な副腎ホルモンの一つであり、副腎の髄質で作られます。副腎の主な働きはストレスへの対処であり、大きなストレス源と戦うためのホルモンがアドレナリンです。

日常的なストレスとコルチゾール

アドレナリンは非常事態のような急激で大きなストレスに対処するための副腎ホルモンです。それに対し、日常的に受ける様々なストレスに対処するための副腎ホルモンがコルチゾールです。コルチゾールは副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイドの一種であり、ヒドロコルチゾンとも呼ばれます。コルチゾールの重要な働きは糖新生です。炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御し、生体にとって必須のホルモンです。

コルチゾールの分泌は概日リズムに従い、分泌量は朝に多く、深夜から明け方にかけて最も少なくなります。そして朝の目覚めを助けるのがコルチゾール濃度の上昇です。寝起きの良さにも副腎の働きが重要です。

脳にとってのエネルギー源は糖であり、心が健康でいるためには脳への糖の供給が不可欠です。また糖は体にとっても大切なエネルギー源であり、体が力を発揮するためにも重要です。糖質制限は糖質を制限し、脂肪を燃焼させる事によるダイエット効果があります。この際に働いているのがまさにコルチゾールによる糖新生の仕組みです。有酸素運動における脂肪燃焼も糖新生の作用です。糖新生はタンパク質や脂肪からグルコースを生産する手段であり、血糖値を安定化させるのもコルチゾールの働きです。

ストレス時に必要なだけのコルチゾールが供給できなければ、脳も体もエネルギー不足に陥ります。脳への糖が不足すると気持ちも不安定になり、また、糖が不足すると力が出ず、疲れやすくなります。副腎機能低下状態では糖質制限をしても脂肪を燃焼させる事自体が難しくなり、ダイエットもうまくいきません。さらには、過剰な低血糖状態は生命の危機にも直結します。

コルチゾールと心の病気

副腎ホルモンの生産を制御しているのは脳です。脳の視床下部は循環コルチゾール量を監視し、足りないと判断するとコルチゾール合成の指令を出します。また、血糖値が低下すると、糖新生によって血糖値を保つためにコルチゾールが生産されます。血糖値以外にも、心理的ストレス、肉体的ストレスも視床下部がコルチゾール合成を判断する要因となります。そして、免疫反応を制御し、炎症の暴走を止めるのもコルチゾールの働きです。ストレスに対処し、心と体にエネルギーを提供し、炎症を制御するのが同じ物質であり、それは副腎で作られるのです。これが副腎が心と体と免疫の接点である理由です。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/視床下部-下垂体-副腎系

循環コルチゾールは視床下部、脳下垂体、副腎のフィードバックループ (HPA軸) によって制御されています。視床下部は副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン (CRH) を分泌します。次に、CRHは脳下垂体からの副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) の分泌を促進します。そして、ACTHに反応した副腎は様々な副腎ホルモンを合成して分泌します。このように、フィードバックループにより循環コルチゾールを管理するHPA軸が副腎の機能を制御します。

HPA軸は体の恒常性 (ホメオスタシス) を維持する上で最も重要な要素の1つであり、ストレス応答や免疫、摂食、睡眠、情動、繁殖性行動、エネルギー代謝などを含む多くの体内活動に関与します。HPA軸の破綻によって引き起こされる病気には心の病気も含まれます。不安障害、双極性障害、不眠症、心的外傷後ストレス障害、境界性人格障害、ADHD、鬱病、燃え尽き症候群、慢性疲労症候群、線維筋痛症、過敏性腸症候群、アルコール依存症などです。脳の活動には大量のエネルギーが必要であり、その源は糖であるからです。このように、心の病気と副腎には深い関わりがあるのです。

コルチゾールと免疫の関係

炎症はウイルスや細菌、ウイルス感染細胞などに対しての免疫系の攻撃手段です。本来は攻撃対象を感染源や感染細胞に限定し、そうしたものが駆除され次第、攻撃をやめるのが理想的です。しかし炎症自体は必ずしも外敵に対してのみ特異的に起こるのではありません。また、炎症の場では無害な細胞の破壊も起こりますが、そうした創造的破壊も組織の再生のために必要です。そして、ひとたび攻撃対象が駆逐された後には速やかに炎症を抑制する必要がありますが、その抑制に失敗すると炎症は慢性化します。慢性炎症は万病の元であり、生活習慣病や癌の原因ともなり得ます。

コルチゾールの働きのもう一つの側面は炎症抑制であり、白血球による炎症の抑制を抑制する強力な抗炎症物質としても働きます。実はコルチゾール自身が抗炎症剤として使用されるステロイド剤そのものなのです。ただし、ほとんどの抗炎症ステロイド剤はコルチゾールの作用を強化した合成物質です。

抗炎症剤のステロイドホルモンが血中を循環すると、HPA軸は「コルチゾールは十分」と誤認し、副腎の働きを抑制してしまいます。ステロイドホルモン投与時は副作用として副腎の働きが極端に低下し、ストレス耐性が弱くなります。そして、コルチゾールだけではなく他の副腎ホルモンの分泌も巻き添えを食って低下します。そのためステロイドホルモンの長期使用そのものが副腎疲労を引き起こします。これは抗炎症剤の副作用を理解するためにも重要な知識です。

コルチゾールのその他の機能

他にもコルチゾールは心臓におけるナトリウムとカリウム量の調節を助け、心筋の収縮力を高めます。コルチゾールは中枢神経系へ作用し、気分や興奮性にも影響します。副腎疲労は感情の起伏や忍耐力、思考能力や記憶力の低下を伴います。

塩と血圧とアルドステロン

血圧は血中のナトリウム濃度に影響され、ナトリウム濃度が高いと血圧も高くなります。けれども、血圧が高いのなら減塩さえすれば良いという単純なものではありません。血中ナトリウム濃度は単に摂取した食塩量によって決まるものではなく、ホルモンによって制御されているからです。アルドステロンも重要な副腎皮質ホルモンです。アルドステロンは塩分や水分、カリウムのバランスを調整し、水分のバランスと塩分濃度を海水とほぼ同じ濃度に保ちます。

副腎疲労状態では塩辛いものを食べたくなったりする事がありますが、この塩への強い欲求が起こるのはアルドステロンが不足するからです。循環アルドステロン濃度が落ちるとナトリウムが腎臓を通り尿に排出されます。水分はナトリウムに引っ張られて動くので、水分も道連れとなり、体は脱水状態にもなります。

アルドステロン濃度が上昇するにつれ、血液と間質液のナトリウム濃度が上昇します。アルドステロンは腎臓に作用し、腎臓のフィルターを通過したナトリウムを再吸収する事を促進します。アルドステロンが正常に働くとナトリウムが尿として失われずに体液に保たれます。

副腎疲労では塩分を食生活に取り入れるのも有効です。日本で多く売られているいわゆる食卓塩は塩化ナトリウム含有量が99%以上です。しかし、食用の塩は精製された塩化ナトリウムだけではありません。例えば、欧州では海塩や岩塩が主流です。海塩や岩塩は塩化ナトリウム以外に微量ミネラルを多く含むので、ナトリウムの良質な供給源となります。副腎が回復するにつれ、塩への欲求は減少します。

副腎と男性ホルモン、女性ホルモン

アンドロゲン (男性ホルモン) は男性では主に精巣から分泌され、エストロゲン (女性ホルモン) は女性では主に卵巣から分泌されます。性ホルモンの補助的供給源が副腎であり、性別に関わらず男性ホルモンと女性ホルモンの両方が副腎で作られます。月経前症候群、更年期障害に苦しむ女性は副腎機能が弱い事が多いのです。また、副腎疲労は性欲の減退にも影響します。

副腎とビタミンC

ビタミンCの発見は1920年、ジャック・ドラモンドによるものです。ドラモンドはオレンジの果汁から還元性のある抗壊血病因子を抽出し、これをビタミンCと呼ぶ事を提案しました。また、この発見とは独立に、1927年にはセント・ジェルジがウシの副腎から強い還元力のある物質を単離して「ヘキスロ酸」として発表し、後の1932年にこれがビタミンCそのものである事が判明しました。副腎の機能にはビタミンCが必要であり、副腎ホルモン産生にはビタミンCが多量に使われるのです。

ストレスを減らすにはどうするか

副腎疲労の影響は日常生活の広範囲に及びます。副腎疲労の一番の原因はストレス過多です。そのストレスは、人間関係などの心理的なもの、重労働などの身体的なもの、慢性炎症などの免疫系のもの、有害物質による環境汚染など多様です。

そもそもストレス耐性は個人差が大きく、同程度のストレスを受けても許容できるかどうかはその人によります。また何をストレスと感じるかも人それぞれであり、本人にしか分からない事も多いのです。ではストレスにどう対処すれば良いのか。それには自分にとっての「エネルギー泥棒」の正体を突き止める事です。自分は何が嫌なのか、何をストレスに感じるのかを考えてみるのも大切です。

たとえ嫌いであってもどうしても避けようのないものもあれば、避けても問題の無いものもあるかもしれません。状況を変える、状況に合わせて自分を変える、状況から離れる。これらのどれが現実的に可能かを考えてみる事です。避けて良いものは避ける。義務では無い嫌な事は無理してやらない。これもストレスを減らすコツです。副腎疲労の本質は「嫌な事をし続ければ心も体も耐えられなくなる」という自然な理屈です。ストレスを制御するためには自分の本心を大切にし、嫌なものは嫌だと拒絶する強さが必要なのです。

心と体と免疫が元気なら大抵の事は何とかなるかもしれません。そのためには副腎が健康である事が大切なのです。

LNP/mRNA製剤と副腎

繰り返しになりますが、副腎の主な機能はストレスへの対処であり、ストレスが多いほど副腎に負担がかかります。そして副腎を痛めるとストレスにうまく対処できなくなるため、よりストレスに弱くなるという悪循環が生まれます。コロナ騒動は甚大なストレスを社会全体にもたらしました。ストレスによる負担のために副腎を痛めている人は実は多いのではないしょうか。

そして、ここで改めて注目すべき点は、副腎はLNP/mRNA製剤が分布しやすい臓器であるという事です。つまり、コロナワクチンを含めてLNP/mRNA製剤によって障害されやすい臓器と考えられます。mRNAワクチン後遺症の隠れた薬害は副腎にも起きている可能性があります。

コロナワクチン大量接種後に始まった超過死亡の中では、若年者の自殺も激増しています。自殺の理由にはワクチン薬害により働けなくなる、その結果経済的に困窮するなどコロナ騒動の中で追い詰められていった人もたくさん居るでしょう。自殺と深く関係している病気が鬱病なのですが、ワクチン後遺症としての副腎の障害も自殺の一因となっている可能性を考慮すべきでしょう。



参考資料
医者も知らないアドレナル・ファティーグ―疲労ストレスは撃退できる-ジェームズ・L-ウィルソン





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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。


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