https://ameblo.jp/drminori/entry-12893364531.html
<転載開始>
医師掲示板にクリニック経営について非常に厳しくて大変だという書き込みがありました。
一部抜粋しました。
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なぜこんなに減収になるのか?
整形外科クリニックを開業して約20年、厳しい数々の診療報酬改定を受け、何とか生き延びてきました。
しかしこの1年の減収は、致命的です。
減収に加え、経費も上がり、保守点検限界の器具の新規購入、人件費の上り、同時に人材不足。
昨年、極近くに同専門のクリニックが開業し、今までの患者を持っていかれた?
還暦超えた院長だと、患者も寄り付かなくなる?
時代遅れになっているのか?
従業員の高齢化に伴い、花無くなり、トゲが出てきているのか?
色々考えますが、いい解決策はないものでしょうか?
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患者を騙すような戦略。
それが必要となってきました。
ほんと悲しいです。
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同じように患者が来ても減収なんですよw
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開業医は個人事業主
カフェのオーナーや中小企業の社長と一緒
減収は経営努力の欠如
経営能力がない事業主に続ける資格はない
増収のクリニックのノウハウを学べ
魅力のないカフェには誰も行かないし、魅力のない製品は誰も買わない
自分の無能さを棚に上げるのもいい加減にしたほうがいいよ
と世間は思っていると思うよ
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去年の休業閉院数は過去10年間で最高だったそうです。
それでも年間600件程度なので、一般企業の倒産数に比べると3分の1程度。
しかし、昨年6月の診療報酬改定から今年5月でちょうど1年になります。
今回医業収入が20%減の診療所は来年の確定申告で30%減は間違いないので、この秋くらいから一般企業並みに閉院していく所が出てきそうです。
いよいよ医業も冬のシーズン到来ですね。
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診療所や病院がすぐに閉院しないのも、内部留保があるからですよ。
これから、閉院は激増します。
去年の診療報酬改定はそれだけ診療所経営に致命的な下げでしたね。
経営を縮小しなければ、保険診療では開業継続不可能なレベルまで診療報酬が下げられてます。
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近所の整形外科医が老人患者を相手に意味のない検査を毎月したり、痛み止めばかり処方したりして、不審感を抱かれたら『年だから治らないけど通ってね。ほかの人も通っているから。』などと言って待合室を老人の集会場化させている。
悪化した患者が他の施設に行ったら『あの患者はもう助からない』などと噓をついて恐怖支配しようとしている。
淘汰されても文句は言えないでしょ。
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カフェは自分で値段を決めれる。
仕入れ値に消費税かかっているのに販売価格に転嫁できない医療業界と一緒にするな
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>診療所や病院がすぐに閉院しないのも、内部留保があるからですよ。
ところがどっこい
医療法人の内部留保金に、国は興味津々らしいですよ。
国が言うには「国民の納めた保険金と税金でため込んだ金」だそうですから。
最近、はじまった医療法人の詳細な経営報告の義務化
(収益及び費用、種目別の給与(給料・賞与)及び人数など)はその準備段階でしょうね。
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意味のない受診が減ってきただけとみると、社会としてはいい流れだと思います。
健康はあくまで自分で守るものでもありますから。
膠原病、1型糖尿やらなんやらで必須な疾患はしょうがないところはありますけど。
年寄りの加齢性の疾患(?)に対して継続的に治療することの意味がわからないです。
まあ悪くなっていくのをほかっとけないということなのでしょうね。
医学部定員も増やされてるし、益々厳しくなりそうです。
医療を削るのであれば、政治屋の餅代やら氷代、商品券10万配布等々くそ無駄なものを真っ先に削るべきとは思います。
日本にも政府効率化省を作りたいですな。
こども家庭庁、文科省、環境省あたりのふざけた省庁を真っ先にぶっ潰すところからかな。
財務省も天下りに夢中でやってることヤバいし。。。
令和は、庶民による一揆の時代になるかなと空想してますw
財務省へのデモの勢い凄い!!!
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保険診療は国が値段(診療報酬点数)を決めます。
医師が自分で決められません。
ヤブにかかろうが、名医にかかろうが、どこに行っても同じ値段。
そこに医師の経験や技術の差は盛り込めないシステム。
売上げの7割は国から支給されます。
患者さんが窓口で支払うお金は、かかった医療費の3割だけ。(3割負担の場合)
だから多くの人がクリニックにかかっても窓口で払う金額は「安い」と感じているでしょう。
でも残りの7割は私たちが払った保険料や税金など「公金」から支払われています。
本当に安いかどうかは分かりません。
保険診療のシステムの中で売上げを上げようとすると、単価が高い検査や手術をするか、患者数を増やすしかありません。
患者数を増やすと一人の患者さんにかける診察時間は短くせざるを得ない。
例えば1日100人の患者さんを診察するとして、一人5分でトータル500分。
つまり8時間以上かかります。
だから5分もかけられないわけです。
3分診療とよく言われますが、3分でも100人診たら300分。
5時間ですね。
これなら頑張って外来やれば何とかできそう
肛門科や産婦人科のように衣類を脱がないといけない診療科は診察の準備と着替えだけで3分かかります。
100人診ている肛門科の先生がおられますが、ベッドをズラーッと並べて、あらかじめ患者さんが下着をずらして肛門の診察が出来る状態で待機。
順番に診察して説明はスタッフ・・・という流れになってますね
だから先生の顔を見たことがない、先生と話したことがないという患者さんもいる。
診察が終わって先生に質問しようと思って振り返ったら先生が居ない・・・という話もよく聞きます。
肛門科なのに肛門の診察をせずに薬だけ出している先生もおられました↓
保険診療で、肛門科で売上げをあげるためには1日100人、できれば150人〜200人診察しないと儲からないと聞きました。
お薬だけ取りに来る人もいれれば150人くらいにできるかなぁと言われてましたね。
それにしてもすごい人数です。
3分じゃ何も聴けない。
何も説明できない。
患者さんとコミュニケーション取れない
私には無理だ・・・と思って、若い頃、保険診療にしようかと悩んであきらめました。
流れ作業のように外来ができないから
もりぞの内科の先生がこんな記事を書いておられました↓
悲しいことに、まじめに良心的に診療をしていると儲からないので、そういう先生のクリニックが経営難でつぶれたりするんです
儲けようと思って診療しないと儲かりませんから
そしてこんな話も↓
保険診療で儲けるためにルール違反をする医師や医療機関もあります。
例えばこんなニュースもありました↓
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インフルエンザの流行期に目に余る処方【審査委員のホンネ】
特定の医療機関のみが抗ウイルス薬に抗菌薬とステロイド、PPI
流行規模はコロナ禍前を上回る水準
昨年末から今年の初めにかけて日本全国でインフルエンザが大流行し、多くの医療機関では発熱患者の対応にてんてこ舞いだったことと思います。
コロナ禍で減少していたインフルエンザですが、今年はコロナ禍前の水準を上回る大流行となりました。
私のクリニックでも多くのインフルエンザ患者さんが来院されていました。
1月のレセプトを審査していると、多くの医療機関でインフルエンザの病名による抗原検査と、「オセルタミビル」(商品名:タミフル)や「バロキサビル」(商品名:ゾフルーザ)などの抗ウイルス薬の請求が多数ありました。
ここからも感染者数の多さを実感しました。
その中で、ある医療機関のレセプトが私の目に留まりました。
この医療機関は内科系のクリニックなのですが、毎月非常に多くの請求があり、いつも“濃厚な診療”をしていて審査委員に目を付けられている医療機関です。
Fluのほぼ全例で「急性気管支炎」と「逆流性食道炎」も
今月は、その請求の中に100件以上のインフルエンザの請求がありました。
これらを見ると、ほぼ全例で抗ウイルス薬が投与されていました。
当たり前のことですが、「インフルエンザ」の病名があり、適応のある抗ウイルス薬を投与する行為には何も問題はありません。
けれどもこれらほぼ全例で、「急性気管支炎」の病名で抗菌薬、さらに少量のステロイドと「逆流性食道炎」の病名でPPIまで同時投与されていました。
しつこいようですが、インフルエンザの症例で保険適応のある抗ウイルス薬を投与することは全く問題ありません。
そこに気管支炎や上気道炎の病名を付して、抗ウイルス薬と抗菌薬を同時投与している症例をたまにみかけます。
これには賛否あると思いますが、二次感染等を考慮して、病名があれば直ちに査定されることはありません。
しかし、今回のような一つの医療機関で多数のほぼ全例に投与されており、さらにステロイドも同時投与されていると、さすがに“過剰投与”とみなされても仕方ないでしょう。
「過ぎたるは、なほ及ばざるが如し」と言いますが、保険診療においても中庸が大切なのではないでしょうか。
今回のポイント
ほぼ全症例で、本当に必要な処方と言えるのか。
いま一度、見直して適切な医療を心がけてほしい
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過剰診断・過剰治療は肛門科に限ったことではないようです。
そしてこちらは不正請求です↓
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診療費7千万円不適切請求 京都の公的病院
京都府南丹市にある公的病院の京都中部総合医療センターは27日、がんの放射線治療などに関する診療費計約7千万円を、患者や保険者に不適切請求していたと発表した。
判明したのは調査が済んだ2020年4月から24年8月までの請求。
それ以前の分も精査しており、総額は計1億円を超える可能性がある。患者や保険者に順次返金する方針。
センターによると、放射線治療外来で放射線治療料を請求するには医師による診察が必要。
だが担当医の不在時に放射線技師が患者の体調を確かめるだけで請求しており、約5870万円過大だった。
放射線治療が始まった15年10月から同様の運用をしており、精査中の15~20年もほぼ同額を請求していたとみられる。
また20年3月からは外来診療料について、請求に必要な診察をせずCTなどの放射線検査だけで約940万円を不適切に請求していた。
いずれも24年8月に事務点検で発覚した。
健康面の影響は確認されていない。
センターは南丹市など3市町で構成する国民健康保険南丹病院組合が運営。
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またこんなニュースも↓
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ホスピス最大手で不正か 訪問看護、過剰請求も指摘 全国120カ所「医心館」
全国に約120カ所ある末期がんや難病患者向け有料老人ホーム「医心館」のうち複数のホームで、併設の訪問看護ステーションが入居者への訪問について実際とは異なる記録を作り、不正に診療報酬を請求していたとみられることが23日、内部文書や複数の元社員の証言で分かった。
元社員らは、必要ないのに訪問して過剰に報酬を請求する行為も常態化していたと指摘している。
こうしたホームは「ホスピス型住宅」などと呼ばれ、近年各地で急増している。
医心館を運営する「アンビス」(東京)は親会社が東証プライム上場で最大手。
別の大手でも多額の不正請求が明らかになっており、制度の見直しを求める声が強まりそうだ。
共同通信はアンビスに複数の質問を送ったが、同社は「回答致しかねる」としている。
末期がんなどの患者への訪問看護では、必要があれば1日3回まで診療報酬を請求でき、複数人での訪問には加算が付く。訪問時間は原則、30分以上と定められている。
関東のそれぞれ別の地域で働いていた複数の看護師によると、医心館では併設のステーションの看護師らが入居者の居室を巡回。
いずれも「必要性に関係なく全員、最初から1日3回訪問と決まっていた」と証言した。
「実際には大半が数分間の訪問だったが『30分』と記録していた」
「1人で訪問した場合でも複数人での訪問として、報酬を請求していた」
などと口をそろえた。
共同通信が入手した2024年の医心館の内部文書でも、訪問看護記録の記入方法として「実際の訪問時間の入力不要」と記載。
1日3回など頻繁な訪問についても最初から対象を「(入居者)全員」と書いていた。
「ホスピス型住宅」を巡っては、パーキンソン病専門の有料老人ホームを運営する大手「サンウェルズ」が、同様の手法で診療報酬を約28億円不正請求していたことが分かっている。
※アンビス
2013年に医師の柴原慶一(しばはら・けいいち)社長(60)が設立。「ホスピス型住宅」と呼ばれる末期がんや難病の人向けの有料老人ホームを30都道府県で約120カ所(定員計約6千人)運営している。入居者向けの訪問看護・介護ステーションも併設する。ここ数年で急成長し、親会社のアンビスホールディングスは23年に東証プライムに移行。24年9月期の連結売上高は424億円、純利益は74億円で、それぞれ5年間で7・9倍と12・4倍に伸びた。社名は「アンビシャス・ビジョン」の略。
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こうして不正請求をしてでも売上げがほしい状況だったのでしょうか・・・。
でも不正は不正です。
ルール違反でありやってはならないこと。
公金を使って医療をやっているのが保険診療です。
だからこそルールを守らねばならないのは当然のことですね。
要するに儲けようと思うと1〜2分で大勢の患者を診るか、ズルをしないと儲からないのが保険診療のシステムです。
そもそも腕が良ければ病気が治るので、患者は通ってこなくなります。
だからどんどん患者は減っていくはずなのですが、そうなると経営が立ち行かなくなります。
つまり真面目にやっても医療は儲からない業種ってことです。
うちなんてずーっと「つぶクリ」ですよ
だって痔が治ったら患者さんが通って来なくなるんだもん
経営者としてはダメですね
でも細々と113年もやってこれたのは、必要として下さる患者さんがいるからに他なりません。
少数かもしれませんが、そんな患者さんのために頑張って続けて行きたいと思います。
過剰診断・過剰手術をせずに生き残ってこられたのは自由診療だからこそ。
本当に自由診療で良かった。
必要のない手術をしなくても経営できるから。
診療費は自分たちで決められるので。
世の中、いろんなものが値上げだらけで、さすがにうちの診療所も値上げをしないといけないかなぁ・・・と検討しております
電気代も月15万くらい上がったし、人件費も20〜30%上がったし、仕入れ価格も上がったし・・・とにかく出て行くお金が半端なく増えました
化粧品は値上げしませんのでご安心を。
ロット数が多いので値上げ分を吸収できています。
医療って所詮、人の不幸がメシの種な職業。
病気の人が、困っている人がいなくなったら減収になるというおかしな職種。
本当は病気の人を無くしたいのにね。
病人が居なくなったら困るなんておかしな話
そんな矛盾に気付いてから、うちの診療所は予防医療にシフトしました。
今では痔が治った患者さんが年に1回のオシリ検診に笑顔で来られる割合が5割近くになってきました。
こんな医療も必要とされれば生き残るでしょうし、必要とされなければ淘汰されるまで。
いつもその覚悟で生きてきました。
これからもそういう覚悟で、まじめに良心的に肛門診療をやっていきます。
<転載終了>