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<転載開始>
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PFASと肺疾患関連指摘 工場従業員、血中に高濃度 京大チーム
2025年4月21日 (月)共同通信社
健康影響が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む製品を作っていた工場の元従業員らの健康調査で、一部の人の血中から代表物質PFOAを高濃度で検出、間質性肺疾患を発症していたとする論文を京都大などのチームがまとめたことが19日分かった。
PFOAと疾患とが関連する可能性を指摘しており、分析に加わった小泉昭夫(こいずみ・あきお)京大名誉教授は「論文での指摘は初めてではないか」としている。
健康調査は7人に実施。
5人の血中からPFOAを高濃度で検出、うち3人が間質性肺疾患だった。
濃度と発症割合、ともに近隣住民らより高かった。
チームは今回は臨床的調査のみに基づきデータも限られるとし、因果関係の究明にさらなる研究が必要だとした。
論文は22日に公開される。
大手空調メーカー「ダイキン工業」淀川製作所がある大阪府摂津市では、地下水から国が定めた目標値の約420倍のPFASを検出。
ダイキンは過去にPFOAを取り扱っていた。
チームは独自調査の参加者を募集。
大阪府北部の住民ら約1200人と、同製作所の従業員および元従業員の7人が応じ、血液などを調べた。
元従業員ら7人の血中濃度は、中央値で1ミリリットル当たり約190ナノグラム(ナノは10億分の1)。
住民らは5ナノグラムで、40倍近かった。
特にPFOAを扱う業務に携わっていたとみられる5人は、別の年の調査でも約140~820ナノグラムとなった。
この5人をCTスキャンなどで検査したところ、3人で間質性肺線維症などの症状を確認。
いずれも粉じんが発生する工程に携わっていた。
一方、住民らへの質問調査では間質性肺疾患と回答したのは1人で、発症リスクは約470倍だった。
チームは、粉じんに高濃度のPFOAが含まれた可能性があり、間質性肺疾患の一因となったことが考えられると分析。
チームの金谷邦夫(かねたに・くにお)医師は「間質性肺疾患は通常1万人に1人の割合と言われているので有病率は非常に高い」とした。
ダイキンは2012年に国内でのPFOAの製造・使用を終了している。
取材に対し「論文の内容を確認できておりませんので、コメントは差し控えます」と回答した。
注)論文は厚生労働省が所管する労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所の学術誌 Industrial Health に掲載
※PFAS
人工的に作られた有機フッ素化合物で、ペルフルオロアルキル化合物とポリフルオロアルキル化合物の総称。1万種類以上あるとされる。耐熱や水、油をはじく特性から布製品や食品包装のほか、航空機用の泡消火剤などに使われてきた。分解しにくく、かつ環境に蓄積しやすい性質がある。国は有害な化学物質を規制する「ストックホルム条約」に基づき、代表物質であるPFOSやPFOAの輸入や製造を原則禁止とした。その後、代替物質のPFHxSも対象に追加した。
※間質性肺疾患
肺にある肺胞という組織の壁「間質」で発症する疾患。間質性肺炎は間質に炎症や損傷が起こり、厚く硬くなることで呼吸がしにくくなる病気を指す。原因には自己免疫疾患や粉じんなどさまざまなものがある。特定できないタイプは特発性間質性肺炎といい、国の指定難病になっている。日常的な動作で息苦しさを感じ、症状が進行すると安静時にも呼吸困難を感じることがある。
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水道水にPFASが含まれていることが問題になり、昨年、NHKでも採りあげられています↓
こちらの記事、是非読んで頂き、お住まいの地域が大丈夫かどうかチェックしましょう。
この問題についてはまたブログで採りあげたいと思います。
水道水は飲まないほうがいいですね。
浄水器をつけるか安全なミネラルウォーターを購入する方がいいでしょう。
<転載終了>