荒川央 (あらかわ ひろし)さんのサイトより
https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n1b0fa82efe36
<転載開始>

引き続き「mRNAワクチンと免疫系」のシリーズとなります。今回はコロナワクチンを含むmRNAワクチン全般が免疫抑制と癌に与える影響についてのお話です。

HIVと免疫不全

免疫不全を引き起こす疾患の中で一般的に最もよく知られているものは、ヒト免疫不全ウイルス (Human Immunodeficiency Virus; HIV) 感染によって起こる後天性免疫不全症候群 (Acquired Immunodeficiency Syndrome; AIDS エイズ ) ではないでしょうか。HIVはCD4陽性T細胞 (ヘルパーT細胞) に感染し、最終的にはヘルパーT細胞を枯渇させます。ヘルパーT細胞はB細胞やキラーT細胞に攻撃を指示するいわば司令塔であり、ヘルパーT細胞が存在しなければ抗体やT細胞による獲得免疫の攻撃系は機能を停止します。そしてこれがHIV感染によるAIDSの機序です。一方、その他の免疫系の機能不全は必ずしもオール・オア・ナッシングというわけではなく、免疫不全や免疫抑制は複数の機序によって起こり、その程度の差も実際には様々です。

コロナワクチン接種者は、接種後に多量の抗スパイクタンパク抗体を体内で産生するようになりますが、これはmRNAワクチンが免疫系を強力に刺激した結果です。そして免疫系への過剰なストレスは、免疫系のバランスを崩す要因となります。

免疫のリソースは有限

例えば風邪を引いた時などに血液検査をすると、リンパ球が増えている事がありますが、これは一時的な状態であり、風邪が治った後にはリンパ球の数は減少して通常の数値に戻ります。このように、免疫が健全に働いている場合の特徴として「増えた後に減る」という現象があります。免疫細胞のほとんどは浮遊系の細胞で、血管やリンパ管を通して全身を巡回し、病原性細菌やウイルスなどと戦いますが、それぞれの細胞は状況に応じて増減します。例えばB細胞が抗原刺激を受けた場合には2種類の正反対の反応が起こります。一つはB細胞活性化の刺激、もう一つは細胞死の刺激です。活性化して抗体を産生するようになったB細胞はしばらくすると死んでしまうのですが、それは何故でしょうか? これは例えるならば、有事である戦争中には兵隊は貴重な戦力であり増員する必要がありますが、ひとたび戦争が終わってしまえば、今度は必要以上の過大な兵力はむしろ重荷となるようなものです。このように、人体にとって有事の際には兵隊である抗体を一度は増やしますが、事態が収まった後には今度はそれらを鎮めて減らすような反応が起こります。

強く活性化された免疫系には「揺り戻し」が来るのです。コロナワクチンは接種後短期間で極度に抗体価を上昇させますが、こうした強い免疫刺激は免疫担当細胞を枯渇させる恐れがあります。そしてその状態が短期間で終息しなければ、免疫抑制が持続する事態となります。すなわち免疫系を強く刺激しすぎた結果、一時的あるいは恒久的に免疫系が破綻してしまった状態です。こうした免疫の構成要素の枯渇は消極的な免疫抑制とも言えます。免疫のリソースとは無尽蔵ではなく有限なものなのです。

コロナワクチンと免疫抑制

コロナワクチンのmRNAが接種者の体内で多量のスパイクタンパクを産生した結果、抗スパイクタンパク抗体は自己細胞を攻撃し (抗体依存性自己攻撃)、局所的あるいは全身で炎症を引き起こします。そしてその炎症を抑制するために免疫系の監査システムが起動する場合があり、そうした機序の一つがIgG4です。IgG4抗体は過剰な抗原刺激によって抗体のサブクラスが変換される事により生じます。IgG4は抑制性の抗体であり、炎症を抑制し、自然免疫系は刺激しません。そしてIgG4による局所的な免疫抑制は、癌の発生や悪性化の引き金となります。また、制御性T細胞 (Treg) も免疫系の監査システムの一つです。Tregは抑制型のT細胞であり、基本的には抗原依存的な免疫抑制に関与しますが、局所的には抗原に依存しない免疫抑制を行います。IgG4やTregの本来の役割は抗原特異的な免疫抑制ですが、抗原近傍では非特異的な免疫抑制も起こり得ます。

これらの機序の組み合わせにより、コロナワクチン接種者の間で広範な免疫不全が起こっているのではないでしょうか。そしてそれは様々な感染症の蔓延の助長にもつながります。また、癌の前駆細胞は日々体内で発生するものですが、そうした細胞を都度排除するのも免疫系の働きです。そのため免疫が機能不全に陥ると癌の発生や悪性化を止める事が難しくなります。

コロナワクチン免疫学からの癌考察

コロナワクチンには、免疫抑制作用に加え癌を誘発する機序も知られており、そのうちの一つはスパイクタンパク自身の持つ発癌性です。スパイクタンパクはDNA修復の中心的な経路である相同性組換えと非相同末端結合 (NHEJ) の両方を阻害する事が分かっており、突然変異率の上昇やゲノム不安定の原因ともなります。そしてもう一つはDNA汚染問題、つまりmRNAワクチンに混入した大量のDNA断片の存在です。LNPに封入されたDNA断片はワクチンのmRNA同様に細胞内に入り込み、ゲノムに取り込まれるというリスクを孕みます。とりわけこのDNA汚染とはmRNAワクチン全般に共通する致命的欠陥であり、他のmRNAワクチンにおいても同様の問題は不可避です。

mRNAワクチン接種を続けるとどうなるのか

このように、コロナワクチンはDNAを変異させる機序と免疫抑制の機序の両方を持ち合わせているため、癌の発生や悪性化の直接または間接的原因となり得ます。そしてmRNAワクチンの中でもコロナワクチン特有の機序としてはスパイクタンパクがあげられますが、コロナワクチンだけではなく他のあらゆるmRNAワクチンにも癌を起こす機序は共通して存在するという事です。

コロナワクチン接種者における免疫抑制には、積極的な免疫抑制と消極的な免疫抑制のどちらもが関わっていると考えられます。積極的な免疫抑制は免疫系のブレーキ役であるIgG4やTregによるものです。スパイクタンパクに対するIgG4抗体やTregは免疫抑制の起点となりますが、それらの量が多くなるほどスパイクタンパクだけではなく、無関係な対象にも免疫抑制機構が働くようになります。そのため、例えば今後一般への使用が開始されようとしているインフルエンザmRNAワクチンなどの他のmRNAワクチンを繰り返し接種すると、免疫抑制の起点がさらに増える事になります。結果として、mRNAワクチンの接種回数が増えるほどIgG4やTregはより支配的になり、免疫抑制が強くなる人も出てくるでしょう。

コロナワクチン以外のmRNAワクチンにおいても、接種後免疫が過剰に刺激された結果、免疫資源が枯渇する可能性や、他にもmRNAワクチンに混入したDNA断片が癌の直接的原因となるという懸念自体は払拭できていません。すなわち今後もmRNAワクチン接種を続けた場合に想定される事態とは、ワクチン接種後の癌の発症、そしてそれまである程度コントロールできていた癌の再発や悪性化です。



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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。


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