https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n3bc239cbfba8
<転載開始>
Kevin McKernan先生がコロナワクチンのDNA汚染を2023年2月に初めて報告してから約2年半になります。その間McKernan先生は、DNA汚染をSNSやプレプリント、議会での証言などで精力的に発信し続けてこられました。この度、これまでMcKernan先生がプレプリントで発表されてきた重要な発見が査読済み論文として発表されましたので、紹介させていただきます。
Quantification of residual plasmid DNA and SV40 promoter-enhancer sequences in Pfizer/BioNTech and Moderna modRNA COVID-19 vaccines from Ontario, Canada
Speicher et al. (2025) Autoimmunity
カナダ・オンタリオ州におけるファイザー/ビオンテック社およびモデルナ社製mRNA COVID-19ワクチン中の残留プラスミドDNAおよびSV40プロモーター・エンハンサー配列の定量
論文のリンクは以下になります↓
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/08916934.2025.2551517
解析されたコロナワクチンロット

解析されたワクチンはカナダ・オンタリオ州の複数の薬局から入手されたものです。ファイザーコロナワクチン (BNT162b2) は10バイアル (6ロット)、そしてモデルナコロナワクチン (Spikevax mRNA-1273) は22バイアル (10ロット) です (図1)。これらのワクチンの中にはオリジナルの武漢型のみならず、BA.1二価ワクチンやBA.4/5二価ワクチン、2023年秋から接種が始まったXBB.1.5対応ワクチンも含まれています。
qPCRによる特異的DNAの定量

ワクチン汚染DNAはまずqPCRによって定量されました。DNAはバイアルを1/10希釈したものから直接増幅され、その後Ct値からDNA量が計算されました。ファイザー製はモデルナ製よりも残留DNA量が大幅に高く、とりわけロットFM7380およびFN7934のSV40プロモーター/エンハンサーDNAはFDAの10 ng DNA/回投与指針値を超えていました (図2)。ファイザーワクチンはロット間でDNA量が大きく異なりました。これは製造プロセスにおける品質の不均一性を示しており、このばらつきは製造開始数年を経ても解決されていません。
qPCRは膨大な種類のDNAの混合物の中から特定の遺伝子配列を定量する技術ですが、これは言い換えると、qPCRの欠点は特定の遺伝子のみしか検出できないという事です。さらにはqPCRでは増幅産物サイズ未満の分子を定量できないため、qPCRを使用すると各ワクチン中の総DNA量をどうしても過小評価してしまうのです。
蛍光測定法による総DNAの定量

次に、汚染DNAはQubit蛍光光度計によって測定されました。興味深い事に、QubitとqPCRとでは正反対の結果を示しました。Qubitによる測定ではモデルナのバイアルはファイザーのバイアルよりも総DNA量が大幅に多かったのです (図3)。煮沸処理により脂質ナノ粒子を溶解させると、検出された総DNA量は大幅に増加しました。これは汚染DNAは脂質ナノ粒子内に封入されていたためと考えられます。RNase A処理を行うと蛍光測定値は低下しました。蛍光測定値はRNase A処理の1分後から10分後まで安定していました。このように修飾RNAがQubit蛍光試薬にクロストーク (干渉) している可能性があり、残留DNAを適切に定量するためにはQubit蛍光測定にRNase A処理を組み合わせる必要性がありました。蛍光光度計によって高濃度の総DNAが検出された事は、DNAの大部分がqPCR増幅産物のサイズ範囲を下回っている、すなわち小さく断片化されている事を意味します。モデルナワクチンには高濃度のプラスミドDNAが含まれていました。
qPCRとQubitによるDNA定量値はファイザーとモデルナワクチンで正反対になる

qPCRデータおよび蛍光測定法で推定した残留DNAに基づくプロットにおいて、ファイザーとモデルナの両ロットで異なる相関関係が観察されました (図4)。qPCRではモデルナが最も低いDNA濃度を示しましたが、Qubitでは最高濃度を示しました。これは、モデルナワクチンがファイザーワクチンよりも小さく断片化されたDNAをより大量に含んでいる事を示唆しています。qPCRによる測定ではモデルナバイアルではスパイクのDNA量はオリよりも多いのですが、RNAが相同性のある鋳型DNAとハイブリッドを形成し、スパイクDNAの分解を阻害しているためではないかと考えられます。
ファイザーワクチンの製造過程において、「RNA定量には蛍光測定法とUV分光光度法が用いられた」その一方で、「DNA定量にはqPCRが使用された」事がファイザー社が欧州医薬品庁(EMA)に提出した文書に記載されています。測定法は測定原理に従って濃度を定量しますが、各測定値は絶対的なものではありません。ファイザー社がRNAとDNAの定量にそれぞれ異なる手法を用いていた事自体が問題なのです。
汚染DNAは断片化している

汚染DNAの定量において重要なのは質量だけではありません。その「分子数」こそがより重要になるのです。なぜなら汚染DNAのそれぞれの分子がゲノムに統合され、ゲノムを傷付ける可能性があるからです。この危険性とは例えるならば、ピストルの弾丸一発に対しての散弾銃の銃弾ようなものです。そして、その分子数を推定するためにはDNAがどれほど断片化されているのかを知る必要があります。オクスフォードナノポアテクノロジー (ONT) シークエンサーは長鎖のDNA配列の解析に適しているため、実験では断片長の解析にONTシークエンサーが使われました。
865リードの大半がプラスミド骨格にマッピングされ、検出された最長リードは3.5 kbでした (図5)。リード長の分布から判断すると、汚染DNAの一部はPCRの増幅産物サイズより小さいためにqPCRで検出できなかったと考えられます。
ONTシークエンサーでは100bp未満の分子も検出する事が可能ですが、この実験ではONT用ライブラリ構築法に0.7X Ampure DNA精製ステップを用いたため、150bp未満の分子は大幅に除去されました。その結果、ONTリードのリード長分布は150 bp超の断片に偏ってはいるのですが、実際には小DNA断片の割合はさらに高いと考えられます。
汚染DNAはLNPに封入されている

ワクチン中のDNAはどれも「裸」のDNA分子として存在しているとは限りません。裸のDNAをDNase I-XTで処理するとqPCRではほぼ検出されなくなりましたが、ワクチン残留DNAはDNase I-XTには耐性でした (図6)。基本的に大部分のDNAはLNPに封入されており、細胞に導入されやすい状態にあると考えられます。
ファイザー、モデルナのmRNAコロナワクチンは小さなDNAに断片化されており、一回投与量あたり数十億から数百億のDNA分子が含まれると見積もられ、さらにはファイザーワクチンには未申告であるSV40プロモーター/エンハンサーも豊富に含まれている事が判明しています。実験ではQubit蛍光測定とRNase A消化を併用した結果、全ワクチンバイアルがFDAおよびWHOが設定した残留DNAガイドライン (10 ng/回) を37~628倍も超過しました。また、qPCR検査では3つのファイザーバイアルがSV40プロモーター/エンハンサーの規制値を超過しました。qPCRでは総DNA量を過小評価するため、DNA量を正確に測定するには複数アッセイを組み合わせる事が重要です。
さて、これらの結果から分かる事とは、コロナワクチンの製造開始から数年を経ても、ワクチンメーカーは製造工程において発生するDNA汚染を解決できておらず、この問題が単にコロナパンデミック下での急造による製造の雑さなどを理由にできるようなものではなく、mRNA製剤という物自体が持つ不可避であり致命的欠陥である事を改めて示しています。
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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。
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