マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2025/10/post-c26438.html
<転載開始>


前にも言ったし、また言うが、ドナルド・トランプで私が気に入っている唯一の点は、言うべきでないと思われることをあえて口にする彼の幼稚な傾向だ。

ケイトリン・ジョンストン
2025年10月14日

 この英語記事の朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 世界で最裕福なイスラエル人に買収され支配されているとアメリカ大統領が繰り返し告白している事実が主流メディアでほとんど注目されないのは奇妙だ。特に、大統領の一期目の任期中、彼が終始ロシアに、冷戦期のような敵意を積み上げていたのに、外国政府の圧力に大統領が屈しているというでっち上げ陰謀論に彼の政敵がいかに強烈に固執していたか考えると奇妙だ。

月曜日、イスラエル議会での演説で、イスラエル系アメリカ人の億万長者ミリアム・アデルソンとその亡き夫シェルドンの要請で親イスラエル政策を実施してきたことをトランプ大統領は改めて公式に認め、今ではアデルソンはアメリカよりもイスラエルが好きだったと考えていると付け加えた。
 下記はトランプ発言の書き起こしだ。  
大統領として、私は破滅的なイラン核合意を破棄し、最終的にB2爆撃機と呼ばれるものを使ってイランの核開発計画を終わらせた。それは迅速かつ正確で、軍事的に素晴らしいものだった。ご存知のとおり、イスラエル防衛に数十億ドルの支出を承認した。そして、他の多くのアメリカ大統領が何年も約束を破り続けてきた後(ご存知の通り、彼らは約束し続けた)、私は就任するまでその意味を理解していなかった。これら大統領には多大な圧力がかけられていた。私にも圧力がかけられたが、私はその圧力に屈しなかった。だが、何十年にもわたり、どの大統領も「我々はそれを実行する」と言ってきた。違うのは、私は約束を守り、イスラエルの首都を公式に承認し、アメリカ大使館をエルサレムに移転したことだ。

 そうだね、ミリアム? ミリアムを見て。彼女は後ろにいる。立って。ミリアムとシェルドン[アデルソン]は事務所に来て私に電話をかけてきたものだ。彼らは私に電話をかけてきた。たぶん彼らは誰よりも繁くホワイトハウスに通っていたと思う。彼女があそこに無邪気に座っているのを見て。銀行に600億ドル、600億ドルもある。彼女はイスラエルを愛している。彼女は…確か「それ以上はない」と言ったと思う。彼女はイスラエルを愛している。愛してるんだ。そして二人は事務所に入ってくるんだ。彼女の夫はとても攻撃的な人だったが、私は彼を愛していた。とても攻撃的で、私をとても支持してくれる人だった。そして彼は電話をかけてきて「ちょっと会いに行ってもいいか?」と言うんだ。私は「シェルドン、私はアメリカ合衆国大統領だ。そうはいかない」と言うんだ。彼は入ってくるんだ。でも、彼らは本当に多くのことに尽力してくれた。ゴラン高原について考えさせてくれたのもその一つで、おそらく史上最も偉大な出来事の一つだ。ミリアム、立ってください。彼女は本当に、つまり、この国を愛しているんだ。この国を愛しているんだ。彼女とご主人は本当に素晴らしい。我々は彼がいないのを寂しく思っている。でも実は、このことで彼女を困らせるつもりで、一度彼女に尋ねてみたんだ。「ミリアム、あなたがイスラエルを愛しているのは知っている。どちらをより愛していますか? アメリカとイスラエルと?」。彼女は答えようとしなかった。つまり…それはつまりイスラエルなのかも知れない。我々はあなたを愛していると言わざるを得ない。来てくれてありがとう。本当に光栄だ。本当に光栄だ。彼女は素晴らしい女性だ。偉大な女性だ。」
 シェルドン・アデルソンは、2016年から2021年に亡くなるまでの間に、トランプと共和党に4億2400万ドル以上の選挙資金を提供したと報じられている。未亡人ミリアムは夫の遺志を継ぎ、トランプの2024年大統領選挙運動に更に1億ドル注ぎ込んだ

 2024年の選挙運動中に、アデルソン資金に支配されていたことをトランプは認めた。その発言の書き起こしは以下の通り。  
「約束通り、私はイスラエルの永遠の首都を承認し、エルサレムにアメリカ大使館を開設した。エルサレムは首都になった。ゴラン高原に対するイスラエル主権も承認した。」

 「ご存知の通り、ミリアムとシェルドンは、おそらくそこで働く人たち以外では誰よりも頻繁にホワイトハウスに来ていた。そして、私が何かしてやるとすぐ、二人はいつもイスラエルのために尽くそうとした。何かしてやるとすぐ、彼らは別のことを欲しがった。私は『2週間ほど時間をください』と言っていたが、ゴラン高原を与えたのに、彼らはそれさえ要求しなかった。

 「72年も彼らはゴラン高原を得ようとしてきたんだ。シェルドンでさえ、その勇気はなかった。だが私は『いいか?』って言ったんだ。デイビッド・フリードマンに『ゴラン高原について、5分かそこらで簡単に教えてくれ』って。それで彼は教えてくれた。そして私は『やってみよう』って言ったんだ。15分くらいでできた。確か」
 イスラエルによるゴラン高原の違法併合を正当化し、アメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移転したことは、トランプ大統領が一期目任期中にイスラエルに有利なように計った最も物議を醸した行動の二つだが、現在ではガザでの大量虐殺の支持や、イランとイエメンへの爆撃により、その影も薄くなっている。

 そしてここで億万長者シオニスト大口寄付者連中が寄付金で得たコネを利用して、イスラエルに有利な思い切った行動を取るよう彼に圧力をかけたのを彼は公然と認めている。

 ちょっと想像願いたい。もし、トランプがロシア人オリガルヒから巨額資金援助を受け、そのオリガルヒに計り知れない地政学的影響を及ぼす便宜を与えているのを証明する文書を誰かがマスコミに漏洩したらどうだろう。それは確実にアメリカ政治史上最大のスキャンダルになるだろう。だが、相手がイスラエル人オリガルヒなので、トランプは誰の目にもとまらず、公然と繰り返して認められるのだ。

 トランプの一期目の任期中、トランプは任期中ずっと、ロシアに対する冷戦的敵対行為を積極的に強化していたにもかかわらず、トランプはウラジーミル・プーチン大統領に操られているという偽陰謀論を政敵連中は延延唱え続けた。アメリカ軍の動きやワシントンの対モスクワ行動を見れば、明らかに虚偽と分かる言説によって、スキャンダルを作り上げようとする政治評論家連中の出世の道が築かれたのだ。



 だが、イスラエル人オリガルヒが自身の選挙運動に巨額資金を提供したため、彼女の望むまま何でも与えようと躍起になっていたことをトランプは公然と認めている。一方、イスラエルの大量虐殺を助長するために兵器を注ぎ込み、イスラエルのために戦争に加担している。しかも、欧米諸国の主流政治やメディアではほとんど話題にならないのだ。

 これは、アメリカとイスラエルが共に属する非公式オリガルヒ帝国に我々が暮らしているのを欧米諸国の主流派政治とメディアが理解しているためだ。彼らは決してそれを認めず、語ることもないが、欧米諸国の高官や評論家や工作員全員、自分たちが世界規模の権力構造に仕えており、その構造が金持ちと帝国経営者連中の緩やかな同盟に運営されているのを理解している。イスラエルなどの国がそうした権力構造の一部である一方、ロシアや中国やイランなどの国々はそうではないのを彼らは理解している。そのため、帝国加盟諸国の腐敗や権力濫用を常態化させ、帝国傘下への吸収に抵抗している国々を攻撃し、弱体化させようとする帝国の試みを助長することに彼らは時間を費やしている。

 前にも言ったし、また言うが、ドナルド・トランプで私が気に入っている唯一の点は、言うべきでないと思われることをあえて口にする彼の幼稚な傾向だ。彼と同じくらい腐敗し支配されていた前任者連中と同様な不正行為を彼は推進しているが、より洗練された大統領は決してしないような形で、それら不正行為の根底にある仕組みを暴露しているのだ。

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 画像はトランプ・ホワイトハウスより(パブリックドメイン)。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/10/14/trump-keeps-admitting-that-he-is-bought-and-owned-by-the-worlds-richest-israeli/

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