donのブログさんのサイトより
https://ameblo.jp/don1110/entry-12950159403.html
<転載開始>


が比較的若く、腺がんというタイプの肺がんが中心です。また、遺伝的な要因などが関与するとされています。

炒め物や揚げ物、焼き物──どれも私たちの食卓に欠かせない調理法です。しかし、調理油を高温で加熱する際に発生する揮発性有機化合物は、多環芳香族炭化水素、アルデヒド、カルボニル化合物などの物質を含むことが知られています。これらの物質は細胞に損傷を与え、発がんのリスクを高める可能性があると考えられています。

今回、イギリスのレスター大学の研究チームは、調理煙と肺がんの関係を明らかにするため、過去の3つの研究を系統的にレビューしました(1)。その結果、調理中の煙への曝露量が多いほど、非喫煙者女性の肺がんリスクが高まることが分かりました。

調理の頻度と肺がんのリスク

具体的には、1日3食を調理する女性では、1日1食だけ調理する女性に比べて肺がんのリスクが約3倍に増加しました()。




図. 調理の頻度と肺がんのリスク(筆者作成)

また、調理経験が長期におよぶほど、肺がんのリスクが高くなると推定されました。特に、高温で油を熱してから食材を入れる揚げ料理や強火の炒め物などは、煙の発生量が多く、含まれる発がん物質の濃度も高くなります。

とはいえ、「料理が怖くなった」と感じてしまう必要はありません。大切なのは、日々の調理をどう工夫するか、という視点です。今回の研究でも、調理中に換気扇(レンジフード)を使用していた場合、肺がんのリスクが約半分になることが示されています。同じように料理をしていても、換気をしっかり行うことで健康への影響を減らせる可能性があるということです。

もちろん、ただ換気扇が設置されていれば良いというわけではありません。別の研究では、換気扇が正しく設置されていなかったり、効果的に使われていなかったりすると、その保護効果は大きく減少してしまう可能性も指摘されています。大切なのは、「調理を始めるときにスイッチを入れ、調理が終わった後もしばらく回し続けて、室内に残った煙をしっかりと排出する」という習慣です。また、定期的なフィルターの掃除も、換気扇の性能を維持するためには欠かせません。

なお、今回紹介した研究以外にも、受動喫煙や職業関連などさまざまな吸入物質が肺がんのリスクとされているため、料理を過度に怖がる必要はありません。


まとめ

私たちが毎日向き合う「料理」という営み。その背景には、見えない空気の流れと、その中に含まれる成分が存在しています。

食材の鮮度や栄養だけでなく、調理する環境そのものが健康に影響を与えることを知ることは、料理をより安全で豊かなものにする第一歩です。

(参考)
(1) McAllister BJ, et al. BMJ Open. 2025 Jun 20;15(6):e093870.






調理油を高温で加熱する際に発生する揮発性有機化合物(VOCs)には、アルデヒド類や**多環芳香族炭化水素(PAHs)**など、健康に有害な影響を及ぼす可能性のある様々な物質が含まれます。


 主な揮発性有機化合物とその関連物質は以下の通りです。 


アルデヒド類: アクロレイン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、4-ヒドロキシ-2-ヘキセナール(4-HHE)、4-ヒドロキシノネナール(4-HNE)など。


これらは油脂の酸化分解によって生成され、呼吸器への刺激や発がん性との関連が指摘されています。 


多環芳香族炭化水素(PAHs): 


高温での加熱により生成され、発がん性リスクを高める可能性があります。


 アクリルアミド: 油脂そのものではなく、炭水化物を多く含む食品(ジャガイモなど)を120℃以上の高温で加熱・調理(揚げる、焼くなど)した際に、食品中の天然成分から生成される物質です。これも発がん性が疑われています。 


その他の化合物: 


脂肪酸、アルカン、アルケン、ケトン、アルコールエステル、複素環式化合物などが含まれます。 


 これらの物質は、調理油の温度が上昇するにつれて放出量が増加し、特に発煙点を超えると急激に増加することが知られています。


 健康影響と対策 


調理中に発生するこれらの物質への長期的な曝露は、非喫煙女性の肺がんリスク増加や、呼吸器・心血管疾患との関連が疫学的に報告されています。 


 対策としては、以下の方法が推奨されます。


 適切な油の選択: 発煙点の高い油を選ぶ。 


温度管理: 油を過度に加熱しすぎない(特に発煙点を超えないようにする)。 


換気: レンジフード(換気扇)を適切に使用し、調理油の煙や蒸気を室外に排出する。 


油の再利用を控える: 


繰り返し使用した油は酸化が進み、有害物質の生成量が増加する可能性があります。



揮発性有機化合物(VOC)へのばく露は肺がん(特に肺腺癌)のリスク因子であると考えられています。

特定のVOCは国際的な機関によって発がん性物質に分類されています。

 ばく露とリスクの関係

 発がん性VOC: ベンゼン、ホルムアルデヒド、多環芳香族炭化水素(PAH)などは、ヒトに対する発がん性が確認または示唆されています。

これらの物質へのばく露は、DNA損傷、遺伝子変異、酸化ストレスを引き起こし、がんの発生に寄与する可能性があります。

 ばく露源: VOCの主なばく露源には、産業活動、自動車の排ガス、そして室内空気汚染(調理の際の油煙、建材、喫煙、ラドンガスなど)があります。

 肺腺癌との関連: 

非喫煙者における肺がん(特に肺腺癌)の高い発生率が東アジアなどで報告されていますが、これは調理油の煙へのばく露と関連している可能性が指摘されています。

 診断・研究分野におけるVOC
一方で、研究分野では、肺がん患者の呼気や尿に含まれる特定のVOCを分析し、がんの早期発見のためのバイオマーカーとして利用する研究が活発に行われています。

これは、がん細胞が特有のVOCを生成・放出することを利用した診断技術の開発を目的としています。

 重要な点
予防: 喫煙は最大の肺がんリスク因子ですが、VOCを含む室内・屋外の大気汚染物質へのばく露を減らすことも重要です。
対策: 低VOC製品の使用、適切な換気の確保、禁煙などにより、ばく露リスクを低減できます。
詳細については、米国肺協会(American Lung Association)のウェブサイトなどの信頼できる情報源も参考にしてください。


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