マスコミに載らない海外記事さんのサイトより
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2026/01/post-d06f28.html
<転載開始>
2026年1月6日
Moon of Alabama

 最近、欧州連合から制裁を受けたジャック・ボーは、Youtube番組のDialogue Worksで「 世界は無法時代に入りつつある」と嘆いている(動画)。

 もちろん彼は正しいが手遅れだ。

 何世紀にもわたり発展してきた国際法は、制定されて以来、アメリカや他の帝国主義勢力に破られてきた。

 だが第二次世界大戦後、そのような違反は、たとえ明白なものでも、それぞれ、より高次の価値観の強制だと主張するプロパガンダに覆われた。悪党と戦い、独裁者に対抗し、邪悪な共産主義者が国民から盗むのを阻止しなければならなかった。新旧ネオコンは、この点で達人だった。イラクとアフガニスタンへの露骨な帝国主義的攻撃は、これらの国々で虐げられ抑圧された貧しい人々に民主主義をもたらす善良な人々の使命だと宣伝された。我々は彼らの女性を解放しなければなさなかった。

 民主主義推進の名の下で、残忍な征服戦争を覆い隠すプロパガンダは、しばらくの間は存続した。それは二つの目的を果たした。

 アメリカ属国諸国は帝国主義者との協力を正当化できた。また「西側」の人々のかなりの部分が、依然自国に好感を抱くこともできた。戦争が南下し、損失が増大すると、彼らは戦争を遂行したのは悪かったことを認めた。だが少なくとも「我々は善意だった」という慰めの気持ちがあった。イラクを略奪していた帝国主義者の一人が自身の回顧録に題名をつけたように。

 しばらくの間は、一部の人々にとっては効果があった。イラク戦争はヨーロッパで抗議を呼び、ドイツとフランスは戦争に反対し、議会はフライド・ポテトを「フリーダム・フライ」と改名した。

 しかし、それ以来、彼らの道徳的優位性も更に悪化した。

 10年にわたるシリアに対する汚い戦争は、NATO加盟国全てから支持された。2014年のキエフでのナチスによるクーデターと、それに続くドンバス地方の人々に対する戦争は隠蔽された。西側諸国のプロパガンダは、あらゆる抗議をかき消した。しかし、これらの戦争に対する疑念は消えなかった。プロパガンダは余にも露骨になりつつあったのだ。
 ガザで進行中のジェノサイド戦争が転換点になった。戦争を正当化するために用いられたシオニスト・プロパガンダはもはや効果を発揮しなくなった。

 それが起きると、権力者は弾圧に転じた。イスラエルによるパレスチナ人の大量虐殺に対する抗議は犯罪とみなされた。

 ジャック・ボーは欧米諸国の情報源だけに基づいてウクライナ戦争について正しい分析を行ったが、その結果、EUは彼を検閲する不合理な措置を取った。

 ジョー・バイデンはノルドストリーム・パイプラインを爆破した。ドイツとEUは、自国経済に対する露骨な攻撃に抗議すらしなかった。ドイツ政府はこの問題を、いかだに乗っている6人のウクライナ人という信じ難い話で隠蔽した。誰もそれを信じなかった。

 帝国主義者をあらゆる法律から解放するための最後の一歩をドナルド・トランプは踏み出した。

 彼はベネズエラへの違法攻撃をプロパガンダで正当化しようとさえしていない。民主主義の押し付けなど、いかなる道徳的正当化も語っていない。これはマフィア流石油強奪に過ぎず、結果や世間体など全く考慮していない。マドゥロ起訴は滑稽極まりない。正気の法律家なら誰も訴訟を起こさないはずだ。

 欧州の弱虫連中はこれを非難しなかった。これは連中の弱腰と正しく解釈され、結果的に彼らが次の標的になるだろう。彼らはグリーンランドをアメリカの侵攻から守るために軍隊を派遣することもできる。しかし、彼らはそうしないだろう。トランプはためらうことなくそれを受け入れるだろう。

 道徳的正当性の完全な欠如と国際法の明白な違反を隠蔽するプロパガンダは、二つの危険な結果をもたらす。

 法の遵守と道徳的透明性の欠如は、国際関係から国内問題にまで浸透するだろう。

 「『力こそ正義』の世界の到来を我々は後悔することになるだろう」(アーカイブ)とトーマス・ファジはテレグラフ紙で警告している。  
国外での法的、道徳的制約を西側諸国のエリート連中が放棄するにつれ、連中は国内でも、そうすることが益々正当だと感じるようになり、憲法上の保障や市民の自由の侵害が加速するだろう。

 この過程は既にかなり進行している。もはや問題は、いわゆるルールに基づく秩序が崩壊したかどうかではなく、エリート層によって解き放たれた無法の帰結を西側社会が認識せざるを得なくなるまでに、国内外で一体どれほどの破壊がもたらされるかだ。
 二つ目の悪い結果、つまり内部の一貫性の喪失についてアルノー・ベルトランは警告している

 指導者たちがあらゆる道徳と法律を公然と無視している時、アメリカ国民が偽善的に依然自分たちに抱いている理想の「丘の上の輝く都市」に一体何が残るのだろう?

 自分の理想を全て無視することが、自分自身の中で起きたらどんな感じがするかとベルトランは問うている。  
おそらくあなたには不十分な点もあるだろう ― 誰にでもあることだ ― だが、理想は依然あなたの行動を形成する。理想は、目指すべきものをあなたに与え、批判を受けるための条件を与えてくれる ― あなた自身の内なる対話を通しても。理想は、あなたが明日、より良い行動をとることを可能にする。

 偽善――理想と現実のギャップ――は問題ではない。それは、想がまだあなたを捕らえていること、そしてあなたがまだ理想に呼び戻される可能性がある証拠だ。諺にあるように、偽善とは悪が美徳に捧げる賛辞だ。

 そこで、これら全てを放棄したと想像願いたい。理想を完全に捨て去り、最悪の自分を認め、悪癖を許容するという意味において、偽善者であることをやめると想像願いたい。配偶者を裏切り、それが気にならないふりをするのをやめよう。子供たちをないがしろにし、それを受け入れよう。

 こうして、あなたは「爽快なほど正直」になっただろうか? もしかしたらそうかもしれない。だが、あなたは内面では死んでしまっている。あなたは酷く壊れた何かになってしまった。恥も魅力も感じられないほどに。道徳的な人生を可能にする内面構造を失ってしまった。「こんな自分はなりたくない」と告げていた小さな光は消えてしまった。

 それがアメリカが自らにしたことだ。

 率直に言って、この結果は恐ろしい。国家が自らに「善良であるべきだ」と言い聞かせることをやめたら、一体何が起きるだろう?
 社会が道徳観念を失えば、無政府状態に陥る。政治家が自分の行為を正当化する必要を感じなくなると、残忍な手段で支配するようになる。アメリカを筆頭とする欧米社会は、今まさにその未来へと歩みを進めている。

 それを防ぐために一体何ができるのだろう?

 彼らを非難し、道徳的透明性を主張することが急務だ。同じ道を歩もうとする内なる衝動を拒絶し、黄金律に従って生き、自分が他人にしてもらいたいように他人に接しよう。このブログに見られるように、これを国際関係にも当てはめよう。

 それに従わなければ、うまく行かないだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/01/why-might-makes-right-is-dangerous-for-all-of-us.html

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 FINLAND'S SELF-INFLICTED CRISES 10:54
Finland's Economy is Dying – Now Paying Heavy Price! Finland After Russia
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 道徳観!?
トランプ大統領はニューヨーク・タイムズ記者達とインタビュー。トランプ大統領は自らの権限の制限は国際法や条約ではなく、自ら(「私自身の道徳観」)が決定権を持つと明言。国際法その他の制約を無視。米国覇権に軍事力、経済力、政治力等全手段を用いる自由を自らに認めた

<転載終了>