本山よろず屋本舗さんのサイトより
https://motoyama.world.coocan.jp/
<転載開始>
○はじめに
私はこのところ、体調不良に悩まされてきました。
身体が鉛のように重く感じるだけでなく、思考力も奪われてしまった感じで頭が働かないのです。
先日、台所で食事を作っていたとき、めまいがして一瞬倒れそうになりました。この時はさすがに、「こりゃあ、マジでヤバイぞ……」、と思ったのでした。
おかしい……、睡眠時間はたっぷりとっているし、食事もきちんと摂っているのに……。
夏バテだろうか、この連日の猛暑にやられてしまったのだろうか……。
東京から長野県茅野市の引っ越して5年になりますが、こんなに体調を崩したことはありませんでした。
夏バテの上に、年齢的に必然とも言える老化現象が重なったからでしょうか。
この夏の異常ともいえる暑さで、さすがにやられてしまったかと思ったのです。
ただし、私が住む長野県茅野は寒冷地の上に湿度も高くありません。東京の最盛期の暑さは異常で、まるでサウナに入っているかのようです。
それに比べれば茅野はだいぶ楽です。
さらに私は南国九州生まれで7月生まれ、細身の身体で寒さには弱いが、暑さには強いという自負がありました。
単純に、暑さにやられたとは思えないものがあったのです。
そんな折に読んだのが、『65歳からは空腹が最高の薬』(石原結實(ゆうみ)著、PHP)です。
この本を読んでいて、私の体調不良の本当の原因がわかった気がしました。
それは、年齢を重ねれば身体の代謝が落ちるので、それに合わせて食事量を減らしていく必要があったのに、私は全くそうしたことをしていなかったのです。
今回は『65歳からは空腹が最高の薬』から、著名人達が食事量を減らしている話を取り出して紹介させていただこうと思います。
食事量を減らすというと、1日1食という言葉が思い浮かびますが、オリンピック2連覇を達成した体操の内村航平選手も1日1食だったというので驚きです。
オリンピックで金メダルを取るぐらいですから、さぞかし激しいトレーニングで食欲旺盛だったのではと想像してしまいます。
さらに体操選手の筋骨隆々の身体を見ると、なおさらです。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p10~p11から抜粋開始>・・・
大リーグ史上、誰も成し得なかった年間260本安打、10年連続200本安打以上を達成したイチロー選手、オリンピック2連覇、世界選手権6連覇の体操の内村航平選手も、野菜嫌いで有名です。好物は肉、寿司、ピザなど陽性食品。お二人とも細身の色白で陰性体質だからでしょう。こうした偉業を達成したお二人の食事について、西洋医学・栄養学は何のコメントもしていません。できないのです。そのうえ、内村選手は、1日1食主義だそうです。
そもそも人類(動物もの体は「空腹の時に健康を保つよう」設計されているのですから、空腹の時は心身ともに軽くて気持ちよいものです。少々、物足りない感じはあるものの……。
逆に満腹の時は、満足感はあるものの「眠い」「だるい」などの症状が表われることも少なくありません。
そういう私は、朝は人参・リンゴジュース2杯、昼は生妻紅茶1~2杯、(昼間、時々、チョコレート、クッキー、かりんとうなどの間食)、夕食は魚介を肴(さかな)にビール、焼酎を飲み、ご飯、みそ汁、納豆、豆腐、エビやイカの天ぷらなどを食べます。固形食は1日1食ということになります。
夕食前にジョギングやウエイト・トレーニングをするので、夕食は空腹のあまり食べすぎることが少なくありません。すると、満足感、満腹感はありますが「だるさ」「眠さ」を強く感じたりします。
「食べすぎに効く薬はない」と言われますが、全くその通りと、恥ずかしながら自覚する次第です。
・・・<抜粋終了>・・・
https://motoyama.world.coocan.jp/
<転載開始>
○はじめに
私はこのところ、体調不良に悩まされてきました。
身体が鉛のように重く感じるだけでなく、思考力も奪われてしまった感じで頭が働かないのです。
先日、台所で食事を作っていたとき、めまいがして一瞬倒れそうになりました。この時はさすがに、「こりゃあ、マジでヤバイぞ……」、と思ったのでした。
おかしい……、睡眠時間はたっぷりとっているし、食事もきちんと摂っているのに……。
夏バテだろうか、この連日の猛暑にやられてしまったのだろうか……。
東京から長野県茅野市の引っ越して5年になりますが、こんなに体調を崩したことはありませんでした。
夏バテの上に、年齢的に必然とも言える老化現象が重なったからでしょうか。
この夏の異常ともいえる暑さで、さすがにやられてしまったかと思ったのです。
ただし、私が住む長野県茅野は寒冷地の上に湿度も高くありません。東京の最盛期の暑さは異常で、まるでサウナに入っているかのようです。
それに比べれば茅野はだいぶ楽です。
さらに私は南国九州生まれで7月生まれ、細身の身体で寒さには弱いが、暑さには強いという自負がありました。
単純に、暑さにやられたとは思えないものがあったのです。
そんな折に読んだのが、『65歳からは空腹が最高の薬』(石原結實(ゆうみ)著、PHP)です。
この本を読んでいて、私の体調不良の本当の原因がわかった気がしました。
それは、年齢を重ねれば身体の代謝が落ちるので、それに合わせて食事量を減らしていく必要があったのに、私は全くそうしたことをしていなかったのです。
今回は『65歳からは空腹が最高の薬』から、著名人達が食事量を減らしている話を取り出して紹介させていただこうと思います。
食事量を減らすというと、1日1食という言葉が思い浮かびますが、オリンピック2連覇を達成した体操の内村航平選手も1日1食だったというので驚きです。
オリンピックで金メダルを取るぐらいですから、さぞかし激しいトレーニングで食欲旺盛だったのではと想像してしまいます。
さらに体操選手の筋骨隆々の身体を見ると、なおさらです。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p10~p11から抜粋開始>・・・
大リーグ史上、誰も成し得なかった年間260本安打、10年連続200本安打以上を達成したイチロー選手、オリンピック2連覇、世界選手権6連覇の体操の内村航平選手も、野菜嫌いで有名です。好物は肉、寿司、ピザなど陽性食品。お二人とも細身の色白で陰性体質だからでしょう。こうした偉業を達成したお二人の食事について、西洋医学・栄養学は何のコメントもしていません。できないのです。そのうえ、内村選手は、1日1食主義だそうです。
そもそも人類(動物もの体は「空腹の時に健康を保つよう」設計されているのですから、空腹の時は心身ともに軽くて気持ちよいものです。少々、物足りない感じはあるものの……。
逆に満腹の時は、満足感はあるものの「眠い」「だるい」などの症状が表われることも少なくありません。
そういう私は、朝は人参・リンゴジュース2杯、昼は生妻紅茶1~2杯、(昼間、時々、チョコレート、クッキー、かりんとうなどの間食)、夕食は魚介を肴(さかな)にビール、焼酎を飲み、ご飯、みそ汁、納豆、豆腐、エビやイカの天ぷらなどを食べます。固形食は1日1食ということになります。
夕食前にジョギングやウエイト・トレーニングをするので、夕食は空腹のあまり食べすぎることが少なくありません。すると、満足感、満腹感はありますが「だるさ」「眠さ」を強く感じたりします。
「食べすぎに効く薬はない」と言われますが、全くその通りと、恥ずかしながら自覚する次第です。
・・・<抜粋終了>・・・
○芸能人の1日1食
体操先週の1日1食は意外でしたが、1日1食を実践している芸能人は多いようです。
私はタモリさんやビートたけしさんは知っていましたが、それ以外にもたくさんおられるようです。
アメリカのオバマ元大統領や、ロシアのプーチン大統領も少食の実践者だったのは目からウロコでした。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p29~p38から抜粋開始>・・・
TV界の大御所たちは「1日1食」だった
音楽家の三枝成彰氏の著書『無敵の「1日1食」』(SBクリエイティブ)、ジャーナリストの船瀬俊介氏の『やってみました! 1日1食』(三五館)、『3日食べなきゃ、7割治る』(ビジネス社)、『「長生き」したければ、食べてはいけない!?』(徳間書店)など、近年本屋さんに行くと「1日1食健康法」の本をよく目にします。
そして、誰もが知っている日本の有名人の中にも何年、何十年もの間「1日1食」で超健康と超多忙の生活を楽しんでいらっしゃる方がいます。
2016年6月17日号の『週刊ポスト』に「『1日1食』は本当に健康によいのか」という特集が組まれました。それによると、
●『1日1食派」の代表格とされるタモリさん(70)は、32年間にわたって司会を務めた『笑っていいとも!』の番組内で、「オレ、1日1食しか食べない」と発言しています。
●ビートたけしさん(69)は、連載記事『ビートたけしの21世紀毒談』(2013年7月12日号)の中で、「オイラの本当のダイエット法? まァ強いていえば、『炭水化物制限』と『1日1食法』だな。朝起きたらまず、野菜ジュースをタップリ飲んで、その後は晩飯まで何も食わない」と語っています。
●水谷豊さん(63)は『徹子の部屋』(テレビ朝日系・2014年4月25日放送分)で、「僕は基本的に朝とお昼、食べないんですね。ですから、夜に賭(か)けてますから夜になると野生に戻るんですね。食べたいほうだいね」と話して黒柳徹子さんを驚かせていました。<()内の年齢はいずれも引用ママ>
実年齢より数十歳も若く見えることからアンチエイジングでも有名なナグモクリニック総院長の南雲吉則氏(71)も、1日1食実践者の1人です。
作曲家の三枝成彰氏(84)は1日1食生活を始めて30余年になり、『無敵の「1日1食」』という著書を出版するほどのその道のベテランです。
「1年365日ほとんどが外食だったので、どうしても食べすぎてしまう。そこで朝と昼を抜いて夕飯を美味しく食べることを習慣化しました。それが体にいいとは思っていなかったんですが、やってみると頭が冴えて、仕事の効率は3倍よくなった。現在の1日の睡眠時間は6時間で、ほとんど休みなく働いています。でも、どこも悪いところはありません」(三枝氏)
そんな三枝氏よりも長く1日1食生活を続けているのが発明家のドクター・中松氏(97)です。50年以上前から「1日1食の元祖」を自任されています。
このように各界の一流の面々が軒並み1日1食を実践しているのです。
大統領も「少食」でコンディション管理
この『週刊ポスト』の記事の中では、私も「なぜ、1日1食で、かくも有名な方々が、元気で活躍なされているか」について「サーチュイン(長寿)遺伝子」の活発化などの例をあげて種々解説をさせていただきました。
南雲先生も、「空腹時には、若返りホルモンと呼ばれる成長ホルモンが脳から大量に分泌されていることがわかったんです。そのうえ、脂肪の中から、アディポネクチンという長寿ホルモンが出て、若返りが不可能だと言われた血管も若返らせてくれます」などと述べておられます。
このように、1日1食の実践者が、「体調がよい」「病気知らず」ということを、体験を通して述べておられるのに、西洋医学や栄養学の医師や栄養士が「1日1食の結果、栄養失調に陥り、体力・免疫力不足になってしまう危険性があります」とか「胃や腸への負担が大きくなり、消化吸収不良などが心配されるほか、逆流性食道炎や食道ガンなどの発症率を高める恐れもあると考えられます」とコメントしています。小さな親切、大きなお世話です。
また、ビジネスパーソンに人気の夕刊紙『日刊ゲンダイ』(2015年6月9日号)によると、
●オバマ大紋領(※当時)は、朝・昼食抜きで、夕食も「サーモン、ライス、ブロッコリー」くらいの軽食。
●ロシアのプーチン大統領は、筋肉美を誇るスポーツマンで有名ですが、
朝食は、カーシャ(雑穀のお粥)
昼食は、なし
夕食は、魚中心のメニュー(肉はほとんど食べないか、食べるなら羊肉)
だとのこと。世界的なリーダーたちも無駄に食べないことで、コンディションを整えているのです。
一流作曲家を支える「1日1食」
さて、件(くだん)の三枝成彰氏は、1日1食の実践者でありながら、毎年1度は、私が経営する人参・リンゴジュースで健康増進を図る施設に「断食」においでになられます。フサフサの髪、血色のよい顔色、俊敏な立居振る舞いは50歳代にしか見えません。
『無敵の「1日1食」』を出版される前の、2015年12月に「1日1食の健康効果について、対談をしてくれ」との三枝氏のご要望で、六本木の事務所を訪れ、約3時間の対談を行いました(内容は同著に約30ページ掲載されました)。
対談が終わると、事務所の部屋の壁をほとんど占拠している本棚から、数冊、雑誌や本を取り出してもってこられ、「先生、私の元気の秘訣はこれ、これですよ」とページをめくって、指でさされたのはなんと、エロ本でした。
「人間エロスがなくなると、老けるし、病気しますよ」と、真顔でおっしゃいます。これで、『無敵の「1日1食」』の内容に書かれている7つ目のキーポイントの意味が、理解できました(笑)。皆さんも本書と併せて『無敵の「1日1食」』も読んでみていただきたいです。
『無敵の「1日1食」』に書かれた「少食」のメリット
①食べるからお腹が空く、食べなければお腹は空かない。
②食べると体力が消耗し、食べないと体力が高まる。
③1計1食だけ、制限を設けずに食事を満喫する。
④好きなものを食べても太らない。
⑤仕事の効率が3倍以上になる。
⑥1日1食なら年寄りにならない。
⑦合言葉は「孫を抱くより、女を抱け!」。
「1日1食」の驚くべき症例
2022年の終わり頃、私が経営する伊豆の断食施設に来られたM・H氏が、
「先生の本を読んで、去年から朝は、人参・リンゴジュース2~3杯、昼は、生姜紅茶1~2杯、夕食のみ固形食の1日1食にしたら、88kg(170cm、62歳)の体重が70kgに減少、600mgもあった中性脂肪(150mg/dl未満が正常)が100mg未満に減少し、心身ともにすこぶる快調……」
とおっしゃったので、我が意を得たり、とばかりに喜んでいた矢先に、月刊誌『ランナーズ』から取材依頼が入りました。
拙著『超一流は無駄に食べない』を読まれた後、1日1食生活を実行されている『読売新聞』の近藤雄二記者(当時54歳)が、50歳の時にフルマラソン(42.195km)で2時間44分16秒の自己ベストを記録、そして何と、2022年には「160kmのウルトラマラソン」を完走。なぜ、1日1食で走れるのかについての取材でした。
本書で述べたような少食(1日2~1)食の効能について、縷々(るる)と述べたのは当然です。
このように、1日1食でお元気に活躍されている人がいらっしゃるとはいえ、これまで1日3食を食べていた人が「いきなり1日1食」にされるのは危険な面もあり、おすすめできません。
まず、「1日2食生活」を試され、「調子がよい」と自信をもたれたら、「1日2~1食」「1日1食」と段階的に試行されるべきです。
・・・<抜粋終了>・・・
○歴史上の偉人たちの言葉
次に紹介するのは、歴史上の偉人たちの言葉です。
偉人たちは、一様に「食べすぎ」の危険性を説いていたようです。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p18~p48から抜粋開始>・・・
ピタゴラスも釈迦も「食べすぎ」の危険性を説いていた
歴史上を振り返ってみても、過食を避けたことで活躍した人物は数多くいます。一挙に紹介しますと、
●「ピタゴラスの定理」で有名な古代ギリシャの数学者であり、哲学者のピタゴラス(BC570頃~BC496頃)は、
「食べすぎるほど恐ろしい害はない。人の病気は食物の適せざることと過食よりくる。有害な飲食を避けよ。なるべく少なく食せよ。そうすれば、汝(なんじ)の体も丈夫になり、精神も立派になって、病の神も、汝をどうすることもできない」
というのが口癖だったそうです。
本人も胚芽入りの黒パン、野菜、ハチミツくらいの軽食を1日2食しか摂らず、肉食はせず、一説には当時としては大変長命な80歳まで生きたと言われています。
●哲学者のソクラテス(BC469頃~BC399)も、極めて少食でした。
●「子日(いわ)く」で有名な孔子(BC551頃~BC479)も「悪衣、悪食を恥じるな。多く食するな」と言っています。
●イエス・キリスト(AD1~33)も「生命のために何を食い、何を飲み、また何を着んと思い煩(わずら)うなかれ」という言葉を残しています。
●釈迦(生没年不詳)も「一切の疾病は宿食(=食いだめ・過食)を本(もと)とす」と指摘しています。
「少食」で発明を生み出し続けたエジソン
蓄音機や活動写真(映画の旧称)など、1000以上の発明をした米国のトーマス・エジソン(1847~1931)も、パン、野菜、果物、たまに魚を食べるくらいの粗食、少食であったとのことです。
ある人が、エジソンに「あなたは、なぜ、そんなに素晴らしい発明ができるのですか。頭がとてもよいのでしょうね」と尋ねると、「頭は誰でも同じですよ。考えれば、発明できるのですよ」との返事。
次に、「お忙しいのに、どうして、考える時間があるのですか」と問うと、「人は8時間眠るでしょう。眠らなければ、考える時間はたっぷりありますよ」と。
最後に、「どうすれば、眠らずにすむのですか」と再び問うと、「人は食べるから眠くなるのです」という答えが返ってきたそうです。
「食べると眠くなる」ことは誰しも経験ずみでしょう。
消化するために血液が胃腸に集まり、脳を巡る血液が少なくなるからです。
「食べすぎる」と「体がだるくなる」のも同じ理由で、脳や手足の筋肉への血流が悪くなるからです。
食べすぎると、当然、コレステロール、中性脂肪、糖などの栄養素も血液中に多くなり、尿酸、乳酸、ピルビン酸などの老廃物も増加します。
そうした過剰な栄養素や老廃物を燃焼、処理、排泄するために、肝臓、腎臓などの解毒臓器は、過労を強いられ、疲れます。
睡眠は、解毒臓器をはじめ、種々の臓器の疲労をとるために必要なのです。だから、食べすぎると、長時間の睡眠が必要になるわけです。
「少食」で病気を治した大富豪フレッチャー
米国の実業家ホレス・フレッチャー(1849~1919)は40歳頃までは、30以上の会社の社長・重役を兼任し、よく食べ、よく働き、巨万の財産を築いた大富豪でした。
しかし、40歳を過ぎる頃より、不眠症、ノイローゼ、胃腸炎、リウマチ等々の病気を患い、米国はおろか、ヨーロッパの名医という名医に診てもらいましたが、よくなりません。
ついに、堪忍袋(かんにんぶくろ)の緒が切れて医者も薬もやめ、会社の役職からも退き、自己流の健康法を始めました。
「胃腸が悪いのだから、よく噛(か)もう」と思い、1ロ60回そしゃくしたところ、余分に食べられなくなり、お腹も空かず、1日1食でよいようになりました。その結果、94kgあった体重が56kgになった時に、すべての病気が治ったというのです。
すると、気力、体力が出てきたので、30以上もの会社の重役に復帰し、運動も始めたら1食では足りなくなり、2食にしたら体重が75kgに戻り、ますます気力、体力がみなぎってきました。よく噛み、少食になると、食の嗜好(しこう)も変わり、肉や脂っこいものが嫌いになり、黒パンや野菜、果物を中心とした食生活になり、どんどん元気になりました。
ある日、医師たちの会合で演説し、
「今日の医学は進歩したと言うが、一向に進んでいない。私の病気を治す医者は、アメリカはおろか、フランスにもドイツにもいなかったではないか。この病気は私が自然に治した。それは何か、というと、『よく噛むこと』と少食で治った」
と言って演壇を降りようとすると、エール大学の生理学教授だったラッセル・チッテンデン博士が立ち上がって握手を求め、「君は面白いことを言ってくれた」と大絶賛をしてくれた、とのこと。
「よく噛んで健康になる方法」は、欧米では今でも盛んで、「フレッチャリズム」と呼ばれています。
「少食」で102歳まで生きたルイジ・コルナロ
少食こそが病気を癒して健康長寿に導いてくれる、と身をもって体験したイタリアの貴族の話をします。
ルネサンス期のヴェネチアの貴族ルイジ・コルナロは1464年の生まれ。若い頃は、貴族仲間と暴飲・暴食の限りを尽くしたため、30歳代で激しい胃痛、痛風、微熱や喉の渇き(糖尿病と思われる)などに毎日悩まされ、種々の治療法を試みたが、まさに「薬石(やくせき)効なし」。35歳になると、とうとう死の淵(ふち)をさまようほどに悪化しました。
主治医から「食を厳しく制限すること」、それには「普通の少食をさらに最小限まで減らす」「病気の時に食べるような食を摂り、ごく少量にすること以外、助かる見込みはない、厳格に守らないと数カ月で生命をなくす」と宣告されました。
生きたい一心で、コルナロは次のような食事を実践しました。
「パン、卵の黄身、スープまたはパン粥、少しの肉か魚を1日総量で350g、これを2回に分けて食べました。またワインは1日に約400cc(コップ2杯分)。
すると、なんと数日で種々の不調に回復の兆しが表われ、1年後には完全な健康体となり、怒りっぽい性格までが改善されたとのこと。
健康になると、農業増産のために干拓(かんたく)事業を始めたり、ヴェネチア共和国のパドヴァ市の行政長官として手腕をふるったりと、当時は同時代を生きたレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)やミケランジェロ(1475~1564)よりも有名なイタリア人になりました。
70歳になっても目、歯、耳とも健全で登山や乗馬を楽しみ、超元気な毎日を送っていたとのことです。
しかし79歳の時、友人、親類、医師たちから「今の食事は少なすぎて、栄養不足になるので、もう少し多くの量を食べるように」としつこく忠告され、しぶしぶ1日の食事の総量を350gから400gに、ワインを1日400ccら450ccに増やしました。
すると、10日後より憂(ゆう)うつな気分に陥り、12日後には腹痛が発生。その後15日間も発熱が続いて、生死の境をさまようことになったのです。
そこで食とワインをそれぞれ50g、50cc減らして、元の食事量に戻すと、再び健康を取り戻すことができたのです。
その後、91歳になっても目、耳、歯、体調とも何の異常もなく、声は朗々としており、いつも気分爽快、見る夢までもがすべて楽しい夢であったとのこと。
94歳(1558年)の時、「少食健康法」についての本を出版するや、すぐラテン語に翻訳され、ヨーロッパの知識人の間でベストセラーに。後にイギリスの哲学者フランシス・ベーコン(1561~1626)もエッセイの中で、コルナロの食生活を絶賛しています。
95歳の時、コルナロは「自分は完全に健康体」と感じ、「病死はあり得ない。100歳まで生きる」という確信をもつにいたったそうで、100歳になっても目、耳、歯、足腰とも完全に健常で気分も爽快、「老年がこれほど素晴らしいものとは知らなかった」という名言を残しています。
102歳(1566年)のある日、いつもと同じように昼寝の床につき、そのまま天に旅立ったとのことです。
このように、コルナロは少食が健康長寿の原動力になることを、身をもって立証した人ですが、ほかにも「少食が、不運(不幸)を克服する力になる」という体験にも言及しています。
ヴェネチア共和国の有力者から起こされた身に覚えのない不当な訴訟や、乗っていた馬車が転倒して引きずられ、医師から4日の命と宣告された大怪我の時(70)歳も、「規則正しく飲食節制に努めた者は、いかなる事件も事故も深刻な影響を与えることはない」という信念のもと、両者とも克服したのです。
・・・<抜粋終了>・・・
ここで、こぼれ話を一つ。
祓い師トシさんが言っていたことですが、人間の体に適しているのが1日2食だそうです。
なぜ、現代人は1日3食を食べるようになったのか……。
その原因を作ったのが、あのトーマス・エジソンだったといいます。
トーマス・エジソンは自身が発明した電気トースターを世に普及させるべく、それまで2食が当たり前だったのに、「朝食にトーストを食べる健康法」を大々的に宣伝し、3食食べるのが良いと言い出したんだそうです。
それが世に広まり、1日3食が定着したといいます。
自分は少食で発明に没頭したが、電気トースターが売れるように、ほかの人にはたっぷり食べてもらおうというメンタリティーの人だったんだな、と思います。
話を私の身体に戻すと、『65歳からは空腹が最高の薬』を読んで私が気付いたことは、人は年齢に合わせて食事量を減らしていく必要があるということです。
私はもう数十年、1日2食を続けています。
朝は食べず、昼はしっかり食べて、夜は炭水化物を摂らずにオカズだけで晩酌するといった具合です。ですから1日、1.5食という方が当たっているかもしれません。
しかしそれでも食事量が多すぎたようなのです。
思えば、ここ数か月は「空腹」を感じたことはありませんでした。
特に具合が悪くなった、ここ2~3週間は、常に満腹感すらあったのです。
身体は、「もうダメだよ~、これ以上食べないで~」とサインを出していたのに、夏バテとか老化とかいったトンチンカンなことを考えていて、食事量に思いが至らなかったのです。
気付いた今、断食は身体への負担が大きいので、とりあえず食事量を減らしてみることにしました。
すると身体が信じられないくらいに軽くなった感じがしました。いつもは午後は眠くて仮眠をとっていたのですが、それも無くなりました。
一番嬉しいのは、頭がボーッとしなくなったことです。
以前は本を読んでも中身が頭に入らなかったのですが、今は入ってきます。
ああ……、原因はこれほど単純だったんだ……、としみじみ思いました。
(2026年8月15日)
<転載終了>
体操先週の1日1食は意外でしたが、1日1食を実践している芸能人は多いようです。
私はタモリさんやビートたけしさんは知っていましたが、それ以外にもたくさんおられるようです。
アメリカのオバマ元大統領や、ロシアのプーチン大統領も少食の実践者だったのは目からウロコでした。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p29~p38から抜粋開始>・・・
TV界の大御所たちは「1日1食」だった
音楽家の三枝成彰氏の著書『無敵の「1日1食」』(SBクリエイティブ)、ジャーナリストの船瀬俊介氏の『やってみました! 1日1食』(三五館)、『3日食べなきゃ、7割治る』(ビジネス社)、『「長生き」したければ、食べてはいけない!?』(徳間書店)など、近年本屋さんに行くと「1日1食健康法」の本をよく目にします。
そして、誰もが知っている日本の有名人の中にも何年、何十年もの間「1日1食」で超健康と超多忙の生活を楽しんでいらっしゃる方がいます。
2016年6月17日号の『週刊ポスト』に「『1日1食』は本当に健康によいのか」という特集が組まれました。それによると、
●『1日1食派」の代表格とされるタモリさん(70)は、32年間にわたって司会を務めた『笑っていいとも!』の番組内で、「オレ、1日1食しか食べない」と発言しています。
●ビートたけしさん(69)は、連載記事『ビートたけしの21世紀毒談』(2013年7月12日号)の中で、「オイラの本当のダイエット法? まァ強いていえば、『炭水化物制限』と『1日1食法』だな。朝起きたらまず、野菜ジュースをタップリ飲んで、その後は晩飯まで何も食わない」と語っています。
●水谷豊さん(63)は『徹子の部屋』(テレビ朝日系・2014年4月25日放送分)で、「僕は基本的に朝とお昼、食べないんですね。ですから、夜に賭(か)けてますから夜になると野生に戻るんですね。食べたいほうだいね」と話して黒柳徹子さんを驚かせていました。<()内の年齢はいずれも引用ママ>
実年齢より数十歳も若く見えることからアンチエイジングでも有名なナグモクリニック総院長の南雲吉則氏(71)も、1日1食実践者の1人です。
作曲家の三枝成彰氏(84)は1日1食生活を始めて30余年になり、『無敵の「1日1食」』という著書を出版するほどのその道のベテランです。
「1年365日ほとんどが外食だったので、どうしても食べすぎてしまう。そこで朝と昼を抜いて夕飯を美味しく食べることを習慣化しました。それが体にいいとは思っていなかったんですが、やってみると頭が冴えて、仕事の効率は3倍よくなった。現在の1日の睡眠時間は6時間で、ほとんど休みなく働いています。でも、どこも悪いところはありません」(三枝氏)
そんな三枝氏よりも長く1日1食生活を続けているのが発明家のドクター・中松氏(97)です。50年以上前から「1日1食の元祖」を自任されています。
このように各界の一流の面々が軒並み1日1食を実践しているのです。
大統領も「少食」でコンディション管理
この『週刊ポスト』の記事の中では、私も「なぜ、1日1食で、かくも有名な方々が、元気で活躍なされているか」について「サーチュイン(長寿)遺伝子」の活発化などの例をあげて種々解説をさせていただきました。
南雲先生も、「空腹時には、若返りホルモンと呼ばれる成長ホルモンが脳から大量に分泌されていることがわかったんです。そのうえ、脂肪の中から、アディポネクチンという長寿ホルモンが出て、若返りが不可能だと言われた血管も若返らせてくれます」などと述べておられます。
このように、1日1食の実践者が、「体調がよい」「病気知らず」ということを、体験を通して述べておられるのに、西洋医学や栄養学の医師や栄養士が「1日1食の結果、栄養失調に陥り、体力・免疫力不足になってしまう危険性があります」とか「胃や腸への負担が大きくなり、消化吸収不良などが心配されるほか、逆流性食道炎や食道ガンなどの発症率を高める恐れもあると考えられます」とコメントしています。小さな親切、大きなお世話です。
また、ビジネスパーソンに人気の夕刊紙『日刊ゲンダイ』(2015年6月9日号)によると、
●オバマ大紋領(※当時)は、朝・昼食抜きで、夕食も「サーモン、ライス、ブロッコリー」くらいの軽食。
●ロシアのプーチン大統領は、筋肉美を誇るスポーツマンで有名ですが、
朝食は、カーシャ(雑穀のお粥)
昼食は、なし
夕食は、魚中心のメニュー(肉はほとんど食べないか、食べるなら羊肉)
だとのこと。世界的なリーダーたちも無駄に食べないことで、コンディションを整えているのです。
一流作曲家を支える「1日1食」
さて、件(くだん)の三枝成彰氏は、1日1食の実践者でありながら、毎年1度は、私が経営する人参・リンゴジュースで健康増進を図る施設に「断食」においでになられます。フサフサの髪、血色のよい顔色、俊敏な立居振る舞いは50歳代にしか見えません。
『無敵の「1日1食」』を出版される前の、2015年12月に「1日1食の健康効果について、対談をしてくれ」との三枝氏のご要望で、六本木の事務所を訪れ、約3時間の対談を行いました(内容は同著に約30ページ掲載されました)。
対談が終わると、事務所の部屋の壁をほとんど占拠している本棚から、数冊、雑誌や本を取り出してもってこられ、「先生、私の元気の秘訣はこれ、これですよ」とページをめくって、指でさされたのはなんと、エロ本でした。
「人間エロスがなくなると、老けるし、病気しますよ」と、真顔でおっしゃいます。これで、『無敵の「1日1食」』の内容に書かれている7つ目のキーポイントの意味が、理解できました(笑)。皆さんも本書と併せて『無敵の「1日1食」』も読んでみていただきたいです。
『無敵の「1日1食」』に書かれた「少食」のメリット
①食べるからお腹が空く、食べなければお腹は空かない。
②食べると体力が消耗し、食べないと体力が高まる。
③1計1食だけ、制限を設けずに食事を満喫する。
④好きなものを食べても太らない。
⑤仕事の効率が3倍以上になる。
⑥1日1食なら年寄りにならない。
⑦合言葉は「孫を抱くより、女を抱け!」。
「1日1食」の驚くべき症例
2022年の終わり頃、私が経営する伊豆の断食施設に来られたM・H氏が、
「先生の本を読んで、去年から朝は、人参・リンゴジュース2~3杯、昼は、生姜紅茶1~2杯、夕食のみ固形食の1日1食にしたら、88kg(170cm、62歳)の体重が70kgに減少、600mgもあった中性脂肪(150mg/dl未満が正常)が100mg未満に減少し、心身ともにすこぶる快調……」
とおっしゃったので、我が意を得たり、とばかりに喜んでいた矢先に、月刊誌『ランナーズ』から取材依頼が入りました。
拙著『超一流は無駄に食べない』を読まれた後、1日1食生活を実行されている『読売新聞』の近藤雄二記者(当時54歳)が、50歳の時にフルマラソン(42.195km)で2時間44分16秒の自己ベストを記録、そして何と、2022年には「160kmのウルトラマラソン」を完走。なぜ、1日1食で走れるのかについての取材でした。
本書で述べたような少食(1日2~1)食の効能について、縷々(るる)と述べたのは当然です。
このように、1日1食でお元気に活躍されている人がいらっしゃるとはいえ、これまで1日3食を食べていた人が「いきなり1日1食」にされるのは危険な面もあり、おすすめできません。
まず、「1日2食生活」を試され、「調子がよい」と自信をもたれたら、「1日2~1食」「1日1食」と段階的に試行されるべきです。
・・・<抜粋終了>・・・
○歴史上の偉人たちの言葉
次に紹介するのは、歴史上の偉人たちの言葉です。
偉人たちは、一様に「食べすぎ」の危険性を説いていたようです。
・・・<『65歳からは空腹が最高の薬』、p18~p48から抜粋開始>・・・
ピタゴラスも釈迦も「食べすぎ」の危険性を説いていた
歴史上を振り返ってみても、過食を避けたことで活躍した人物は数多くいます。一挙に紹介しますと、
●「ピタゴラスの定理」で有名な古代ギリシャの数学者であり、哲学者のピタゴラス(BC570頃~BC496頃)は、
「食べすぎるほど恐ろしい害はない。人の病気は食物の適せざることと過食よりくる。有害な飲食を避けよ。なるべく少なく食せよ。そうすれば、汝(なんじ)の体も丈夫になり、精神も立派になって、病の神も、汝をどうすることもできない」
というのが口癖だったそうです。
本人も胚芽入りの黒パン、野菜、ハチミツくらいの軽食を1日2食しか摂らず、肉食はせず、一説には当時としては大変長命な80歳まで生きたと言われています。
●哲学者のソクラテス(BC469頃~BC399)も、極めて少食でした。
●「子日(いわ)く」で有名な孔子(BC551頃~BC479)も「悪衣、悪食を恥じるな。多く食するな」と言っています。
●イエス・キリスト(AD1~33)も「生命のために何を食い、何を飲み、また何を着んと思い煩(わずら)うなかれ」という言葉を残しています。
●釈迦(生没年不詳)も「一切の疾病は宿食(=食いだめ・過食)を本(もと)とす」と指摘しています。
「少食」で発明を生み出し続けたエジソン
蓄音機や活動写真(映画の旧称)など、1000以上の発明をした米国のトーマス・エジソン(1847~1931)も、パン、野菜、果物、たまに魚を食べるくらいの粗食、少食であったとのことです。
ある人が、エジソンに「あなたは、なぜ、そんなに素晴らしい発明ができるのですか。頭がとてもよいのでしょうね」と尋ねると、「頭は誰でも同じですよ。考えれば、発明できるのですよ」との返事。
次に、「お忙しいのに、どうして、考える時間があるのですか」と問うと、「人は8時間眠るでしょう。眠らなければ、考える時間はたっぷりありますよ」と。
最後に、「どうすれば、眠らずにすむのですか」と再び問うと、「人は食べるから眠くなるのです」という答えが返ってきたそうです。
「食べると眠くなる」ことは誰しも経験ずみでしょう。
消化するために血液が胃腸に集まり、脳を巡る血液が少なくなるからです。
「食べすぎる」と「体がだるくなる」のも同じ理由で、脳や手足の筋肉への血流が悪くなるからです。
食べすぎると、当然、コレステロール、中性脂肪、糖などの栄養素も血液中に多くなり、尿酸、乳酸、ピルビン酸などの老廃物も増加します。
そうした過剰な栄養素や老廃物を燃焼、処理、排泄するために、肝臓、腎臓などの解毒臓器は、過労を強いられ、疲れます。
睡眠は、解毒臓器をはじめ、種々の臓器の疲労をとるために必要なのです。だから、食べすぎると、長時間の睡眠が必要になるわけです。
「少食」で病気を治した大富豪フレッチャー
米国の実業家ホレス・フレッチャー(1849~1919)は40歳頃までは、30以上の会社の社長・重役を兼任し、よく食べ、よく働き、巨万の財産を築いた大富豪でした。
しかし、40歳を過ぎる頃より、不眠症、ノイローゼ、胃腸炎、リウマチ等々の病気を患い、米国はおろか、ヨーロッパの名医という名医に診てもらいましたが、よくなりません。
ついに、堪忍袋(かんにんぶくろ)の緒が切れて医者も薬もやめ、会社の役職からも退き、自己流の健康法を始めました。
「胃腸が悪いのだから、よく噛(か)もう」と思い、1ロ60回そしゃくしたところ、余分に食べられなくなり、お腹も空かず、1日1食でよいようになりました。その結果、94kgあった体重が56kgになった時に、すべての病気が治ったというのです。
すると、気力、体力が出てきたので、30以上もの会社の重役に復帰し、運動も始めたら1食では足りなくなり、2食にしたら体重が75kgに戻り、ますます気力、体力がみなぎってきました。よく噛み、少食になると、食の嗜好(しこう)も変わり、肉や脂っこいものが嫌いになり、黒パンや野菜、果物を中心とした食生活になり、どんどん元気になりました。
ある日、医師たちの会合で演説し、
「今日の医学は進歩したと言うが、一向に進んでいない。私の病気を治す医者は、アメリカはおろか、フランスにもドイツにもいなかったではないか。この病気は私が自然に治した。それは何か、というと、『よく噛むこと』と少食で治った」
と言って演壇を降りようとすると、エール大学の生理学教授だったラッセル・チッテンデン博士が立ち上がって握手を求め、「君は面白いことを言ってくれた」と大絶賛をしてくれた、とのこと。
「よく噛んで健康になる方法」は、欧米では今でも盛んで、「フレッチャリズム」と呼ばれています。
「少食」で102歳まで生きたルイジ・コルナロ
少食こそが病気を癒して健康長寿に導いてくれる、と身をもって体験したイタリアの貴族の話をします。
ルネサンス期のヴェネチアの貴族ルイジ・コルナロは1464年の生まれ。若い頃は、貴族仲間と暴飲・暴食の限りを尽くしたため、30歳代で激しい胃痛、痛風、微熱や喉の渇き(糖尿病と思われる)などに毎日悩まされ、種々の治療法を試みたが、まさに「薬石(やくせき)効なし」。35歳になると、とうとう死の淵(ふち)をさまようほどに悪化しました。
主治医から「食を厳しく制限すること」、それには「普通の少食をさらに最小限まで減らす」「病気の時に食べるような食を摂り、ごく少量にすること以外、助かる見込みはない、厳格に守らないと数カ月で生命をなくす」と宣告されました。
生きたい一心で、コルナロは次のような食事を実践しました。
「パン、卵の黄身、スープまたはパン粥、少しの肉か魚を1日総量で350g、これを2回に分けて食べました。またワインは1日に約400cc(コップ2杯分)。
すると、なんと数日で種々の不調に回復の兆しが表われ、1年後には完全な健康体となり、怒りっぽい性格までが改善されたとのこと。
健康になると、農業増産のために干拓(かんたく)事業を始めたり、ヴェネチア共和国のパドヴァ市の行政長官として手腕をふるったりと、当時は同時代を生きたレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)やミケランジェロ(1475~1564)よりも有名なイタリア人になりました。
70歳になっても目、歯、耳とも健全で登山や乗馬を楽しみ、超元気な毎日を送っていたとのことです。
しかし79歳の時、友人、親類、医師たちから「今の食事は少なすぎて、栄養不足になるので、もう少し多くの量を食べるように」としつこく忠告され、しぶしぶ1日の食事の総量を350gから400gに、ワインを1日400ccら450ccに増やしました。
すると、10日後より憂(ゆう)うつな気分に陥り、12日後には腹痛が発生。その後15日間も発熱が続いて、生死の境をさまようことになったのです。
そこで食とワインをそれぞれ50g、50cc減らして、元の食事量に戻すと、再び健康を取り戻すことができたのです。
その後、91歳になっても目、耳、歯、体調とも何の異常もなく、声は朗々としており、いつも気分爽快、見る夢までもがすべて楽しい夢であったとのこと。
94歳(1558年)の時、「少食健康法」についての本を出版するや、すぐラテン語に翻訳され、ヨーロッパの知識人の間でベストセラーに。後にイギリスの哲学者フランシス・ベーコン(1561~1626)もエッセイの中で、コルナロの食生活を絶賛しています。
95歳の時、コルナロは「自分は完全に健康体」と感じ、「病死はあり得ない。100歳まで生きる」という確信をもつにいたったそうで、100歳になっても目、耳、歯、足腰とも完全に健常で気分も爽快、「老年がこれほど素晴らしいものとは知らなかった」という名言を残しています。
102歳(1566年)のある日、いつもと同じように昼寝の床につき、そのまま天に旅立ったとのことです。
このように、コルナロは少食が健康長寿の原動力になることを、身をもって立証した人ですが、ほかにも「少食が、不運(不幸)を克服する力になる」という体験にも言及しています。
ヴェネチア共和国の有力者から起こされた身に覚えのない不当な訴訟や、乗っていた馬車が転倒して引きずられ、医師から4日の命と宣告された大怪我の時(70)歳も、「規則正しく飲食節制に努めた者は、いかなる事件も事故も深刻な影響を与えることはない」という信念のもと、両者とも克服したのです。
・・・<抜粋終了>・・・
ここで、こぼれ話を一つ。
祓い師トシさんが言っていたことですが、人間の体に適しているのが1日2食だそうです。
なぜ、現代人は1日3食を食べるようになったのか……。
その原因を作ったのが、あのトーマス・エジソンだったといいます。
トーマス・エジソンは自身が発明した電気トースターを世に普及させるべく、それまで2食が当たり前だったのに、「朝食にトーストを食べる健康法」を大々的に宣伝し、3食食べるのが良いと言い出したんだそうです。
それが世に広まり、1日3食が定着したといいます。
自分は少食で発明に没頭したが、電気トースターが売れるように、ほかの人にはたっぷり食べてもらおうというメンタリティーの人だったんだな、と思います。
話を私の身体に戻すと、『65歳からは空腹が最高の薬』を読んで私が気付いたことは、人は年齢に合わせて食事量を減らしていく必要があるということです。
私はもう数十年、1日2食を続けています。
朝は食べず、昼はしっかり食べて、夜は炭水化物を摂らずにオカズだけで晩酌するといった具合です。ですから1日、1.5食という方が当たっているかもしれません。
しかしそれでも食事量が多すぎたようなのです。
思えば、ここ数か月は「空腹」を感じたことはありませんでした。
特に具合が悪くなった、ここ2~3週間は、常に満腹感すらあったのです。
身体は、「もうダメだよ~、これ以上食べないで~」とサインを出していたのに、夏バテとか老化とかいったトンチンカンなことを考えていて、食事量に思いが至らなかったのです。
気付いた今、断食は身体への負担が大きいので、とりあえず食事量を減らしてみることにしました。
すると身体が信じられないくらいに軽くなった感じがしました。いつもは午後は眠くて仮眠をとっていたのですが、それも無くなりました。
一番嬉しいのは、頭がボーッとしなくなったことです。
以前は本を読んでも中身が頭に入らなかったのですが、今は入ってきます。
ああ……、原因はこれほど単純だったんだ……、としみじみ思いました。
(2026年8月15日)
<転載終了>
私の親族に80歳超えても元気で事業経営を元気でバリバリ行っていた資産家夫婦は、いつも牛肉ステーキをモリモリ食べていて、見た目も若々しく90歳まで現役で病気も大してなかった。
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