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<転載開始>
●南京事件(昭和12年12月13日)
奥宮正武氏著「大東亜戦争」、89~93ページが真実に近いだろう。
杉山陸相、松井大将、朝香宮・柳川・中島中将など破廉恥
で獰猛な軍人のなせるわざであった。米内海相、広田外相の
外交上の苦労は推して知るべしであろう。(なお外相広田
弘毅は和平に熱心ではなかったという説もある。最近の文献
では文藝春秋 2003(10)、p272-274も参照)
※ 11月20日勅令により大本営が設置され、呼称は事変のま
まで、宣戦布告もないままに、本格的戦時体制が樹立された。
第一回の大本営での御前会議で、下村定(戦線拡大派)
は、その上司多田駿(戦線拡大反対派)を無視して「南京
其ノ他ヲ攻撃セシムルコトヲモ考慮シテ居リマス」という
説明文を加筆した。参謀本部の秩序は酷く紊乱していた。
当時は、統帥権の独立によって、議会の掣肘を受けない軍
にとって、天皇に対する忠誠と畏敬の念こそが最大にして
最後の倫理の基盤であったはずだ。それがかような形で侵
されるとすれば、いかなる抑止が可能であるか、暗然とせ
ざるをえない事態であった。
南京を陥落させることによって、支那事変の収拾の目途
がまったく立たなくなるということさえ予見できない無知
無能連中が参謀本部を支配していた。