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<転載開始>
●内閣府の肥大が招いた安倍の傍若無人な暴走 行政官僚は劣化へ
今回の財務省の森友学園の決裁書改ざん事件や、文科相の加計学園事件、先日まで大騒ぎしていた厚労省の働き方改革のお馬鹿データといい、一般論的には、霞が関官僚の劣化が、すさまじい勢いで起きているという感覚を覚える。省益に拘泥する悪癖はあったものの、充分に有能だった。しかし、安倍政権の内閣府の過度の有効活用によって、省庁の権限が大きく崩れ、行政官僚は、そのモチベーションを失いつつあるように思う。
我国の官僚機構は、占領軍のアメリカが驚くほど有能な連中の集団だと言われていた。その優秀さゆえに、主権者である国民の公僕であるという意識はあまり重視されず、各所属省庁の省益に資する忠誠心が求められ、肥大化しながら、日本の行政官僚は1流で、政治家は3流だと言われ続けてきた。
縦割り行政が多くの無駄を生んだり、族議員を増長させ、政治を歪めたり、2重3重の無駄な行政を行っている弊害が極に達したため、これを是正しようと生まれたのが、中央省庁編成で、内閣機能を強化し縦割り行政の事務や事業の減量効率化を目的とした動きが生まれた。(橋本行革と言われる)それでも不充分だったため、次に、内閣府設置によって、目まぐるしく変化してゆく、世界情勢にフィットした、行政機構が必要ということで、内閣府に多くの権限を集中させた。内閣府については以下の通り。
参考にじっくりこの内閣府の内容を吟味すると、もう充分に各省庁の機能を保持しており、現在の我が国は、二重の行政機関を持つに至っているようにさえ見えてくる。屋上屋という言葉が、完璧に当てはまるとは言えないが、行政の根本的意識決定は、内閣においてなされ、各省庁は、そこからブレークダウンした問題を、行政官僚が其々の分野で、専門的能力を発揮し、資料等系統を作り、いかにも各省庁の法案のような体裁を整える流れに見えてくる。
縦割り行政の弊害は解消したが、行政官僚のモチベーションは劇的に下がり、内閣府の下請け機関のようになってきている。無論、内閣の多くの一本釣りされた官僚は、将来本省に戻ることが多いので、各所属省庁意識は厳然として残る。ただ、内閣府に、官僚の人事を決定する人事局があるので、内閣府内において、官房償還や内閣総理大臣から信頼を得ている行政官僚ほど、出世街道を歩けることになる。
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