大摩邇(おおまに)

日常の気になる内容を転載させていただきます。 ひふみ、よいむなや、こともちろらね、しきる、ゆゐつわぬ、そをたはくめか、うおえ、にさりへて、のますあせゑほれけ。一二三祝詞(ひふみのりと) カタカムナウタヒ 第5首 ヒフミヨイ マワリテメクル ムナヤコト アウノスヘシレ カタチサキ 第6首 ソラニモロケセ ユエヌオヲ ハエツヰネホン カタカムナ (3回) 第7首 マカタマノ アマノミナカヌシ タカミムスヒ カムミムスヒ ミスマルノタマ (3回)

異端医師の独り言

The (Political) Science of Salt  食塩の(政治的な)科学 

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51257474.html
<転載開始>
減塩の効用に関する30年に及ぶ論争は、良質の科学は公衆衛生政策の圧力の前に頓挫することを示す
GARY TAUBES Science 281:898-907, 1998

Science…warns me to be careful how I adopt a view which jumps with my preconceptions, and to require stronger evidence for such belief than for one to which I was previously hostile. My business is to teach my aspirations to conform themselves to fact, not to try and make facts harmonize with my aspirations.”
 「科学は…私に、先入観に合う考え方に適応する際は慎重たれ、そして予想に反する考え方に適応するときよりも説得力のある証拠を要求せよと警告する。私の仕事は、情熱を真実に従わせることを教えることで、情熱に調和する事実を作るのことではない。」  -Thomas Huxley, 1860

 行政官からトレーナー、世話好きの親戚、そしてレジに居合わせた人まで、あらゆる人々が食事の助言をする時代、「食塩を控えれば血圧が下がり、健康で長生きする」というメッセージは 30年間にわたり絶対真理であった。このメッセージは、国立心肺研究所(NHLBI)と国立高血圧教育プログラム(NHBPEP:36の医療機関と 6つの連邦機関から成る)により提唱された。食塩を控えれば、何百万人の高血圧患者ばかりでなく、すべての人の心臓病と脳卒中のリスクが低下する。推奨される食塩量は、一日 6g、現在の平均摂取量より 4g少ない。NHBPEP所長の Ed Roccellaは「この中程度の減塩で動脈圧が下がり、卒中を予防する。実行したいことは、人命を救うことだ。」と言う。
 では何が問題か?一つは、食塩は脂肪と並び味を決定する要素で、消費される食塩の 80%はすでに食品に含まれている。そのため減塩は必ずしも容易でない。さらに、思いもかけぬ問題がある。それは食塩は健康を損ねるとされているが、それを証明する十分な科学的証拠が存在しないことである、減塩にいくらかでも効用があるとしても、効用に関する論争は医学論争の中で最も長期にわたる、最も辛辣で、そして超現実主義的なものである。
 食塩を有害と説く学者たちは、先の Roccellaや NHLBI所長 Claude Lenfantらで、食塩が高血圧の原因であるのは反論の余地のない自明の理であると主張する。科学的確証を得るために更なる研究を待てば、その間にも多くの人が死んでいくので、引き続き減塩政策を進める義務があるという。一方、減塩は無意味と説く学者は、アメリカ心臓病学会、アメリカ高血圧学会、そしてヨーロッパ国際高血圧学会・元会長を含む疫学に関心のある内科医たちで、減塩プログラムが有用であることを示す、信じるに足るデータは今だかつて一度も示されず、そればかりか、減塩により予期せぬ副作用が生じかねないと言う。例えば、次は昨年5月号のアメリカ医学会誌(JAMA)に掲載された総説意見である。コペンハーゲン大学の研究者達は、減塩に関する 114の無作為化試験を分析し、「減塩により高血圧症患者が得られるメリットは、降圧剤に比べはるかに小さく、正常血圧者では極端な減塩を実行しても検知し得るメリットは無い」と結論した。JAMA編集者でカリフォルニア大学の生理学者 Drummond Rennieは「NHLBIは、科学的事実を無視した減塩教育を提唱している」と断言する。
 減塩論争の核心は、公衆衛生政策の必要性と良質な科学こそ必要とする哲学的衝突であり、行動を起こす必要性と信頼たる知識の積み重ねこそが必要とする慣行的懐疑主義の衝突である。これこそが、現在多くの公衆衛生論争に油を注ぐ:NIH疾病予防室・室長の Bill Harlanは「我々は Yesか No、曖昧でない簡潔な答えを求める大衆の圧力にさらされている」「それも 5年後にではなく、今すぐ答えを求められている。それゆえ、我々は、科学的見地からは正当化されない、必ずしも望んでいない立場に追いやられる。」と解説する
 減塩論争のいくつかの基本的な見地には、際立った特徴がある。最も顕著なのは、減塩論者たちは、論争など存在しないと公然と主張し、それは単に食塩業者のロビー活動で、雇われ科学者の仕業と主張する。例えば、20年にわたる減塩論者、ノーススウェスタン医科大学・循環器科 Jeremiah Stamlerは「食塩の有害性に対する反論は、科学的再現性がない」と主張する。「反論は食品製造業界の組織的抵抗によるもので、丁度タバコ論争の際、タバコ業界のように事実を隠蔽する。私の豊富な経験に照らし、反対者のどこにも真実を伝える科学的動機を見出せない」と言う。続きを読む

食塩2

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51257475.html
<転載開始>
インターソルト再度試みる
 1993年、NHBPEPが世界規模の減塩政策を支持する根拠としてインターソルトを引用してから、食塩生産者協会(ワシントンD.C.)はインターソルトの生データを入手しようと一連の努力を始めた。協会の重役Richard Hannemanは、報告された食塩と加齢に伴う血圧上昇の関係を確認したかったと言う。協会が年俸3,000ドルで契約した数人の研究者たち(MaCarron、アラバマ大学のSuzanne Oparil、トロント大学のAlexander Logan、そしてUCデービス校のJudy Stern)は、データの矛盾に困惑した。彼らは、もし、食塩摂取量がより多いと、集団が歳をとるにつれ血圧がより高くなると推論し、食塩摂取量の多い集団の中心点は、血圧中央値がより高くなくてはならないが、そうではなかった。若い集団では食塩摂取量が多く、血圧が低いと仮定したときのみ、インターソルトの報告と近似した。これは、反直感的だが、インターソルトは20から29才の血圧を公表していないので、別個に検証される仮説となる。
 Hannemanはインターソルトの生データを入手できなかったが、十分な二次的データを手に入れ、BMJのインターソルト特集の論点、1996年5月号に発表した。Hannemanは、インターソルトが中心化する食塩摂取量の多い最も若いコホートでは、拡張期血圧が低いことが確認されたと結論した。付随する、減塩論者により書かれた編集者コメントは、痛烈に分析を批判した。例えば、Malcolm Lawは「Hannemanのアイデアを奇怪な仮説」と切り捨て、そして「食品業界に不利になることが明らかになるとき、市場を守るための時間稼ぎ」の例であると片付けた。しかし、これら論評者の誰一人も、インターソルトの明らかな矛盾には言及しなかった。論文を読んだほかの研究者、例えばインターソルト共同研究者、ベルリン・フンベルト大学のFriedrich LuftやFreedmanは、Hannemanの分析の欠陥に気付いたが、インターソルトの結果も不可解であるとした。
 しかしながら、同月号に掲載されたもう一つ論文により論争に火がつけられた:インターソルト自身によるデータの再分析。インターソルト改訂というタイトルでStamlerらはオリジナル論文の問題は:真の食塩と血圧の関係を過小評価しているのに違いないと記した。
 この再分析は、疫学上最も論争のある分野の一つ、回帰希釈バイアスに足を踏み入れた。その概念は、食塩と血圧のような二つの変数の関係が真なら、変数を測定するさいの誤差は因果関係を「希釈」するように作用する。この場合、24時間蓄尿も血圧測定も長期間の平均値からずれているらしいので、食塩が血圧に及ぼす影響を過小評価しているという考えである。Elliotは「もし食塩と血圧の因果関係が真なら、ゼロ方向にバイアスが働くので、実際の因果関係は観察されたものより大きいという事実を認めなければならない」と言う。そこで、データを上方修正するため統計学的手法が用いられた。無論、落とし穴は、因果関係が存在しなくても、因果関係を大きくすることである。続きを読む

動物の深い悲しみの謎

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51963711.html
<転載開始>
2003年4月号の TIME誌*に掲載された記事です。非常に長いのでそのごく一部を紹介します。われわれ人類は、近親者を亡くすと深い悲しみにくれますが、その起源は動物にあるという、言われてみれば当たり前のお話。近親者を亡くされたとき、この記事を思い出してください。
 科学者は、動物は死に対して敬意をはらい、悼み、そして通夜すらする新しい証拠を発見しつつある。それは、動物について、そしてわれわれに何を明らかにするのか。
 カラスの魂には、何か深いものがある。容易に死を負わせる動物は、仲間が死んだ時、深く感傷にふけるように見える。野外に横たわるカラスの死骸には、すぐに 2ないし 3羽のカラスが集まる。カラスは、何百羽もの仲間を呼び寄せる特別な泣き声を発しながら、急降下と上昇を繰り返す(dive and swoop and scold ≪=ヒッチコック風の表現らしい≫)。まるで儀式的な協調で、しばしば全くの沈黙の中、舞い降り死骸を取り囲む。あるカラスは、草木のスティクや枝木を運び、死骸の横や上に置く。そして、敬意を表し飛び去る。
 子供の死後数日から数週たち、腐敗が始まっても死を認めず、死体をかかえ続ける母猿の例がある。血縁者の死後長い間、確かめ、触れるながら死体に寄り添う。象は見つけた骨に立ち止まり、骨を確かめる。遊び仲間が死んだとき、元気が無くなり食事をしなくなる犬と猫、猫の中には悲しみを恐ろしいほど泣き叫び表現する。ボノボスは消え行く灯火に荒れ狂い、しばしば死骸に石を投げつけ、自分の胸を叩く前に死骸の胸を叩く。死に伴う明らかな悲しみは、農園ではヤギ、羊、豚、カモ、アヒルに観察されてきた、そして海では、母イルカは霊長類の母のように死骸を前に押し出す。
 動物は、われわれと同様社会的生き物である。動物は、われわれと全く同じように関係を築き、それはある時点でそれらの終わりを経験しなくてはならないことを意味する。「彼らは、われわれと同じように繋がっている」と William and Mary大学の人類学教授で 「How Animals Grieve(いかに動物は悲しむか)」の著者でもある Kingは言う。「われわれは皆、社会的に順応しいて、われわれの脳は同じように配線されている。なぜ動物は死者を哀悼しない?」。
 もし彼らが実際に哀悼するなら、その機序はわれわれの哀悼過程の進化的前身に違いない。「これらの行為がいかに進化してきたのかを理解するのは容易い」とコロラド大学の進化生物学教授、Bekoffは言う。「それは通夜である。深く悲しむヒトの家族が自ら言い聞かせるのと丁度同じように、動物は、自然の摂理であると感情を押し殺す」。
 BekofとKingは、動物は喪に服するかという発展する研究分野でリーダー的存在である。それらの知見は、野外観察的研究よりよりも動物園の飼育員やペットの飼い主からもたらされる。われわれが苦しむと同じように、動物達も苦しむようだ。
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こんなにあるニセ科学

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51962234.html
<転載開始>
2007年3月7日号のニューズウィーク日本語版です。≪≫内は僕のコメント。

とんでも科学に踊らされる人々  うたい文句は、頭がよくなる、みるみるやせる…。インターネットやテレビが流す誇大広告に、人々はころっとだまされ、健康グッズやサプリメントが一大ブームを巻き起こす。科学の衣をまとった悪徳ビジネスの実態に迫る。
 ジョージ・W・ブッシュにとっての「悪魔」はイランやイラクだったかもしれないが、10年ほど前から ≪少なくとも20年以上前から≫ アメリカの消費者を振るえ上がらせている悪魔は「脂肪」だ。スーパーの棚には低脂肪チーズや低脂肪アイスクリーム、低脂肪牛乳が所狭しと並んでいる。多くの家庭では、朝食のテーブルから卵とベーコンが追放された。脂肪の摂取を控えれば元気で長生きできる ― 人々はそう信じた ≪食塩もまたしかり≫。問題はただ一つ、低脂肪の食生活が体に良いことを実証した科学的な研究がないことだった。06年2月、衝撃的な調査結果発表された。NIHの研究プロジェクト「女性の健康調査」が、2万人の女性を対象とした調査の結果として、低脂肪ダイエットが心臓や肝臓などの病気を予防する効果は確認できないと報告したのだ。「低脂肪食品イコール健康食品という考えは改めたほうがいい」。調査をチームを率いたマルシア・ステファニックはそう語る。低脂肪ダイエットの信者となった何百万ものアメリカ人は、どうやら偽情報に踊らされていただけらしい。こんなに多くの人々が、科学的根拠のない「とんでも情報」に飛びついたのはなぜか。
 エセ科学の流行は今に始まったことではない。しかしアメリカでとくに最近、この大きな現象が問題になっている。インターネットで噂が増幅し、テレビのCMで火がつき、人々はあっという間にブームに巻き込まれる。
癒されるはずがアレルギー症状に
 科学の理論は、厳密な観察と推論に基づき、仮説を立て、慎重に検証を重ねて初めて確立される。だが、エセ科学はまさに科学と似て非なるもの。科学を装った誇大宣伝、作り話、偶然にすぎない。「エセ科学は今や、アメリカでは手に負えないほどはびこっている」と、テキサス大学オースティン校のロリー・コーカ教授(物理学)は言う。
 最近、話題をさらったエセ科学は「マイナスイオン効果」だ。イオンという科学用語を使っているところがミソである。マイナスイオンを発生する「髪にやさしい」ヘアドライヤーが商品化され、なぜ「イオン化された分子」が髪に良いのか理解できないまま、多くの消費者が買いに走った。
 アロマセラピーに科学的な「癒しの効果」があると宣伝されたとたんに、香りつきのキャンドルが飛ぶように売れはじめた。だが医学界が効果を認めた事実はない。精油の配合割合も、原料の植物名も表示されていないことが多く、「アレルギーを起こした例が報告されている」とNC!は警告している。
 古いところでは、アルコール依存症自主治療協会(AA)がある。ここで行われている「治療」の効果を検証しようにも、禁酒希望者が氏名をを伏せて話し合い助け合うことを原則とする AAの世界に、第三者が立ち入る余地はない。AAは 1935年に、アルコール依存症から回復しつつ 2人の男が創設した。今ではアメリカの「自助」信仰の代表的存在といっていい。医学界での評価は割れているが、客観的な検証がなされていないのは事実。したがって科学的とはいいがたい。
 いわゆる「モーツアルト効果」、赤ちゃんにクラッシク音楽を聞かせると頭が良くなるという説は、科学的データねじ曲げられたケースだ。93年にアーバインダ医学のゴードン・ショー教授(物理学)がラットを使った実験で、モーツアルトを聞かせると「短期的に IQが高まることを発見した。ショーは後に、人間の大人でも一時的に集中力が高まるなどの効果が期待できると語った。だが、頭がよくなるというのは誤解で、そのおかげで自分の研究がエセ科学にされてしまったと嘆いている。研究者自身が警告しても、騒ぎは収まらなかった。97年にドン・キャンベルが音楽療法に関する著書を出したこともブームをあおる結果となった。「音楽はストレス発散に役立ち、活力を与え、苦痛を軽減する」と、キャンベルは述べている。ただし、知能を高める効果については口を濁している(測定法の問題もあるから断定的なことは言えない、とか)。それでも親たちはモーツアルト効果を信じ、子供向けのクラッシク音楽の DVDは今も大人気だ。
 しかしエセ科学が最も横行しているのは、おそらく健康食品の分野だろう。なにしろダイエット食品やサプリメントは、処方薬と違ってFDAの承認が必要とされていない ≪エビデンスに基づくサプリメント≫。おかげで、いわゆる「サプリメントの」のたぐいは食品業界で最も成長率高い分野の一つとなった。上場している専業大手ハーバーライフ社の株式時価総額は 27億ドルに達する。だがこうした業者の業績は、商品の質よりも販売戦略の巧みさに依存しているようだ。たとえばネット通販のヌートラサナス社は、体形や健康を気にする人たちに濃縮魚油のサプリメント「スーパーオメガ」などの商品を売り込む。1瓶 30錠入りで価格はたったの 17ドル。これで「健康にいい(とされる)脂肪酸」を摂取できるのだから安いものだ。しかしサイト上にには、ダニエル・コズグローブ博士なる医師による「推薦の言葉」も掲載されている(この人物はヌートラサナスから報酬を受けている)。」だがよく見ると、小さな文字で注意書きが付されている。いわく、「(商品の効能についての医学的な)評価はなされていません」本誌が電話で問い合わせると、ヌートラサナスの担当者は「どの商品にも同じ注意書きをしている」という。「サプリメントを摂取するときは、(政府の)受けた商品でないことを承知してほしい。政府がすべてのサプリメントを規制することは不可能だ」
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何時間寝ますか

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51381306.html
<転載開始>
REM睡眠(Rapid Eye Movement: 目がピクピク動いている状態)の発見により、様々な動物が夢を見ることがわかった。哺乳類で一番長く夢を見るのが「カモノハシ」、最も短いのが「イルカやクジラ」(半脳ずつ眠るらしい)、人間はその中間。今もって夢の機能は不明である。
 最近のサイエンス誌によると、何とハエや線虫もグーグー眠ることが明らかになり、それを司る遺伝子が発見された。捕食者に狙われやすいのに、なぜ眠るのだろうか。あまりにも面白い記事で、読み切るのがもったいなく、チビチビやっていましたが、解説記事を全訳しました。長いですから、一番最後の行だけでも楽しんでくださいな。
 原論文もかなり面白く、ペロペロと全訳しました。よほどお暇なかたはどうぞ。「ハマトンの見切り」ならぬ「ハマトンの煮切り?」
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表) (2008年10月の記事、校正)
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PSAスクリーニングで PSA値の閾値を上げると過剰診断が減る

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51950325.html
<転載開始>
最近、米予防医学戦略室(米・予防サービスタスクフォース)は、前立腺特異抗原(PSA)スクリーニングの有害性を指摘した。 そこで、PSAスクリーニング戦略の有効性をマイクロシミュレーションモデルで比較した。50-74歳の男性を対象に毎年実施し、生検実施の閾値を4μg/Lとした現行の戦略に比べ、高齢者の閾値を高くした戦略では前立腺癌による死亡リスクは同等だが(2.15%と2.23%)、過剰診断のリスクは3.3%から2.3%に低下した。
≪PSA値が 4.0ng/ml以上だと「前立腺癌の疑いがありますよ」と生検に誘われますが、この閾値には科学的根拠が無く、この閾値を高くすれば過剰診断が減り、死亡率は変わらない:要は、PSA検診は有害(合併症がある)無益(死亡率を減らせない)ということ≫
Gulati R et al. Comparative Effectiveness of Alternative Prostate-Specific Antigen–Based Prostate Cancer Screening Strategies: Model Estimates of Potential Benefits and Harms. Ann Intern Med   158:145-153  February 2013
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表

【胡散臭いPM2.5の報道(nuclear allergy ~福島の悲劇を二度と繰り返さないために~)】

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51950178.html
<転載開始>
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/213.html
投稿者 こーるてん 日時 2013 年 2 月 09 日 06:58:36: hndh7vd2.ZV/2

転写開始
http://einstein2011.blog.fc2.com/blog-entry-736.html
nuclear allergy ~福島の悲劇を二度と繰り返さないために~

 最近、首都圏に住む母親や友達から「福岡大丈夫?」と心配の声が届く。
中国から飛来してくる微小粒子状物質「PM2.5」の事だ。
 PM2.5は都市の大気汚染により生成される粒子で、過去に日本でも工業地帯などは高い数値で検出されていた。
 「何故、今になって心配して連絡をくれるのか」その理由を連絡をもらう前から、「メディアの流布がある」と私は予想していた。
 去年の年末から福岡で50マイクログラム若干超える日が数日あり妻は子供の外出に気を配っていた。
 確かに日本の安全基準では35マイクログラムであり、50は安全基準を超えている。
35を超え数値が上がれば、喘息や気管支炎のリスクが高まるのは当然であるが、具体的にどう健康被害が出るかは日本ではあまり知られていなかった。

 以下は石原環境相兼原発担当相の会見だが、彼も何も知らないようだ。
石原伸光 PM2 5についての会見
http://www.youtube.com/watch?v=hDuCFASUCUE
 よく判らないが「健康被害が出る前にしっかりとした対策を打っていかなければならない」と言っている。以前「放射線を国民に測らせるな」と言った男が、相反して「よく判らない」PM2.5に関しては頼もしい発言をしているのが不思議だ。
まぁ最初からこんな男に何も期待はしていないが・・・。
 会見の中で聞こえる影声は、おそらく環境省の役人だろうが、何故35マイクログラムが基準値なのか根拠を全く説明できていない。

米国ではPM2.5についてのリスクモデルがある。
(50単位で示されているこのモデルも、ある意味「どんぶり勘定」だが)
http://blog-imgs-44-origin.fc2.com/e/i/n/einstein2011/CD_BeijingAir_FINAL_FOR_SOMMERs.jpg
◆米国規制 Air Quality Index (AQI) - A Guide to Air Quality and Your Health
0~50 Good 綺麗で健康的な空気
51~100 Moderate 許容範囲であるが注意も必要な空気
101~150 Unhealthy for Sensitive Groups 一部で呼吸器症状が発生する空気
151~200 Unhealthy 人体に害悪 高齢者や子供に肺疾患が起きる空気
201~300 Very Unhealthy 誰もが人体上の悪影響を経験することになる空気
301~500 Hazardous 緊急事態 人口減少が起きる空気
(米国政府 airnow.govより)

 北京の米大使館では750を記録、中国の一部では1000マイクログラムを超えている所もある。8000人近くが亡くなっているというのは、この桁違いの数値からだろう。
http://blog-imgs-44-origin.fc2.com/e/i/n/einstein2011/2013020802553973e.jpg
 米国のリスクモデルによると100マイクログラムまでは許容範囲内だそうだが、黄砂が飛んでくる春先からは今より数値が上がるので、日本もある程度は注意が必要かもしれない。

もう一つ注意が必要なのは、マスコミのPM2.5報道である。
 実は、PM2.5は何年も前から中国で大量に検出され、当然日本にも来ていた。
中国政府は都市部のもやを「霧だ」と言ってその存在を隠してきた。
北京オリンピックの時には、対外的な問題があるので、工場の一時停止やディーゼル車の規制などの措置をとり、企業に保証金も出し一時的に空気を綺麗にしただけだった。
 その後、米国の北京大使館がにPM2.5の計測をはじめ、2年前に中国もやっとPM2.5の存在を認めた。
 ちなみにPM2.5は北九州や広島、大阪や東京、仙台や東海の工業地帯でも35マイクログラムを超えている地域がある。今に始まった事でもなく、西日本だけが危険という訳でもないのに何故、今になって大騒ぎするのでしょうか。私は福島第一による国内の放射能汚染から目を背けさせる為に利用されはしないかと予想していたが、予想通りだった。
 マスコミは「西日本が危ない」と「西」を限定した論調で報道している。私の母親も言っていたが「日本中何処にいても危険」という意識を植え付け、PM2.5を悪玉にする事で自国の汚染意識を薄らいで行かせるのが目的だろう。
 ネットでは「中国に賠償させろ」等と過激な言葉も舞っているが、日本はアラスカ、ロシア、カナダや米国の西海岸を膨大に汚染させている。世界から叩かれるべきは日本なのだ。
http://blog-imgs-44-origin.fc2.com/e/i/n/einstein2011/20130208030256532.jpg

更にこう考えてみる。
 中国の一部では1000マイクログラムを超えているが、通常の都市が10マイクログラムだとするならば現在の中国の汚染は約100倍。
 東京は2010年の月間セシウム降下量測は約0.05ベクレル/㎡だったが、2012年の12月でセシウム降下量は約5ベクレル/㎡。福島は13000ベクレル/㎡。(環境放射線データベースより)
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/7000/6673/24/194_0130.pdf
 東京でも通常時の100倍の放射能汚染が日々継続して降下していて、福島は通常時の26万倍と桁違い。PM2.5に関しては法規制はあまり無いが、放射線に関しては厳格な法規制が日本にはある。それでも日本のマスコミは自国汚染は全く報道せずに、中国の汚染に関しては神経質に報道にしている。

私は今日、久しぶりに昼のワイドショーを見た。
PM2.5をテレビはどう報道しているか確認するために。コメンテーターや芸能人はこう言っていた。
 コメンテーター「中国はPM2.5に関して実質的な規制が出来ないのは、工場の閉鎖などによる失業の問題が起こるので国民も我慢しているんでしょう」
芸能人1「それって酷いじゃないですか!」
芸能人2「健康を害してまでの経済なんて、経済って言えるんですか?」
芸能人3「食べ物だって汚染されるんでしょ!」
芸能人4「責任の無い子供達が可愛そうですよね」
 それは日本にそのまま向けられるべき言葉。私は、お粗末なテレビ番組を直ぐに切った。無駄な電気を使って、テレビは一体何を報道しているのだろうか。

転写終了
 原発・フッ素30 阿修羅

藤沢にまともな精神科はあるのか

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/51868126.html
<転載開始>
以下、頂いたメールのやりとりです。あまりにも酷い精神科が多いので、一部実名で記します。

・Re: ブログを拝見しまして。
先生 藤沢にある 汀メンタルヘルスクリニックは最低ですよ。 11月2日

・メール有難うございます。藤沢には、「廃人」を量産している精神科やメンタルクリニックが沢山ありますね。まともなところをご存知でしたら、ご一報ください。  11月3日

・湘南東部総合病院もおかしいです。茅ヶ崎にある総合病院の精神科です。よーく調べたらいろんな事実が発覚します。病院の隠ぺい工作ですよ。

 この他、処方箋内容から醜い精神科は、藤沢病院(最悪*)、Aクリニック、Mクリニックなどでしょうか。営業を妨害する意図は全くありませんが、あまりにも醜い。
 *藤沢病院の精神科外来は、非常に混んでいるそうである、薬を求める患者で。先日、藤沢病院に通院中の患者が受診した。処方箋を拝見したら、12剤。習慣性のある薬剤を指摘し、「減薬していきましょう」とお話したところ、「それが出来ない」そうです。なんと、12剤すべてが粉状にされワンパックになっていた。そこまでするものなのか、あまりに醜い。
参考文献 下田治美・著「精神科医はいらない」(平成 13年)
(2011年11月の記事、校正)

シスプラチン・シリーズ

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/50973401.html
<転載開始>
①☆史上最小の抗癌剤、シスプラチン
 1970年代後半、夢の新薬・シスプラチンが登場した(日本では 1983年に認可)。この薬は 3つの特徴があり、まず、①抗癌剤の中で分子量が極小なこと(Pt に 2個のアンモニア基と 2個の Clだけ)。②骨髄毒性が少なく、腎毒性が主な用量制限因子であること。③そして、史上最強と称される催吐作用。
 白血病など血液のがんは「治癒率」が高いが、固まりを作る固形癌では(睾丸腫瘍や絨毛癌などを除いて)転移がある場合、治癒は望めず、多剤併用化学療法(単剤はありえない)をもってして、大腸癌や小細胞性肺癌でせいぜい、中央生存期間で 2~3ヶ月の延命効果しかない(最終的な生存期間に差はない)。
 試験管の中では、抗癌剤は癌細胞を絶滅できるのに、ヒトで効かないのは、腫瘍血管によるのです。癌は腫瘍血管から栄養と酸素の供給を受けているが、血管を奥に行けば行くほど酸素濃度(分圧)が低くなる。たいていの抗癌剤は、細胞を殺すには酸素が必要なのです。もう一つは、腫瘍血管を介し、抗癌剤を癌組織に送り込むわけだが、十分な濃さの薬剤が末梢の癌組織に到達できないのです。それは、癌組織の奥に行けば行くほど間質内圧が高くなり、分子量の大きな薬剤ほど到達しにくくなるため。昨今、ヒト型モノクロナール抗体が癌治療の切り札ともてはやされていますが、すぐに廃れるでしょう。分子量が巨大すぎるからです。
 シスプラチンの登場で睾丸腫瘍と絨毛癌の治癒率が向上したのは「小さな分子量」で説明できる。分子量が小さいので癌組織の奥まで染み込む、だから、一回の投与で駆逐できる細胞の割合が多くなったのです。シスプラチンは、かかる固形癌に対する標準治療の一角をなす。シスプラチンを模して、Ptを核にした、カーボプラチンとオザリプラチン(oxaliplatin)が世にでたが、分子量が大きく、シスプラチンほど効かない。オザリプラチンは何故か大腸癌に「少し」効く。巨大製薬会社は、新薬の特許が切れると、効果が劣っても新薬を宣伝する。治る癌に、カーボプラチンやオザリプラチンを使うのは、犯罪である。
②☆抗癌剤の使い方
 使い方の基本は 3つ、注射か点滴で投与すること、死ぬか重篤な後遺症を残す一歩手前まで(最大耐量を)投与すること、そして複数の薬を組み合わせること(多剤併用)である。
 抗癌剤の抗腫瘍効果は「用量依存性」といって、薬の量が多ければ多いほど効果が高まる。大抵の抗癌剤の「副作用のため、これ以上増量できない」用量制限因子は骨髄毒性。骨髄では活発に白血球や血小板が作られ、また酸素も豊富、だから抗癌剤の影響を受けやすい。この最大量を投与しても殆どの固形癌では延命効果ゼロか最長でも 3ヶ月。飲む抗癌剤には、蓄積毒に由来する「短命効果」はあると思うが、日本列島固有の医療なので、例により検証されていない。
 一方、治癒する可能性がある癌に対しては、この原則を守らないと、助かるものも助からない。主治医の思い込みで投与量を減らしたり、副作用が少ないとされる「日本固有」の(薬剤)に変更してはならないのです。
 シスプラチンは骨髄毒性が少ないので、他の抗癌剤と組み合わせやすい。睾丸腫瘍に対しては、例えば「シスプラチン(腎毒性) + ブレオマイシン(肺毒性)+ ビンクリスチン(骨髄毒性)」を組み合わせた、標準治療が確立されている。ちなみに、シスプラチン登場により、睾丸腫瘍や絨毛癌の治癒率は改善されたが、他の癌には、僅かな効果か効果ゼロだった。
③☆ワンちゃんとイタチ(ferret)と人間の特技
 生物界で、この 3者だけがゲロできるのですよ(四半世紀前の総説では)。シスプラチンは史上最強の催吐作用で知られていたが、当時、患者が嘔吐するのは当たり前、それを抑制することに、癌を専門とするお医者様は、誰も興味を示さなかった。前に記したが、シスプラチンの物凄い催吐作用を目の当たりにして、英文論文を検索すると「その対策」が記されているではないか。僕は 1883年、医師 2年半目に「シスプラチンによる嘔吐を抑制する方法」を日本で始めて論文にした*。
 時が経ち、最新の総説**によると、魚から広範な動物は嘔吐することが分かった。ちなみに、ビーグル犬やイタチを用いた実験で、シスプラチンは中枢神経にある「化学物質による催吐中枢」を介して、嘔吐をもたらすことが解明され、優れた制吐剤が開発された。シスプラチンによる嘔吐は過去のものと化した。精巣腫瘍や絨毛癌患者には朗報である。

*李漢栄・他 抗癌剤化学療法時におけるMPLの併用:その制吐作用 癌と化学療法、10:1466, 1883
**Chemotherapy-Induced Nausea and Vomiting. N Engl J Med 358:23 2482-2494 June, 2008
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表) (2007年7月の記事、統合、校正)

<転載終了>

グリコーゲン

異端医師の独り言さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/leeshounann/archives/50971048.html
<転載開始>
肝臓にはグリコーゲンが豊富に貯蔵され、これが 2つに分解され糖(グルコース)になる。「シジミは、グリコーゲンが豊富だから肝臓によい」と誰かがほざき、伝聞で拡散したのだろう。当たり前だが、シジミと他の貝類のグリコーゲン含量は変らないし、シジミをいくら摂っても肝庇護作用はない。余談ながら、シジミ汁をこさえるとき、シジミをあらかじめ冷凍しておくと美味くなるそうです。
 アメリカ時代(1985~1990年)、「腐っても東大」の松尾さんに「血管新生阻害剤」のアイデアを話し、彼が帰国後に「血管新生阻害剤」SM407(ハイドロ・コーチゾンの誘導体)をこさえてもらい、アメリカに送ってもらいました。ステロイド剤には「糖質・コルチコイド作用」と「鉱質・コルチコイド作用」があり、前者の作用が強い場合「糖質・コルチコイド」、後者が強い場合を「鉱質・ステロイド」と呼ぶ。ステロイド剤の筋肉モリモリ作用、炎症や免疫を抑える作用、そして重篤な副作用は、前者に由来する。後者は、薬としてあまり使い道がない。筋肉モリモリの対価は、睾丸(精巣)の萎縮。ドーピング試験は、血液中の男性ホルモンを定量する。
 SM407には、強力な血管新生阻害作用がみられ、かつ、ネズミが弱らなかったので「ステロイド作用が弱い」と期待された。試薬の糖質・コルチコイド作用を定量(作用の強さを数字で表すこと)しなくてはならない。糖質・コルチコイド作用は、ネズミに試薬を投与し、ネズミ肝臓のグリコーゲン量で表す。さて、スタッフらに新プロジェクトを説明するが、いくらアクセントを変えても通じない。筆談でやっと「グライコジェン」と発音することを知った。SM407については、念のため特許を出願しましたが、再現性を得られず特許は申請しませんでした。 
リー湘南クリニック leeshonan@gmail.com  拙著「癌患者を救いたい PSA検診のウソ」(正誤表) (2007年7月の記事、校正)

<転載終了>

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